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今江克隆のルアーニュースクラブR「ついに発売!大注目のリール3選を超解説」 第1283回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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良いシーズンになってきた今週は、まもなく市場デビューする3つの2026年大注目の新型リールの今江的発売直前(もうこの記事の頃には店頭デビューしてるかも)実戦インプレッションを紹介しよう。この3つのリールに関してはすでに2か月~1年以上前から誰よりも早く実戦で使いこんでいるので、スペック的な感想ではなく、その感想を包み隠さず解説しよう。

今回発売直前インプレする3つの大注目リールとは、世界中で話題沸騰中のABU初の電子制御ベイトリール「REVO5 VOLTIQ(ボルティック)」、意外な伏兵であり未来の斥候?「ABU レイレックス2500、そして今江的Graviusの全方位最高傑作・ようやく完成した「Gravius Knight Raven(夜鴉)」だ。

今月発売される話題のリール2機種と、近々発売が予定される1機種を今江的に詳細実戦インプレ。

VOLTIQのモデル選び

初めての電子制御リール・「VOLTIQ(ボルティック)」。果たして電子制御ブレーキって万能なのか?その性格と向き不向きを実戦解説してみよう。

まず、もう今週には店頭に並ぶであろう話題沸騰の「VOLTIQ(ボルティック)」。

サイドプレートになる電子制御ブレーキダイヤルのアイコンが実に先進的デザイン。 シンプルなのにイケてるデザインは20,000円台のリールにはとても見えない。

「VOLTIQ」には今のところ「SX」と「X」がリリースされるが、今江的におすすめはシルバーボディがまばゆい「X」モデルだ。 その理由が今江的に使ってみた感覚で、ボートで使うことが前提なら35mmの「SX」に比べ「X」は33mmスプールなのにラインキャパが12Lb-100mと十分なキャパを持っており、より中近距離、なおかつ精度の高いピッチングやスキッピングといった繊細なテクニカルキャストにも適応力が高いと感じたのが小径スプールの「X」である。

今江的にはシルバーボディが美しくカッコイイ、「VOLTIQ」の「X」が好み。「X」と「SX」の最大の違いは33mmと35mmのスプール径にある。

重量はデジタル制御なので「X」が215g、「SX」が220gと若干重めだが、「X」に関しては「SX」に比べラインの重量が少なくなるためか、実戦で重さをほとんど感じさせないバランスの良さも気に入った。現実的にボートから実測50m以上投げることはメタル系ルアーでもない限りまずないので、自分的には「X」でラインキャパは十分以上、ピッチング仕様での立ち上がりのよさもやはり35mm径の「SX」以上で、さらに「定価」がまさかの25,000円ときたら、デジタル制御リールの「最初の一台としては非常に価値あるもの」になると思う。なによりシルバーカラーがやけにカッコよく、見た目にも軽く感じさせる色に思えた。

トーナメント志向のアングラーなら重量のあるルアーから軽量のルアーまで幅広く使える33mmの「X」がベストチョイス、オカッパリから重めのルアーの全力キャスト大遠投派には35mm「SX」がベストチョイスだ。スプール径2mmの差はかなり大きいと思う。

今江的に巻き物用として、アメリカ人が馬鹿力でゴリ巻きしても壊れない「VOLTIQ」の超剛性・ビッグノブハンドルはとても気に入っている。少々の軽量化より、このあえての剛性感は抵抗のあるルアーを巻くのがものすごく楽になる。

VOLTIQのキャストフィール

1999年にABUはすでに世界に先駆け電子制御ブレーキを確立していた。遠心ブレーキ、サムバー式クラッチ、マグネットブレーキ、分割開閉式レベルワインド、IVCVなど、常にリールの世界をリードしてきたのは実はABUなのである。

そしてキャストフィールだが、音楽家とともに人が気持ちよく感じる電子音を選んだというだけあって、嫌味で耳ざわりな音ではなくちょっとカッコいい気分になれる独特の電子サウンドだ。

同時に確かにバックラッシュ制御能力は高く、ダイヤルを6以上で使えば本当に逆風でもサミングすら不要なほどの安定感を発揮する。キャストに自信のない人は6くらいがおすすめで、今江的にもっとも快適と感じたのは4である。ちなみに河野プロはめちゃくちゃスルスルが好きなようで2~3がベストと言っていたが、今江的にプロモードはサミングを常時行うかなり上級者向けだと思う。ノーサミングノーストレスが信条の自分は4がベストダイヤルだったが、5以上を使うと最後の伸びはやはり落ちる。「4と5」では他のダイヤル幅以上にブレーキ力が劇的に変化する境界ポイントのように感じる。 無風で投げやすい重めのルアーなら2~3で驚くほどの遠投や、逆に軽量ルアーのピッチングも実現するが、2~3を常時使えるのは、やはりかなりサミング上級者用だと言っておきたい。

ちなみに2~3でのスキッピングは結構難しい。5以上で使えばスキッピングでもバックラッシュは極めて少なくなるが、カタチ的に抵抗のかかるワームだと奥の奥へ差し込むスキップがどうしても手前で失速しがちな傾向が出る。インスタグラムなどで芸術的なスキッピング投稿をよく見受けるが、遠方からカバーに入れるのにフッキング無視の柔らかい胴調子の竿で、水面と水平に近い足場、さらに明らかにスキップしやすい形状のワームで実演が多く、単にパフォーマンスの場合がかなり多い。この手のタックルでのパフォーマンススキップであれば、「VOLTIQ」のダイヤル3~4で感動的&超簡単にできるので皆さんもチャレンジしてみよう。電子制御VOLTIQならめちゃ上手くなったと錯覚できますよ笑。

プロモードは正直言って過激です。無風、空気抵抗値が低く、重いルアーの超絶遠投用、もしくは軽量ルアーのピッチング専用設定と考えたほうがよい。何も考えずに使いたいなら4が今江的ベストダイヤルだ。

今江的評価

最後にこの「VOLTIQ」、その評価を例えるなら、今江的には全方位にセンサーや側方死角カメラ、俯瞰カメラ、追突防止機能にABS機能さらにはオートパイロット機能を満載した初心者でも路面状況や交通事情に左右されず安全かつスムーズに運転できる充電不要のフルEVカーって印象。これはこれで先進機能満載の実に現代的リールなんだが、やっぱホンマの車好きの人、峠を本気で攻めたい人ほどいまだにクラッチのあるミッションや、パドルシフトで後輪駆動のスポーツカーを操作するのが最高だって人も多いわけで、そっち派の人にデジタル制御VOLTIQはまあまあ融通の利かない安全運転重視の優等生って感じるかもしれませんのであしからず。

レイレックス

さて、次に伏兵的存在で意外に使えるなと思ったのが、新たに今月リリースされるC6カーボン採用のベーシックスピニングリール「レイレックス」だ。

かつて超軽量を売りにしたハイエンド機種「ZENON(ゼノン)」を使っていたが、正直なところ、「超軽量メリット」を除けば基本性能に関わる使用感は「ZENON」とほとんど差がないほどよくまとまったスタンダード機種だと思った。だがそれ以上に見た目のデザインがシブくてカッコよく、なんと16,500円という「VOLTIQ」も真っ青なコストパフォーマンスには驚かされた。

C6カーボン製になって新登場した「レイレックス」。このレベルのスピニングリールを定価16,000円で出せるABUの世界戦略は驚きだ。とにかく見た目がカッコイイが、基本性能も最高峰スピニングリール「ZENON」譲りだ。

ワールドスタンダード仕様ということで、全世界共通で販売するため大量生産が可能になり、高いクオリティを維持しながらコストを劇的に下げる戦略がABUの新世界戦略だが、「VOLTIQ」、「レイレックス」ともに機能面に対するその価格恩恵は明らかに大きいといえるだろう。スピニングをメインに使わないアングラーであれば、約12万円もする「イグジストSF」 1台の価格で6台揃うと考えればものは考えようだろう。超軽量「ZENON(ゼノン)」の2500番148gや「ヴァンキッシュ2500S」の165gに比べると190gと若干重いが、シェイプがとても小さいためロッドに装着すると数字以上に軽く感じると思う。「ステラ2500S」が205gと考えれば十分な軽さだ。

巻き感のシルキーさやドラグの繊細なクリック感は正直日本の5万円以上のスピニングと比べるとかなわない。だがVローターによる慣性モーメントを抑えたハンドリングは高速で巻いてもブレがなくスムーズだ。

「ZENON」から踏襲されたロケットマネージメント機構ベールで放出ラインループを整流するので、ラインのドバっと放出を防いでくれる。ドラグもライトとタフが好みで組み換え可能な2WAYドラグになっている。

ただ、「VOLTIQ」を投入してきた新生ABUが、この「レイレックス」、以前の超軽量「ZENON」でスピニングリールがこのまま終わるはずがない。

この「レイレックス」はその斥候?偵察隊ともいえる役割で、秋頃にはこれまた「VOLTIQ」の衝撃に負けないほど世界が震撼するトンデモスピニングが登場するかもしれない。新生ABUさん……マジで世界のバス業界に革命起こすスーパーチャレンジャーですわ……マジで唖然としますよ……まだワシしか知らんけど。

この秋、VOLTIQの衝撃を超えるかもしれないトンデモスピンが登場するかも。合理主義のアメリカが本気になったら日本のリールの常識を覆すトンデモ発想が出てくる。今年のABUは世界的に注目の的だ。

Gravius Night Raven 近々登場!

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