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レオン加来匠がブレードジギング全盛の時代に、あえて「ブレードゲーム」を提案する是非

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ブレードゲーム特集

山口県岩国沖が発祥、ブレードを装着したジグをとにかく早巻きしてサワラを狙う「ブレードジギング」が隆盛を極める昨今。

自らの知見から“ブレードを装着したジグを使用する釣り全般”を広義で「ブレードゲーム」と称し、シーンにその魅力を提案するアングラーがいる。

その人、レオンこと加来匠。

レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール

加来匠(かく たくみ) 中国&四国エリアをホームグラウンドとし、メバルやアジ、根魚全般の釣りを得意とする生粋のソルトライトリガー。レオンというのはネットでのハンドルネームとして使い始めたが、いつの間にか、ニックネームとして定着。ワインドダートやSWベイトフィネスなどを世に広めた張本人、新たなスタイルを常に模索中! 「大人の遊びを追求するフィッシングギアを提供する」ことを目的としたプライベートプロダクション「インクスレーベル」代表もつとめる。

ソルトライトリガーとして知られるレオンさんが、かくもブレードゲームを語り、そして推しているのか。そこには齢70を数えるレオンさんが積み重ねてきた実績と経験があるからに他ならず、また現在人気を博すブレードジギングにも深く関わっている…というから実に興味深い。

キッカケは“リトルジョージ”だった

レオンさんがブレードの魅力に興味を持ったのは1960年代後半。実に50年以上前に遡る。

当時18歳だったレオン青年が川でアマゴやイワナなどを釣って遊んでいたときに出会ったのが「スピナー」。今なお世界中で愛されるフランス「メップス社」のルアーで、実際に使用してみると「エサより釣れる!」と非常に驚いたことを今でも覚えているという。

当時の遊び場は海にもほど近く、釣り好き少年がそのスピナーを海に持っていくのは当然の流れ。実際、海で使ってみるとメバルやカサゴがおもしろいように釣れたという。ここで「金属ブレードのついたルアーは魚が釣れる」というイメージができあがる。

その釣れるイメージのまま15年ほど過ぎた頃出会ったルアーが、かの「リトルジョージ」。ベテランアングラーであれば一度は耳にしたことがある、アメリカのルアーメーカー「マンズ」社が手掛けた傑作で、鉛製のボディの後方にコロラドブレードを搭載したワンフック仕様のルアーである。

そもそも、ブレードが付いたルアーは釣れるイメージがある。加えて、スピナーより遠くへ飛び、そして深く沈められる=「海の魚に効くだろう」と、そのルアーを手にした時に直感的に感じたと当時を回顧する。

その後、現在になって手掛けた「ナッゾジグ」。そのキッカケがリトルジョージだったと言っても過言ではない

まさかのシーバス7連発

これを海で使わない手はない。港湾部の桟橋へリトルジョージを持ち込み、投げてみると…70~80cmのシーバスが7連発。

そう、実際にリトルジョージは海でも効いた。

大人となり釣りに没頭するレオンさんは、釣れた釣れたと単に喜ぶだけではなくなっていた。そんなものは結果論であって、なぜリトルジョージでそんなに釣れたのかが気になったのである。

思えばシラスパターンだった

水中で何度も何度もルアーを動かしアクションを繰り返し眺めていると、あることに気付いたという。

それは、釣れたシーバスがシラスのような新仔の小さなカタクチイワシを食っていたという事実。そして釣れたルアーはコンパクトなボディながら、テールの#3サイズのブレードは光を反射し水中でキラキラと鋭くアピール。コンパクト+キラキラ…そう、実際の魚の形状には似ても似つかないシルエットながら、そのコンパクトさとキラキラとしたアピールはシラスがフィッシュイーターに追われ、逃げる様に似ているのではないかと。

ベイトフィッシュに付いた大鯛をブレードジグで

当時からリトルジョージはブラックバスに効くという認識はあった。ブラックバスに効く理由として考えられていたのが、ワカサギなどの小魚が身を翻して逃げる動きのイメージ。それがそのまま海でも通用したということ。

その後も使い込んでいくと、ナイトより日中の方が釣れることもわかってきた。やはり日光を反射し“キラキラ”としたアピールが効いている証拠だという。

日中にブレードジグでムラソイ

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