ルアーニュースを見てくださっている皆さん初めまして。
富山でティクトアンバサダーとして活動させていただいている米原充彦です。
今回は2026年4月、ティクトのメバルロッドシリーズに新たなラインナップとして登場する私が監修した“ドシャローでの尺メバルに完全対応するロッド”…「ICE CUBE IC-74TFL-Sis/ロッキンフルロック」の開発経緯やコンセプトについてご紹介したいと思います。


僕とメバル
と、その前に。ルアーニュース初登場なので少し自己紹介させてください!
北陸、富山をホームとして最近は能登半島エリアをメインに11月〜7月まではメバル釣り、真夏〜11月の間はキジハタなどのライトロック、黒鯛トップ、エギングなどを楽しんでいます。ビッグヒッププロジェクトの飛田俊一郎さんには元々は髪の毛を切ってもらっていたんですが…気付いたら一緒にルアーを作っていました笑
釣りは父が釣り好きなこともあり、幼稚園の時に家族でハゼ釣りなどをしていた記憶があります。小中高はサッカーにどっぷりな生活で釣りから離れていたんですが、専門学生の時に再びブラックバス釣りを始め、そこから5年くらいは地元の野池やダムなどで毎週末、朝マズメから暗くなるまでブラックバスを追いかけていました。

そして社会人になってしばらくして、いとこに誘われて富山湾名物である「ホタルイカパターン」に挑戦してみたところ…朝マズメに釣れてしまった50㎝弱のクロダイが僕をソルトゲームの虜に。

今までバス釣りでは味わったことないロッドを持ってかれそうなシャープな突っ込みと鳴り響いたドラグ音は今でも忘れません。
思い返せばその魚がソルトゲームにハマったキッカケ。なかでもブラックバスにも匹敵するくらいのゲーム性を持つメバル釣りにどんどんハマっていき、今では1年の大半はメバル釣りに没頭しています。そしてそこから今日まで、7年間ずっとメバル釣りをやってきました。
1~2cmで異次元へ。尺メバルはとんでもなく引く
では、話を戻します。
僕がロッキンフルロックを開発する際に一番大事にしたのが“メバルとのファイト”です。ルアーのキャスタビリティや遠投性、操作性はもちろんながら、最優先事項はあくまでファイトをどれだけ煮詰めることができるのか、2年間みっちりテストしました。



その理由は、シャローのメバル釣りににおいてはファイトが一番アングラー側のテクニックなどが使えなく、基本的には獲れると信じてゴリ巻きするしかないから。
ヒュッ(キャスト音)
ポチャンッ。スー、スー、スー…
「コンッ!!」
ギュンッギュンッギュンッ!!…ブチンッ!?!?
ん!?えっ!?嘘だろ…今の絶対デカかったかもーー(大泣き)
これでどんな事が起きたのか想像できた方は、かなりのメバルフリークな方。笑 分からなかった人の為に説明しておくと、これはメバル釣りを長く続けていくといつか遭遇するであろう、尺メバルだったかもしれない魚に何もできずラインブレイクさせられた時の悔しすぎる状況。

僕もまだメバル釣りを始めたばかりの初心者の時や、少し経験値がついてきた時、更には何度か尺メバルを釣って、場数を踏んだ後であっても掛けた場所がウィードやテトラ、岩礁帯などのストラクチャーの近くだと、掛けた瞬間に何もできずにラインブレイクした事は何度も味わってきた事実。
上級者でも大きなメバルにファイトでやられる可能性が高いのは、メバル釣りがとても“独特”だからなんです。
メバル釣り主に使うのは1.0g~6g程度の軽いルアー。そして、そのような軽いウェイトのルアーを扱いやすいのは、本来であれば短く、柔らかなロッドが向いているのです。
そのタックル立てと尺メバルクラスのあの暴力的な引き…どうしても吊り合わないんですね。もっと言えば、ドシャローでのファイトではアングラー側はタックルを信じて巻き続ける選択肢のみ。だからこそ大事になってくるのが「ロッド」であり、その長さとパワーバランスがとにかく重要なんです。

この何度もの悔しい経験をもとに、次に「尺メバル」がきた時にランディング率をどれだけ上げれるか。ここから僕の尺メバル対応ロッドの模索が始まりました。
ロッキンフルロックに求めたもの
ロッキンフルロックを開発する際に一番大事にしたのは、お伝えしている通りメバルとのファイトです。
これまでにシャローで何度もデカい魚とファイトして、その上でそいつをどうしても獲りたいと考えたとき、行きついたのがショートロッドでした。

例えばゴリ巻きファイトがしっかりできたとしましょう。でも、ロッドが8フィート以上だとどうしても“曲がりシロ”が大きくなってしまい、逆に根にスタックする余地を与えてしまっていると考えるようになったんですね。“曲がりシロ”というのは、負荷が掛かることによってロッドが引き寄せられる距離。ルアーをセットした長いロッドと短いロッドを立てて、先のルアーを引っ張ってみると…長いロッドの方が曲がってルアーを先まで引っ張れますよね?それがここで言う曲がりシロです。
そこで、レングスは尺メバルロッドとしては比較的短い“7フィート4インチ”でベースが固まり、プロトを依頼。
このプロトがなかなかの出来だったんです。その後、4回のプロト修正を行いましたがブランクスの修正はほとんどありませんでした。調整したのは主にグリップ周り、リールシートの位置、グリップエンドの長さ、ガイドの位置。いかに持ち重り無くすこととブランクスのパワーをロスしないかに焦点を絞ってテストを行いました。

ドシャローでの尺メバルとのファイトに必要なスペック
では、実際にドシャローのメバルとファイトするにあたってどんなスペックが必要だったのか。重要だったのは4つのポイントでした。
①ドラグフルロックを可能にする為のロッド全体の綺麗な曲がり
②尺クラスのメバルの引きに耐えられるバット、ベリー部のパワー
③7フィート4インチという尺メバルロッドの中では短めのレングス
④感度とアクションの入力、そしてしっかりパワーをかける為に握り込める太いグリップ

まず、ロッドの名前にもなっている「フルロック」とは、ドシャローでの尺メバルとのファイトには必須である“ドラグをフルロックに近い状態でゴリ巻きファイトをする”ということです。ゴリ巻きファイトを成立させるには、ロッドが綺麗なベンディングカーブで曲がり込む事が必要不可欠なんです。
その理由は、ロッドがクッションの役割を果たしてラインブレイクを防ぐことができるから。
ロッキンフルロックにはキャストやアクションを快適に行えるよう低荷重時にティップとベリーが素直に入り、またファイト時に高荷重がかかるとバッドまで綺麗に曲がり込んでくれるブランクスを採用しました。

ロッキンフルロックのティップ径はやや太めの1.05mm。そこからしっかりパワーを持たせたベリーに続き、ファイト時にはしっかり曲がり込むバットセクションという綺麗なグラデーションで繋いだブランクスデザインになっています。

尺メバルとのファイトは27~8cmクラスの魚と比較して、体感で1~2段階パワーが増します。そのパワーをバッド部で受け止めつつ、ゴリ巻きで根にスタックさせず、一気に寄せて抜き上げるのが理想のファイト。ただ現実は、尺クラスのメバルのパワーは想像以上で、こちら側のゴリ巻きとメバルの突っ込みが拮抗して水面直下を平行移動させてくるのがやっとなくらい…というイメージです。

僕は過去にいくつものtictのロッドを使ってきました。
・Ic74pt rockin power
・Ic79t rockin thrash
・Ic710t plugging shape
・Ic86t rockin beast

500mlのペットボトルに水を満タン入れた物を抜き上げられるかのテストの様子
ロングロッドも使ってきているんですが、先にお伝えしている通り“曲がりシロ”が30cmが出てしまうだけでシャローの尺メバルは根やウィードにカンタンに入ってしまいます。そこでレングスは短めに、かつ曲がった後の復元力も必要だと考えて、7フィート4インチのレングスにパワーを持たせることにしました。
その設定にすることで、短さがパワーをアシストしてメバルを根から引き剥がしやすくなり、また「曲がりシロ」も最小限に抑える事ができて不意のスタックもほとんどなくなりキャッチ率が格段に上がったんです。

ロッドとアングラーを繋ぐ唯一接点となるのがグリップです。キャストをする時、アクションを入力する時、アタリを感じてフッキング~ファイトまで、アングラーは釣りをしている間、常にグリップを握り込んでいる訳です。
色々形状のグリップをテストしていく中で、握っている手の中指、薬指、小指がくるところに“太さ”がしっかりあることで、ゴリ巻きファイト時に力が入りやすく、また無駄な“力み”も無くなって握力が落ちないことに気が付きました。そこで、採用したグリップ形状は手の平側の部分に丸みと厚みがある形状。手の平との密度が高く、トゥイッチなどのアクション入力も最小限の力で済みます。また変に強く握りこまなくてもいいので感度向上にも繋がりました。
オールEVAのストレートグリップでリアハンド側の自由度向上も目指し、自分で何度も削って納得のいくシェイプに仕上がったのでそこも是非体感して欲しいところです。


強くて短い7フィート4インチがもたらす幅広いルアーウェイト
| 商品名 | ティップtype | Length (ft./cm) |
Section | Close (cm) |
Weight (g) |
TopDia (mm) |
ButtDia (mm) |
Rig wt. (g) |
Line (MONO) |
Line (PE・号) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| IC-74TFL-Sis | チューブラー | 7’4″(223) | 2pc. | 114.5 | 83.5 | 1.05 | 8.26 | 1.5~15g | – | #0.3~0.6 |
では、7フィート4インチの取り回しの良いレングスのロッドにパワーを持たせるとどうなるのか?
ベリーにパワーを持たせたこともあり、下限が1.5gのジグ単〜メバルプラグ全般、そしてフロート15gまでを高次元の操作性で扱えるロッドになってしまったんです。

…なってしまったと言ったのはドラグフルロックでのゴリ巻きファイトを想定して組んだ結果が、とても汎用性のあるロッドに仕上がったから。こうなるイメージはしていたものの、ここまでいい感じに仕上がるのは予想外でした。

ティップとベリーにパワーを持たせた為、1stプロトの段階では1.5gの操作性が悪くなってしまったのですが、ガイドセッティングを工夫する事でここは改善に成功。
さらにベリーにパワーを持たせたメリットとして、上限であるフロートの15gがペンドゥラムキャストではなく“ルアー投げ”で軽快に投げられるのは魅力かなと思います。僕は元々テトラを降りて行った先とか小磯など、“背後に何かがあるシチュエーション”で釣りすることが多かったので、大きく振りかぶるのはロッドの破折に繋がるため大きなアドバンテージ。

またフロート用にもう1本持っていく2本体制ではなく、ロッド1本でメバル釣りで使うほとんどのリグやルアーを快適に扱えるロッドになったので釣行時のストレス軽減に。

実際にこのロッドを、四季を通して様々な釣りに使ってみましたが、どの釣りにおいても専用ロッドと比べても引けを取らない使用感でした。
メバル釣りが一休みする夏の間は3.5g〜7gのライトロックにも高次元に対応、佐渡遠征でゴリ巻きファイトで仕留めたシャローでの40cmのキジハタは最高でした!


そしてクロダイトップにも完全対応!ここでも強めのパワー設定のティップとベリーが良い仕事をしてくれてました。意外なところでは、チョイ投げのキス釣りでも大活躍。


そしてそして、10月・11月のエギングシーズンには、ティップとベリーにパワーがあるので3号まで使用可能な好感度ショートエギングロッドに変身。


グリップが太めで握りやすいおかげでシャくっても疲れず、ここでも大きな汎用性を見せてくれました。エギングと言えば、オフショアのティップランでもしっかりハリのあるチューブラティップがしっかりアタリをキャッチ。ホント1本あれば、とにかく便利なロッドです。
まとめ
と、このように。ICECUBE74TFL ロッキンフルロックは尺メバルロッドとしては申し分ない仕上がり。そして様々な釣りに高次元に対応できるという、とても汎用性のあるロッドに仕上がりました。

是非1年間を通していろんな釣りに使ってみてほしいと思います。僕の自信作です。ぜひ、よろしくお願いします!
さぁ、それではロッキンフルロックの紹介はここまで。またビッグヒッププロジェクトの今後の展開を飛田俊一郎さんに紹介してもらいましょう!では!





























































