今江克隆のルアーニュースクラブR「衝撃の世界初公開!『AbuGarcia ZENON CX』」 第1296回
ZENON CX
さて、今週は昨年の秋に初めて手にしすでに冬に実戦テストで使用していながら、この8月3日に至るまで取材はもちろん、試合での使用も禁止、一切の情報漏洩および公開の禁止をきつくピュアフィッシングから言い渡されていた衝撃のAbuGarcia最新鋭スピニングリールに関して、ルアーニュースR独占・世界最速超詳細情報をお届けしよう。
試合ごと、取材ごとに指示通りいちいちリールをすべて変えていたほどAbuGarciaが情報秘匿にこだわった理由は、その世界に先駆けたあまりにも前衛的かつ先進的性能で他メーカーの追従を許したくなかったからにほかならない。
大げさではなく、それほどこの最新鋭スピニングリールはリールメーカーの常識に衝撃を与えるものであり、思い切った構造改革にまで踏み切った、ある意味世界一尖ったスピニングリールだといえるかもしれない。
その名を「ZENON CX」と名付けられたAbuGarcia最新スピニングリールの最大にして最強、そして世界一と断言できる究極の性能は、その異次元ともいえる驚異的な「軽さ」から生まれるアドバンテージといっても過言ではない。

取材や試合でも使用が禁止され、徹底した情報統制が敷かれていたAbuGarciaの超先鋭的コンセプトの新型スピニングリール「ZENON CX」。そのにわかには信じられない軽さはもとより、さまざまな部分に革新のコンセプトが盛り込まれていた。
「2500番」で、その総重量がなんと「118g」
一言でこの「ZENON CX」の衝撃を語るなら、現在バスフィッシングで最も重用されているスピニングリールの国際基準サイズ「2500番」で、その総重量がなんと「118g」という異次元超えの数値に集約されているだろう。
初めてCXを手にし、この数字を体感したとき、その衝撃はもはやまさに異次元だった。なぜならピュアを突然クビになって以来、長らくスピニングリールに関してはダイワ、シマノのハイエンド機種を20台以上自腹購入し使ってきており、中でもダイワの世界最軽量2500番、「23エアリティST-SF2500SS-H-QD」の135g、「22イグジストST-SF2500H」の140gの、まさにエアの名前にふさわしい驚異的軽さと技術力には心酔していたからにほかならない。
スピニングリールとして、もはやこれ以上の軽量化は技術的、強度的、実戦的に究極と思うほどに限界ギリギリまで研ぎ澄まされていたからだ。もはや2500番で現在の最軽量135gが仮に130gにはなったとしても、まさかの110g台に突入することは現実的にはないと思っていた。その「23エアリティ」をさらに20g近く大幅に上回った「ZENON CX」の超絶軽量化は、それほど常識破りの出来事といっても過言ではないだろう。

軽さは正義・スピニングタックルの絶対的パフォーマンスアップの限界突破に切り込んだ「ZENON CX」。マーブル調漆黒のボディデザインはまるでF1カーのような独自のフォルムとデザインである。

AbuGarciaが満を持して世界に軽さの限界突破を問う「ZENON CX」シリーズ。今江的にはまるでターボチャージャーのタービンを彷彿とさせるスプールなど、各部においてレーシー&ストイックなデザインはすごく気に入っている。

ギアケース以外の部分が独特の紋様を持つ漆黒のフォージド・コンプレスド・カーボンで成型された「ZENON CX」。フォージド・コンプレスド・カーボンについては後述のローター&アーム解説写真で読んでみてほしい。

コンパクトで左右非対称のギアケース部分はマグネシウム製。特殊な表面処理がされておりソルトでの使用もまったく問題ないそうだ。ソルトでの使用も前提のため、当然のようにベアリングもソルトシールドベアリング採用だ。
本当の衝撃は
だが、CXの本当の衝撃はそれにとどまらなかった。
自分が最も衝撃を受けた事実は、2500番の118gではなく、むしろ3000番の124gにこそあったのだ。なぜならCX3000SHのスプール径は今や激レアの「48mm」という「ドデカスプール」搭載でなお、「124g」という現時点での2500番の世界最軽量を11gも上回る3000番だったからである。
現在、2500番台のスプール径は自分が知る限り、ダイワが「23エアリティ」、「22イグジスト」で45mm径、シマノが44mm径(「ヴァンキッシュC2500」)、現存する最新機種では、シマノ「ヴァンキッシュ2500S」の47mmが最大径になっている。だが「ヴァンキッシュ2500S」は重量が165gあることから、CXの3000番はそれをも上回る48mm径を搭載しながらそれより実に40g以上も軽いという事実は驚愕である。
このスプール径の大きさはスピニングで一番悩ましいフロロのバックラッシュ(ドバッと出)に極めて直接的な影響を与える部分であり、径が大きいほどラインコイルは軽減されバックラッシュ率は物理的に軽減される。
フロロ5ポンドが標準的だった昭和〜平成初期のスピニングは2500番でも47mm〜48mm径が主流だったが、時代のフィネス化に伴う軽量化のため小径化され現在の2500番〜3000番は44mm〜47mmが世界基準に変わってしまった。そのため、フロロの4~6ポンドは現在の2500番サイズのスピニングリールではとても使いにくくなってしまった。特に硬めのフロロでその傾向は顕著で、このスピニングリールのスプール径の小径化に伴い東レを除く全ラインメーカーがフロロの標準直径を以前より一段細くしてしまったほど小径化の影響は大きかった。 ゆえにフロロ4~6ポンドを気持ちよく使えるリールは、自分的には「ヴァンキッシュ2500S」クラスしか選択肢がなかった。ただ常時135g~140gの「エアリティ」や「イグジスト」を使っていると、165gの重さはどうしてもその繊細さや感度では劣るうえ、同様に超軽量化が進むスピニングロッドに組むと感度や操作感に微妙な影響が出るジレンマに陥っていた。
それゆえに「CX3000SH」がフロロ6ポンドも快適に使える最大級の48mmを搭載しながらハイエンド超軽量機種の2500番よりさらに軽く、しかも1回転の巻き上げ89cmも重量比最速クラスであることは自分にとって「CX2500SH」の118g以上に衝撃だったわけである。
もちろん「CX2500SH」も必要十分な45mm径であり、118gも常識限界突破の軽さに変わりはない。

「ZENON CX」のスペックと価格。注目してほしいのは各番手の驚くべき重量だが、今江的にはスプール径と1回転の巻き上げ量こそ、「ZENON CX」の唯一無二のスペックだと思う。

力のかかるハンドルやローター部分にはレーシングカーに採用されている金属代替の最強素材「フォージド・コンプレスド・カーボン」を採用。黒い大理石のようなランダムカーボン繊維の柄が特徴だ。

「ZENON CX3000SH」を実戦で使ってみて強く感じるのは、47mmのビッグスプールを使っているとはまったく思えないその存在感の薄さだ。強靭なMHスピニング「ガルネリウス」と一体化し、操作性が劇的に軽快化し同時に高感度になった。
ロケットスラックガード
そしてさらにビビらされたのが、まさかの「ロケットスラックガード」である。
これは自分がかつてこのルアーニュースで絶賛したシマノ「ヴァンキッシュ」の「糸落ち防止フィン」と同様の効果をもつ極めて効果的なライントラブル防止機構だ。
これは決して自分がAbuGarciaに希望したわけではなく、初めてCXを見たときからすでにこの機構をカーボン一体成型で作りこんでいたアメリカの底力?情報収集力?に愕然とすることになった。見た瞬間、ビビって「特許とか大丈夫なの???」と何度も聞いたほどである。
この糸落ち防止機構を、先代「ZENON」スピニングリールで採用していた立ち気味のベール姿勢でライン放出の乱れを制御するロケットベールシステムと合体させたものがロケットスラックガード・ベイル構造である。

この糸落ち防止機能付きベイルアームはフロロのライントラブルを劇的に減らしてくれる。万が一ラインが落ちても噛み込みにくくするための「カエシ」がスプールスカートエッジに設けられている点もよく考えられている。

PEラインで使用するならCXは2000番でも十分なラインキャパがある。リール重量114gはもはや物理的限界突破レベルだ。一般的には45mm径118gの2500番がPE、フロロともにバーサタイルに使える。

47mmの3000SHにフロロ6ポンドに5インチのラブワーム&2.3gジグヘッドのセッティング。2日間みっちり使ってもライントラブルは皆無だった。ラインを沈めやすく水中で見切られにくい太フロロをスピニングタックルで使えるメリットは大きい。
え?スピニングリールであれがないの?






















































