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【ベイトフィネスの先駆者】沢村幸弘監修モデル「エンゲージ ナイヴス EKC62L-F “Bait Finesse Custom”」

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GRASSROOTS(グラスルーツ)の第一弾バスロッドとして大いに注目を集めている「エンゲージ ナイヴス」。

全10機種のボリュームで、各機種が明確な役割を持ってデビューを控える。その全体像については以前配信した記事を参考にして頂きたい。

グラスルーツ第一弾ロッド「エンゲージ ナイヴス」の全容が明らかに

エンゲージ ナイヴス
EKC62L-F ベイトフィネスカスタム

今回はその中から、ベイトフィネスのパイオニア・沢村幸弘監修「EKC62L-F“Bait Finesse Custom”」をピックアップ。

超軽量にして高感度、極めて軽快なハンドリングを追求したという6’2″で、沢村氏監修の「ベイトフィネスカスタム」となれば、それだけで期待が膨らむというものだ。

Model Sub name Length Power Taper Lure weight Line Material Blanks Rod weight Lure/Technique Price
EKC62L-F “Bait Finesse Custom” 6 feet 2 inch L F 1/16-3/8oz. 4-12lb. Premium Synthetic チューブラー 100g ライトリグ、スモールプラグ/ベイトフィネス ¥47,000(税別)
現在、沢村氏が考えるバスフィッシングにおけるベイトフィネスは二極化しているという。

その一つ目が「ショートロッド、バーチカル指向、ライトライン、ライトリグ」によるスピニングタックル的なアプローチ、そして二つ目が「ロングロッド、カバー指向、ヘビーライン、ライトリグ」によるシャローカバー攻略だ。

前者はスピニングで扱うリグをそのままベイトタックルに置き換えたとイメージ出来るもので、地形的な変化やボトムに沈んでいる何かを釣るといったストラクチャーフィッシングに用いられる。4〜6lb程度の細糸と3〜4インチ程度の軽量ソフトベイトを中心に使い、ショートロッドでストラクチャーに対して正確にキャスト、移動距離を抑えた繊細な誘いでアングラーの指先の延長のようなイメージでロッドを操作してアプローチしていく。まさに中距離フィネスを極め顕現化したベイトフィネスの真骨頂と呼べるものだ。

そして後者は3〜4インチ程度の軽量ソフトベイトを使いながらも14lb前後の太糸を使い、シャローカバーを攻略するというもの。シャローカバーではポケットやカバー奥を果敢に撃つことが要求されるが、ショートロッドでは枝越しに吊るしたり、その状態からフックアップしてカバーからバスを引きずり出す為にアプローチアングル(角度)が保てない為に必然的にロングロッドが有利になる。また、軽量リグをスムースにキャストする為にはピッチング時にルアーの初速を上げる遠心力が必要となることから沢村氏は7feetレングスを多用する。

このいずれも軽量ルアーのキャスタビリティーに特化したベイトフィネスリールが存在するからこそ派生して生まれたタクティクスと言える訳だが、現在の沢村氏のベイトフィネススタイルはほぼこの2つのアプローチに集約されているのだという。

そんな概念を踏まえた上で、今回エンゲージ ナイヴスの初回ラインナップに抜擢されたのは前者のスピニングタックル的なベイトフィネスロッドとなる。6’2″とややショートレングスのライトパワーでテーパーデザインはルアー操作時はティップで地形変化やリグの挙動を把握しやすくシェイキングアクションを自在に入れられるファストテーパー。しかし、フックアップ〜ファイトといった負荷が増大して曲がり込む際は2段階にベンドして綺麗な弧を描くレギュラーテーパーに可変する。フルベンドでロッド全体を曲げ込み、ライトラインをアシストしながらバットパワーでバスのファイトをいなす理想的なテーパー(多段テーパー)が作り込まれている。また、このロッドは小型プラグとの親和性が高く、沢村氏は60mm程度のシャッドやポッパーなどにも多用するという。ソフトベイトのイメージが強いベイトフィネスだが、その高い汎用性もこのモデルの魅力だ。

多段テーパーデザイン

いわゆる多段テーパーとなっているのがこのモデル。ティップセクションは比較的ソフトでありながら、曲げ込んでいくと全体的にキレイなレギュラーテーパーに可変する。ファストテーパーでありながら、一定以上の負荷が加わるフルベンド時にはスムースなベンドカーブを描くのだ。

ちなみにエンゲージ ナイヴスの機種名(表記)が表しているのは以下のようになる。

ルアー操作時にはファストテーパーに感じられるテイストが作用し、レスポンスよくイメージ通りに動かせる。そしてバスが掛かれば負荷に応じて曲がり込むから、弾かずバスを寄せられる。

これが例えばティップにかけての操作性は良いが曲がらない竿であれば、掛かったバスをキャッチすることは難しい。逆にバスのファイトをうまくいなすことはできるが全体にダルいだけのロッドであれば、イメージ通りのルアー操作は望めず、そもそもバスを騙すアクションを出すことができないだろう。

EKC62L-F“Bait Finesse Custom”は自在にルアーを操れ、かつ過不足なく緻密なバランスの多段テーパーでバスをキャッチできるロッドだといえる。

ガイドはfujiチタンフレーム・SiCリングガイド。多点でラインを支えるオリジナルセッテイングで、ブランク上にしっかりライン載せ、ロッドパワーを最大限引き出す。

また、マイクロガイド化しているのにも理由があり、ブランクスの近くをラインが走ることで軽量&高感度化を実現。

プレミアムシンセティック

ナイヴス EKC62L-F “Bait Finesse Custom”はベースマテリアルに東レ社製カーボンシート(パート毎に複数の弾性率を組み合わせている)を採用し、更にネジレや潰れに対する剛性をアップさせるべく東レ社製NANOALLOY®︎と三菱ケミカル製アラミドファイバーをレインフォースメントマテリアルとして添加している。

グラスルーツ社ではこのブランクスを「Premium Synthetic(プレミアムシンセティック)」と呼び、エンゲージ ナイヴス シリーズの中核を成すマテリアルとして採用している。

また、この「プレミアムシンセティック」のほか、「プレミアムポリマー」、「マルチディレクションレイヤー」という3つのマテリアルでシリーズ構成され、各機種ごとにテクニックやシチュエーションに応じて最適なマテリアルが選定されている。

プレミアムシンセティックブランクはテープピッチを残したアンサンドフィニッシュを採用。
表面は超薄膜クリアーコート仕上げになっていて光の角度で表情を変えるアラミド繊維が美しい。
軽量高感度にして、繊細さと強さを併せ持った至高のブランクスになっている。

つまりはブランクスセクション毎に理想的なテイストに仕上げ、アラミドファイバーにより強さももたらす。

だから繊細で強い。

沢村幸弘が語るENGAGE Knivesコンセプト

EKC62L-F“Bait Finesse Custom”は、ネコリグ、ダウンショット、ノーシンカーを代表とする本来であればスピニングタックルで扱うような繊細なライトリグに完全対応。さらには軽量なシャッドプラグや小型トップウォーターにもベストマッチ。まさにベイトフィネスの発案者である沢村幸弘イズムを感じさせる1本に仕上がっている。
下記の動画でも沢村氏がその設計思想や性能について詳しく語っているので、是非ご覧になってください!

出典:YouTube「GRASSROOTS OFFICIAL CHANNEL」

グラスルーツ公式「エンゲージ ナイヴス」詳細ページはこちら

GRASSROOTS(グラスルーツ)

GRASSROOTSとはUSのスラングで人から人に伝わる文化やコミュニティーを指す言葉。釣りとは親から子へ、友から友へ、世代や国境の垣根すら越えて継承され、育まれてきた長い歴史を持つ文化。創り出されるフィッシングタックルが様々なアングラーに伝わり、愛され続け、そして釣りの文化を継承する輪廻の一部になって欲しい。GRASSROOTSの社名にはそんな願いが込められている。実釣性能は勿論のこと、機能美を纏ったディテールを持つフィッシングタックルを今まさに世に放とうとしている新進気鋭の注目メーカー