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【熱中症対策/適切な水分補給の方法】ドラッグストア勤務のフィッシュマンテスター梶原 利起の解説が参考になる

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暑い、暑すぎる。今年の夏は。

汗水を流し、それでも釣りに行くのが釣り人。

さて、そんな今回は釣りの話…ではなく、ぜひチェックしてほしい「熱中症対策」について。先日フィッシュマンブログにアップされた、現役ドラッグストア勤務のテスター梶原 利起さんの注意喚起の記事がすごく為になるというか、知っておくべき案件というか。というわけで早速紹介!

梶原 利起(kajiwara Toshiki) プロフィール

大分在住のシーバスマン。リバーシーバスをメインにライトゲームなどにも通じ、九州にとどまらず四国に遠征することも。状況に合わせて様々なロッドを自在に使いこなすマルチアングラー。

熱中症対策で何を飲む?フィッシュマンテスター梶原 利起さんの注意喚起

皆様こんにちは。大分の梶原です。

毎日暑い日が続きますね。全国的に見ても日中は35℃を超える猛暑日を観測する地域が非常に多くなってます。

この時期アングラーの皆様に気をつけて頂きたいことは「熱中症」。そこで、今回は熱中症対策の中でも重要な水分補給についてのお話しをしたいと思います。

水分補給のお話しの前に、ちょっと私梶原を知って頂く為にも、私自身のお話を少々。私はこうしてテスターとして活動させて頂いていますが、本職は某ドラッグストア企業に勤めております。この業界はそのまま“薬業界”と呼ばれていて、日々店頭に御来店頂く様々なお客様や患者様を接客させて頂き、一人一人その方に適した医薬品や健康食品等々の販売やアドバイスを行っております。

関心が高まる熱中症対策

こうした接客の中での会話や商品の動きを日々見ていると、近年夏場は熱中症対策への関心が高くなっていることが窺えます。お客様から熱中症の話題が出ることも多いですし、熱中症対策関連の飲料の売れ行きも良くなっています。

特に、熱中症対策で経口補水液の売れ行きがここ数年非常に伸びている印象があります。実はこの動きを見ていて、今回水分補給について書いてみようかなと思ったのです。

というのも、否定する訳ではないんですが、飲み方を勘違いしている方も中にはいらっしゃるんですね。熱中症対策に水分補給は大切です!こまめに水分補給しましょう!と、恐らく皆様も毎日のように耳にするかと思います。

熱中症対策の水分補給と言えば、スポーツドリンクや経口補水液がパッと浮かぶ方が多いと思うんですが、その飲み方を意識されたことはありますか?

アイソトニック飲料とハイポトニック飲料

スポーツドリンクにはアイソトニック飲料とハイポトニック飲料の2種類があるのは御存知でしょうか。

熱を逃がす為に人間の体は汗をかくのですが、汗をかくと水分だけではなく、NaやCa、Mgといったミネラル分も体外に流出します。特に流出しやすいのがNa、要するに塩分なのですが、塩分が不足してしまうと手足がつったり、筋肉のけいれんが起こることがあります。ですので、熱中症対策に水分だけではなく塩分補給も大切なのです。

話しを戻して、アイソトニック飲料とハイポトニック飲料の違いですが、まずアイソトニック飲料とは体液に近い浸透圧の飲料のことです。

水分、糖分、塩分が満遍なく補給でき、飲むタイミングで言えば運動前や作業前1時間程度が良いと言われます。

釣行シーンで言えば、汗だくになって飲むのではなく、まだ汗もかいていない釣行前に飲んでおくと良いでしょう。糖質もアイソトニック飲料の方がハイポトニック飲料も多く、エネルギー補給にもなります。アイソトニック飲料の代表的な飲料はポカリスエットやアクエリアスが有名ですね。

対してハイポトニック飲料とは体液よりも低い浸透圧の飲料。汗をかいて体液が薄くなった時はハイポトニック飲料の方が素早く水分が吸収されます。アイソトニック飲料に比べ糖分も少なくなっています。

釣行シーンで言えば、釣りをしている最中に汗をダラダラかいてしまっているときはハイポトニック飲料の方がオススメできます。

熱量(カロリー)もハイポトニック飲料の方が低くなっています。ですから、糖質が気になる方やダイエット中という方にもハイポトニック飲料の方がオススメです。こちらの代表的な商品としてはヴァームウォーターやアミノバイタル等々の商品があります。

経口補水液はガブガブ飲むモノではない

そして、次に経口補水液。よく目にするものだとOS-1やアクアソリタ等がありますよね。多くの経口補水液は病者用食品で、実はこういう時に飲んでくださいという記載がパッケージにあります。

特に目にする機会が多いであろう「OS-1」のパッケージには以下の記載があります。

・軽度から中等度の脱水症の時にお飲みください
・脱水症の回復後も、以下の3つの状態等における水・電解質の補給、維持にもご利用いただけます。
・感染性腸炎、感冒による下痢・嘔吐・発熱を原因とした脱水症
・高齢者の経口摂取不足を原因とした脱水症
・過度の発汗を原因とした脱水症脱水を伴う熱中症にも

そう、日常の水分補給としてはメーカーも推奨してないんですね。要するに軽度〜中等度の脱水症の時に飲んでくださいと記載されています。

今回お伝えしたかったのは特にここ。OS-1をはじめとする経口補水液は、熱中症対策予防でガブガブ飲む物ではないんです。塩分が多く含まれていますので、ガブガブ飲んでいると知らず知らずのうちに塩分摂りすぎになることも。また、NaやKをスポーツドリンクより多く含む為、高血圧の治療や腎臓病、糖尿病の方は医師に確認して飲むことを実はメーカーも推奨しているんですね。

基本的に日常の熱中症対策ではアイソトニック飲料やハイポトニック飲料がオススメ。ちなみにOS-1のパッケージに記載のある脱水症の軽度の目安としては体重減少がおおよそ2%〜5%、中等度5%〜10%の状態のことを言います。このような脱水症が疑われる時はOS-1をはじめとする経口補水液を飲みましょう。

元気な体があって釣りは成立します。この暑い時期を乗り切る為にも知識として頭に入れて置いて頂けると幸いです。本当に全国的に酷暑となっていますので、意識的にそして、定期的に水分補給を心がけましょう!

まだまだ暑い日は続く…ぜひ参考に!

いかがでしたか?飲むものによって飲むべきタイミングや注意が必要な物もあると。

水分補給はもちろん重要ですが、釣りに熱中しすぎると「あれ、最後にいつ飲んだっけ?」なんてことにもなりかねない。あまりに暑いときは木陰で休むとか、首元を冷やすとか…水分補給+αの対策も視野に、あまりに暑い時は釣りに行かないという勇気ある判断も必要。

まだまだ暑い日は続きます。くれぐれも体調管理に気を配りつつ、いい釣りを!

Fishman

「ゼロバックラッシュ」「飛距離」「高精度ピンスポット撃ち」を追求したベイトロッド専門メーカー。 怪魚ハンターとしても知られる赤塚ケンイチ氏が代表を務め、同氏の豊富な経験がフィードバックされたロッドは、繊細な渓流から秘境のモンスターまでさまざまなスタイルに対応するラインナップ。