ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

今江克隆のルアーニュースクラブR「2022年の新作ビッグベイトを公開!レイジーハードボディ230」の巻 第1077回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク

「レイジーハードボディ230」のコンセプト

まず「レイジーハードボディ(B)230」を秘かに同時進行で開発していたことには、明確な理由がある。

それは「ハドルトラウト8(ハド8)」のパワーアップ&SPチューンできるフローティング版(当然エコ仕様)ともいえる「レイジー9」は、確かに驚異的集魚力、超ビッグフィッシュ捕獲力では疑いようもない。

しかし、「ハド8」、「レイジー9」に共通する弱点が、追ってきたバスをリアクションで反射喰いさせるのが難しいということだ。

巨大なバスがチェイスしてきて、あと一歩で喰わせきれない経験は誰もがしてきたことだろう。

「ハド8」よりはるかにデカい「レイジー9」は、バスが見慣れていないせいか「ハド8」より集魚力も喰わせ力も確実に上回る。

だが、ハドルテールの泣き所である「直進性」は裏返せば、「全くダートさせられない」スイムベイトといえる。

「レイジー9」はこの泣き所を「ハド8」に比較すれば解消しており、ダートは可能なのだが、専用タックルと強烈なショートジャークの「膂力(りょりょく)」を必要とする。

そして、決められても一発ダートで、意志通りの方向性をもつダートや連続ダートは正直、相当高度なロッドワークと腕力膂力がなければ厳しい。

ハドルテールならではの超デッドスロー、超高速安定性の魅力をそのままに、ダートを自在に軽く決められ、ピンスポットでも首を振って移動距離を押さえて、粘れる誘い出し能力を実現できないか? その一点を実現するために開発していたのが「レイジーハードB」なのである。

七色ダムや池原ダムでは、まっすぐ高速早巻き&キルなどがよかったりすることが多いが、霞ヶ浦では移動距離最小限のテーブルターンが効いたりする。「ハドルトラウト」系ビッグベイトは近年、様々な喰わせ方に進化が見られる

ジョイントの構造に注目!

現時点で明かせる「レイジーハードボディ(B)」の特徴は、まず特注のワイドジョイント形状でボディがほぼ90度近く折れ曲がる構造のジョイント部を持つ。

90度以上曲がる逆切り欠きのジョイント。ルーズなのに直進性抜群、ダート、テーブルターンも自由自在

この従来とは逆方向の切り欠き同士が対面する形状の特殊ジョイントが、ハドルテールの抵抗をもってしてなお、意志通り左右ダートを簡単に決められる決め手になっている。

通常このようなルーズな切り欠きにしてしまうと、デッドスローや高速で巻いた時にスイム姿勢がフラフラの不安定になってしまうが、エラストマー製ハドルテールとのバランスでデッドスローでは完璧な直進性をもつハドル系アクションをキープしている。

そして高速で巻くとジャバロン速巻き譲りの体を極めて細かく震わせる「シヴァーアクション」を発生させる。

切り欠きが左右ともに逆バンクなのが「レイジーハードボディ」の特徴

アゴに秘密アリ!

もう一つの特徴としては、大きく開いた下顎(アゴ)が特徴だが、これはウォブリングを起こすためのリップではなく、ダート性能を殺さずに強く水を推して移動距離を押さえ効果を発揮するための制御板だ。

そして同時に極々浅い潜行版としての役目もあり、早巻き時に水面を割らないように水面直下に喰いつくようにスーパーシャローを泳がせることができる。

また、連続ダートで水面に飛び出してしまわないように抑える役目も果たしている。

これは実は「ジャバロンハード」のアクションレス潜行版リップで学んだ技術でもある。

リップではなく、潜行板。水面への飛び出しを防ぎ、テーブルターンダートの移動距離を最小に抑える

フックシステム、ハドルテールも激進化!

2 / 3
前へ 次へ