今週は、前回に続き 7月中旬発売予定 のインクスレーベル初・待望のオフショアロッド【FXB-TS70/PF PROFUNDO】をご紹介します。
今回は、開発監修を全面的に託したガイドボート「DSK FGS」松木キャプテン に、プロフォンド誕生の背景と開発思想について語ってもらいました。

レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール
僕と松木キャプテンの出会いから
時を遡ること約20年前。僕はそれまで長らく広島市内に係留していたマイボートのホームポートを、岩国市へ移転しました。
目的は、山口県側に広がる未開拓の釣り場へのアクセスを確保するため。この新たな係留地(とても小さな漁港)の前に広がる海こそが、後に全国でブームを巻き起こした「ブリ・サワラのブレードジギング」誕生の地。この地で、当時の僕が開発したブレードジグ「メタルマル」が火を吹き、約3年で一気にブレードジグ旋風を巻き起こしたのです。
そんな中、当時マリーナでアルバイトをしていたのが…若き日の松木君(ここはあえて”君”で呼ばせてもらいます)。毎度、他の遊漁よりも圧倒的な釣果(巨アジ・大メバル・ブリなど)を掲げて戻る僕を見て、彼は驚き、そして次第に僕との距離を縮めていったのです。
彼は驚くほどプロ志向の強い勉強家であり、気づけば誰もが認めるプロアングラー&プロキャプテンへと成長していました。
その後、松木キャプテンとの絆をさらに深めたのが…オカッパリロッドでありながら、オフショアアングラーをも唸らせた「トレス・サビア」の存在でした。
これを本格的にオフショア仕様へブラッシュアップするには、“ジャンルのプロ”の力が必要。当然のように、松木キャプテン以外に適任者はいない。むしろ「これは運命だ」と感じるレベルで、僕は迷わず開発を委ねました。
【プロフォンド開発顛末】― Authored by Daisuke Matsuki ―
こんにちは。DSK Fishing Guide Service の 松木大輔(@dskfishing)です。
僕がタイラバと出会ったのは今から約17年前。当時「フラダンサー」という固定式のタイラバを、ジギングの合間に巻いて遊ぶ感覚で使い始めたのが最初です。
そこからタイラバは、誘導式の登場、カーリーネクタイ、シリコン素材の採用、ビッグネクタイの台頭…と、目まぐるしい進化を遂げてきました。
もちろん、タックルも同様に進化しています。カーボン新素材、小型リール、強靭な細糸ラインの普及によって、真鯛へのアプローチも多様化しました。
そんな進化の中でなぜ、今 INX.labelからフィネスタイラバロッドを出すのか?答えはひとつ。「FXB-67UL Tres SABIA」のブランクスに心底惚れたからです。
フィネスが持つ凄い可能性
「フィネスタイラバ」とは、標準的なタックルよりもライトなロッドやリグでアプローチするスタイルのこと。
その魅力がこちら。
・超高感度
・長時間使用でも疲れにくい軽量性
・タフな状況への多様な対応力
特に、こんな場面で力を発揮します。浅場(10m台)での繊細な釣り、ディープや激流域での食わせ、フォール中の誘いとバイト感知、スレた魚や見切り鯛への追従性。
そのためにロッドに必要な要素としては、明確なアタリを伝える芯あるティップ、違和感を与えないしなやかなブランクス、「ロングスリップバイト」対応の食わせ力、浅場〜深場をカバーする懐の深さ。
サビア・プロフォンドの実装内容
僕が「これだ!」と確信したTres SABIAのブランクを基に、以下のようなチューニングを施しました。
・小径ガイド&ショートスパイラルセッティング→ 情報量の最大化と無駄排除
・リアグリップのロング化→ バーチカル操作時の安定性アップ
これにより、真鯛が後ろに付いた感触が分かる、前アタリの”予兆”すら感じ取れるというレベルにまで、情報伝達力が向上。釣りへの集中力が格段に高まりました。
フィネスが切り拓く“新境地”
フィネスがもたらす恩恵は他にもあります。
例えば…激流(2ノット)下でも細糸&軽量ヘッド(80〜100g)で攻略可能。通常は120〜150g必要な場面でも、十分に成立します。
その結果、アプローチ回数UPし、フォールバイトを誘発することもでき、バレにくい安定したファイトも可能。そう、まさにタフコンディションの救世主と言えるでしょう。
リール:BFSリール
PEライン:0.6〜1号
リーダー:12〜16lb
タイラバヘッド:35〜100g
さらに、「サビア プロフォンド」は、タイラバロッドという枠を超えた性能を持ちます。
その対応ジャンルは、SLJ(スーパーライトジギング)、ボートミドルゲーム、イカメタル(ケンサキゲーム)…など、この1本があればオフショアライトゲームの核を担うことができます。
まとめ
「釣った感動」を最大化する…それが、サビア プロフォンドの真骨頂です。
繊細で奥深い世界を、あなたの釣り座で。このロッドが、新たな海を切り拓いてくれることを心から願っています。