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今江克隆のルアーニュースクラブR「5年先を行ってるかも!? ハードベイト系をイッキ出し!イマカツ関連2024年新製品情報を紹介」の巻 第1185回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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さて、先週までは、イマカツの2024年発売予定のソフトルアー系新製品を紹介してきたが、今週からはいよいよイマカツのハードベイト系新作を紹介しよう。

イマカツのハードベイトの最たる特徴は、地元工場デザイン、海外生産のソフトルアーと違って、終始一貫した地元工場開発、地元兵庫県産のメイドインジャパン製であるところだ。

ゆえに開発速度は類を見ないほど速いが、現場で行き過ぎては戻っての繰り返しで突き詰め捲るため、逆に完成に時間がかかってしまうことが多い。

それゆえに、イマカツのハードベイトは5年を先を行く?かなり奇天烈斬新、奇想天外な逸品が多くなるのである。

サカサバゼル

その2024年ハードベイトで今江的に開発に熱が入っているのが通称「サカサバゼル」だ。

ナゼに「サカサバゼル」かというと、ボディの表裏がアシンメトリー(左右非対称)な「バゼル」を開発時、面白いことに気付いた。

それは飛行姿勢に関わらず「バゼルは常に腹を下にして着水する」というバゼルボディの特徴だ。

この特徴を活かして、着水からアクション、リトリーブまで常にフックを上にキープするトップウォーターが作れないか?が最初の動機だった。

バスが垂れ下がったフックを嫌うことは、よく知られた事実だ。

水面からルアーを見上げた時に一切、フックの存在がバスから見えないi字系、もしくはドックォークするライブペンシル、それが「サカサバゼル」だ。

意匠的特徴は、シングルフックがネオジム磁石で固定され、バスに掛かると外れるシステムになっている。

 

 

常に着水時から上を向く「見えないフック」の「サカサバゼル」の最強のメリットは「浮きゴミ際」だ。

とにかく浮遊落ち葉、浮きゴミ、ゴミ溜まりのエッジや流木、浮竹などのカバー際でのi字リトリーブやトウィッチイングには、浮きゴミを拾わないため最強無双の強さを発揮した。

i字リトリーブでは、流木に当てるように巻いてくることで、全く他のルアーに反応しないバスが猛烈な激しさで喰ってきた。

ワームと違い、完全に浮かせて止められるうえ、ワームでは出ない動きが可能なため、写真の背景のような水面浮遊ゴミの下にボーッと浮いたバスには、特に有効だった。

バンク沖表層を岸から離れてスクールで泳ぐバスにも「サカサバゼル」は、猛烈な反応を得ることができた。

フックが腹下に垂れ下がってる同系のルアーやワームのi字系では見向きもしないバスが、イッキに寄ってきて、ガン見した時の逃がしでバイトは高確率で得られた。

だが、不思議な現象もあった。

それは完全に口の中に入って、水中にルアーが消えた状態でフッキングしても、ナゼか謎のスッポ抜けが結構多発したことだ。

カバー際ではほぼ皆無だが、フルオープンの何もない沖回遊のバスに、その傾向が明らかに強かった。

そこで、今年は沖回遊のバスが一口で完全に喰えるダウンサイジングを試し、「サカサバゼル」として最もベストなフッキングとアピールを兼ね備えた「サイズ選定」テストをしている。

この解決が出来た時、針のない?「サカサバゼル」は、水面系サイト最強のプラグになるかもしれない…。

バゼルフライ

当然、完全な一口サイズにダウンサイズした折、同じ極小ボディで「バゼルフライ(写真右)」も試作している。

コチラも水面ピクピクでは最強のマイクロプラグになる可能性を持っており、コチラのテストと比較して夏までには結果を決めたいと思っている。

ジャバロンハードマグナム

次に、開発が最終段階に来ているのが「ジャバロンハードマグナム」だ。

この「ジャバロンハードマグナム」、覚えている人もいるかもしれないが、17年前の2007年、「ジャバロンハード」のオプションとして発売されていた「スネークテール」をエラストマーで再現し、サイズアップしたモデルである。

当時はまだエラストマー技術がなく、ポリカで複雑な金型で作っていたが、関節の多さから破損がひどく、発売を中止したテールである。

また「ジャバロンハード」は、自分が初めて行ったメキシコのレイク・バカラックで、1尾も10lbが釣れず大苦戦していた中、わずかなフリータイムの隙に渡辺が11lbオーバーを釣ってしまったというイワク、因縁付のプラグでもあった。

そのロケで10lbを釣れなかった自分は、今だから言えるが、しばらく見るのも嫌なプラグだった。

だが、それだけの威力と魅力を持ったルアーだけに、昨年来の「ジャバロン」の復活大活躍もあり、細部をアップデートして17年ぶりにリメイクを決めた。

テールを浮力と耐久力に優れたエラストマー製にし、スネークテールを超えるアクションを実現。

水平姿勢を維持し、水面を割らずに激シャローを高速推進するスタビライザーリップをアップデート。

さらに関節各部分の稼働率を見直し、「ジャバロン」テキサスリグの高速リトリーブにおける「シヴァーアクション」を完全に再現している。

最終モデルの実釣でも、激ムズリバーとなった旧吉野川でも速攻で答えが返ってきており、止めても高速でも威力を増した「ジャバロンハードマグナム」は、現在最終金型の量産調整待ちである。

さらに続く、大注目ハードルアー紹介!

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