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【検証】ヤマガの88チェインって実は…まるっと「大阪湾スペック」じゃないか?/青物・タチウオ・ロックフィッシュ・チヌ・エギング

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ヤマガブランクスが誇る超々バーサタイルロッドにして、そのメーカー名を冠する珠玉の1本ヤマガブランクス 88 CHAIN (チェイン)

発売前から注目度の高かった1本なのですが、どうしても検証したいというか試してみたいことがあると無理を言って、この度お借りできたんです。

で、早速検証してきたと言えば少し大げさですが、あれこれ試してみました。

大阪湾にこれ1本

はい、検証したかったことはコレ。

記者のホーム大阪湾といえば、青物やタチウオ、そしてチヌ、シーバス、アコウなどのロックフィッシュ、アオリイカ…何かとターゲットに事欠かないフィールド。スペックを見る限り、この1本でほぼ全ての魚種を網羅できるんじゃないか…?という。

ヤマガブランクス 88 CHAIN (チェイン)のスペック

Lure: 8~40g Line: PE 0.8~2号 

■全長:2650mm ■仕舞寸法:1355mm ■自重:138g ■継数:2pcs(印籠継)  ■カーボン:99.8% ■ガイド:SiC-SチタンフレームKガイド+SiCチタンフレームRVガイド仕様(Fuji) ■リールシート:DPS17 / BACK STOP ダブルナット仕様(Fuji) ■グリップ寸法:a.410mm / b.530mm ※a.リール装着時のフット位置からグリップエンドまでの長さ / b.ハンドル全長

青物(ヒラマサ・カンパチ~3kg程度 / ブリ~5kg程度)・小型回遊魚(カツオ・サワラ・シイラ)・各種ロックフィッシュ(~2kg程度)・マダイ・大型アオリイカ・シーバス・ヒラスズキ・タチウオ・クロダイなど

出典:ヤマガブランクス公式HP

ほら、なんだかいけそうな気がしますよね? でも、失礼を承知で言うと“本当に?”という気がしなくもない。そこで、検証。全魚種釣ってこよう!…はなかなかハードルが高いので、実際にあれこれ投げてきたんです。

リール「セルテートLT4000-CXH(ダイワ)」/PE1.2号という組み合わせ

ターゲット別使用感

①:青物・サワラ系→「◎」

見覚えのあるルアーですよね?個人的に大阪湾といえばなルアーを投げ込んでみたのですが、これくらいのサイズ感のプラグが一番投げやすい印象。張りはあるもののしなやかさも持ち合わせるティップに、しなやかに追従していくベリー、極めて強靭な強いバットで、思いっきり振り抜いてもしっかり胴に乗って余裕を持って押し出せるようなイメージ。

また可変テーパーであることもこのロッドの特長なのですが、この手の1oz前後のプラグならティップ~ベリーがしっかり仕事をする印象で飛距離はかなり出ます。またアクションもティップが素直なので、ダイペンもしっかり潮を噛んでいい感じ。

合わせて40gのメタルジグも使用。アクション時、個人的に若干ティップが入りすぎる印象はありますが、あれこれルアーを使えることを加味すれば全然問題ないレベル。30g程度なら十分ビシバシ飛ばせるかと。

②:シーバス・タチウオ系→「◎」

シーバス系の鉄板ルアー、シンペンなんかも投げてみました。まぁこの辺は得意分野ですね。もうまったく問題なし。というより、その感度の良さで潮の境目や流れをしっかり感じられるなど、むしろ専用機レベルの快適さ。

あと、感度でいうと「タチウオテンヤ」なんかも絶対アリ。レングスも8.8ftだし、沖堤防でも取り回しの良いのレングスだし。ティップが入るので10gを切るライトウエイトから1ozくらいまでは楽に対応。状況次第でバイブレーションに付け替えて…とか、あれこれ遊べますよね。

③:ロックフィッシュ+チヌ系→「◯」

脚光を浴びているチヌやアコウのフリーリグゲームにはどうか。

一般的な7gのフリーリグを試してみたところ、飛距離は思ったより出る。ティップがしっかり弾き返しているという印象。で、使用感。たしかにボトムの質感が伝わるなど感度は良く、使えないことはないんですが、“よりテクニカルに”という点で言えば、感度重視のよりライト寄りのタックルの方がやりやすいかなぁと。記者が普段チヌやアコウで使っているタックルがライトなだけにタックルの重さもやや気になりました。

一発大物狙いとか、沖磯などでアカハタやオウモンハタを狙う、あるいはバイブレーションなどのプラグでチヌを…などの方がピッタリという感じ。そっちでゲームを組み立てて、フォローにライトなフリーリグで…なんかだと1本でちょうど良いかもしれませんね。

④エギング系→「△」

で、神明間や大阪湾南部エリアでこれから期待のエギング。今回は秋のタイミングということで3.0号を使用。

3号で約16g程度、ややティップ寄りのセクションが仕事をして飛距離は申し分なく飛ぶ。シャクッた感じもティップが素直に入っていい感じ、エギもしっかり左右にダートします。…でもやはりタックルの重さは感じる。これはリールを軽くするなどで多少は解消されるかもですが、記者の4000番クラスのリールをセットしたタックルでは、小技は効かせられないなぁという感じ。

とはいえ、この時期であれば青物が回遊してくる前の暗い間に少しエギを投げてみるとか、見えイカがいてサッとエギを結んで投げる…なら全然アリ。エギで勝負するなら、春の回遊待ちで3.5~4.0号くらいのエギを大きくシャクり上げてロングステイ…そんな釣りには良さげかも。何せバットが強靭なので、3kg~4kgクラスでも余裕でファイトできる。これはメリットですね。

結論、めちゃめちゃ遊べる

というわけで、あれこれ投げてみた感想は「いい竿!」「とにかくバランスが良い」やっぱり「めちゃめちゃ遊べる」

もちろん、専用タックルには劣るものはあると感じはしましたが、いずれも平均点以上は叩き出したのではないかと。特に青物やシーバス、タチウオくらいなら専用タックルかあるいはそれ以上を感じさせるまでの使用感。

・1日ガッツリ大阪湾で遊ぶ!

・沖堤防に行って釣れるものをあれこれ釣りたい!

・大阪湾でソルトゲームを始めたいけど、最初の1本で迷っている

そんな方には特に相性良いんじゃないでしょうか。良ければこれからのハイシーズンのご参考に!

ヤマガブランクス(YAMAGA Blanks)

釣竿製造の株式会社山鹿釣具のオリジナルブランドとして2008年に誕生したロッドメーカー「ヤマガブランクス」。より良い製品づくりを目指し、工場内で設計者と職人がコミュニケーションを取れるように、また多くのプロトロッドのテスト・改良をスピーディーに繰り返すために、ブランクの設計・巻きつけ・塗装・組み立て・出荷まで全てを国内自社工場で一貫生産し、その高品質なロッドに定評がある。