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今江克隆のルアーニュースクラブR「ベストオブワースト!桧原湖戦をレポート〜バス釣りの常識を凌駕したeフィッシングがヤバい!〜」の巻 第1068回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR

TOP50第3戦桧原湖(福島県)が閉幕した。

結果は、平凡な11位入賞ながら年間ランキングは3位を維持することに辛うじて成功した。

結果だけを見れば凡庸な試合だが、今江的にこの一戦は、練習終了時には初日すら5リミットは絶対に無理だと思ったほど、試合直前に完全にパターン崩壊、全てを見失った「完全お手上げ」状態での本戦突入だった。

パターン完全崩壊……想像を絶する進化……

その理由は試合後に理解することになるが、昨年コロナ禍でのTOP50及びトーナメント開催中止となった間に、桧原湖でのスモールマウスの釣りは想像を絶する「進化」を遂げていたことにある。

2年前は台風で1日だけの試合になったが、今試合もあわや台風直撃だった桧原湖。天候の激変に対応する力が問われるのがスモールマウス戦だ

桧原湖に自信のある経験豊富なベテランプロほど、逆にその想像を絶する「進化」に気づくことができず、連日驚愕のビッグウエイトが続出する中、ベテランプロ勢はノーフィッシュ続出というあまりにも衝撃の結果になったといえるだろう。

コロナ禍で2年ぶりの桧原湖開催になったTOP50。スモールマウス戦の戦い方が完全に変わった衝撃的事実が試合後発覚することになる

幸か不幸か、自分もその劇的な変化に気づけなかったが、練習終盤になって想像を絶するほど全く釣れなくなったことで、その現実から目を背けず自分の今の立ち位置を冷静に判断できたことが、結果的に窮地を凌ぐ最悪の中の最善な戦略だったように思う。

もし、何とか釣れていたら……「本番で落ち着いて本気でやればもっと釣れるだろう」と過信していたに違いない。

今試合、自分は試合前にすでに上位入賞を諦めるという、プロとして情けない決断をした。

それは、もし少しでもリスクを犯せば確実に予選落ち、最悪は5点敗退になりシリーズランキングの夢もここで確実に消え去ると確信に近いほど「釣れない」ことは見えていたからだ。

意地や理想で強引な勝負をしても3日間のTOP50では確実に惨敗が見えた状況だったがゆえに、この状況下で自分が最も信じられる、最も確実な方法を1つに決め、1分たりともムダにせず、全ての時間を1つの釣りに集約させ1%でも釣れる確率を上げていくしか、自分が今回生き残れる道はないと冷静に決断できたのだと思う。

8日間の練習期間

今試合は8日間の練習期間を取ったが、初日は最高気温が13度、低温警報が出る極寒の雨で、アシスタントの渡辺が体調を崩しダウン、練習は単独で行った。

練習前半は秋の桧原湖らしく、バンク沿いのフラットやロックフラットでのシャッドのキャロで、それほど難なく600〜800gのスモールをキャッチできた。

いつもの桧原湖らしい感じで、この時はさほど難しさを感じることはなかった。

細部がリニューアルされた「ジレンマ」シリーズをテストがてらに使うと、最初は簡単に釣れて、いつもの桧原湖だと思ったが……

そして秋の桧原湖名物ともいえるボイル攻めでも「アイアロー(ワカサギ本皮貼り)」のi字巻きでグッドサイズも釣れることが分かった。

桧原湖の定番ボイル撃ち。これもワカサギ本皮貼り「アイアロー」や、「アイアロー52」を持ち込んだが、みんながやるので決め手にはならず……

ただこのテのシャッドのキャロやボイル撃ちパターンは、もはや桧原湖のド定番でもあり、スモール慣れするために釣っているようなもので、いつもの場所でいつものように釣っているレベルではとてもプレッシャーがマックスに掛かりきる試合本番では通用しない。

フラットの「ガルプ!」などのキャロにしても同じだ。

毎年同じ繰り返し、桧原湖で幾度も試合をしているベテランほど、なんとなく同じパターン、同じ釣り方を各所で繰り返し、どこが今アツい場所かを探しているだけで進化が無いことになかなか気がつけない……。

試合場所がマンネリ化しているがゆえに、もはや劇的な変化はほとんどないと思い込んだ者は、もはやTOP50では生き残れないほど時代は進化していたのだ。

それゆえ自分は中盤からリスキーパターンを探し始めた。

マンネリを打破するパターンは?

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