ハードルアーと言う劇薬【その2】
メバリング、アジングというジャンルを一般的に知らしめるべく、最も効率的でスタンダードなメソッドを追求していた1990年台の終わり頃。当然の如く、結論として“ジグヘッドワーミングが最も効率が良い”という結論に達し、ブログや雑誌等で発表する事になる。

レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール
ジグヘッド一強…という単純なモノではない
しかしここからがルアーフィッシングの面白さであり奥の深さだ。確かにライトゲームにおいてはワーミングが最も効率に優るのだが、さまざまなタイプのルアーを使用して追求していくと、決してそんな単純なものでは無いことが分かってくる。
そんな中、特に僕自身が気を惹かれたのは“メタルバイブ”だった。

もちろんライトゲームにおいても、プラグやメタルジグが効率的な場面もたくさんあるし、むしろハードルアーゲームにおいてはその方が王道に近いイメージも強い。そしてこの時代にソルトシーンでメタルバイブを使うアングラーはまず居なかった。バス用の銘柄はいくつかあったが、ソルト用、しかもメバルやアジを対象にした製品は特に市場で見ることはまず無かった。
そんな時代に僕が出会ったのは、ジャズの「暴君」という5g程度の超小型メタルバイブだった。使い方(メソッド)に多少のコツは必要なのだが、他のどのルアーにも反応しない魚が簡単に反応する事を知り、ひどく驚いた。

JAZZ「暴君」
ライトゲームターゲットの喰いが渋い時、アングラーは少なからずワームをダウンサイズし、ジグヘッドを極小化させて超スローな展開に持ち込むことが多い。当時、そんなタイミングでメタルジグやメタルバイブを投入して、食わせに持ち込むニューメソッドの開発に勤しんだものだが、メタルバイブは特に特殊だった。メタルジグは、食い気があるうちにはフラッシングやフォールスピードなどでスイッチを入れることができるが、完全に食い気がないタイミングでは厳しい。しかしメタルバイブはそんな場面で唯一バイトに持ち込む事ができたのだ。
ターゲットにもよるのだが、「居るであろうゾーンへ打ち込み、ボトムからブルブルブルブルとジャークしてカーブフォールさせ、着底でロングステイさせる」このメソッドを何度か繰り返すと、ターゲットは食欲ではなく攻撃心を煽られて「頭突き」で追い出そうとするらしく、アタックしてくるのだ。
まあ、僕が見つけたメタルバイブのこのメソッドはあくまで一つの使用法に過ぎず、他にもメソッドはいくつもあるのだが、その戦闘力と使いやすさは僕の港湾部の釣りには絶対欠かせないアイテムになっていった。
港湾部の釣りに向いているメタルバイブ
ブリーデン時代には「ビーバイブ」をプロデュース。

ブリーデン「ビーバイブ30」
また、インクスレーベルを興してからは【ゴッツンバイブ】をリリースするほどメタルバイブには執着しているのだが、その理由は、想像以上に港湾部の釣りに向いているからだ。

2000年台に入ってからもさほど広く理解されてはいないが、薄い鉄板の下部にシンカーを付けた形状のこのルアーは小粒でもフォールも早く、流れに対してもしっかり対応して泳ぎ、ジャークでは強烈な波動でターゲットを引き寄せる。
小粒ながら強いアピールは、初場所開拓でのパイロットルアーとしての能力も高く、魚種を選ばない汎用性の高さも魅力的だ。
そして今、また創作意欲にスイッチが入り、新たに港湾部で使いやすい構造と釣りやすいギミックを含んだ製品の開発に取り掛かっている。

その1はこちらから
先に公開している「その1」はこちらから。

























































