今江克隆のルアーニュースクラブR「バスが飛べない!?銘竿『ワイバーン』と、最強へ向け変態進行中!?『ビーストボーン』」 第1284回
さて今週は2026年リリースが決まっているタックルとルアーの実戦テスト兼ルアーマガジンロケに、久々の四国・愛媛県の金砂湖に行ってきた。
ジンクリアで知られる金砂湖は、素直なバスが多い四国では結構ひねくれたバスが多く、ハメれば爆釣、外せばマジで完ホゲもあるちょっと癖のあるリザーバーだ。

今週はルアーマガジンの2026年新製品最終実戦テストロケに四国のリザーバーに行ってきた。大潮明けで大型メスはかなり難しいタイミングだったが久々に釣りを満喫できた。
「ワイバーン(飛竜)67MHTG-スパイラルガイド
ST<SPG>」
今回の最大の目的は2026年夏についにデビューが決まったカレイド史上、いやコンバットスティック史上に比類なき銘竿としてその名を刻むであろう、3代目スパイラルパワーベイトフィネスの完全態「ワイバーン(飛竜)67MHTG-ST<SPG>」の製品版確認テストである。

今回の実戦テストロケの最大の目的が開発期間2年に及んだ操作系スパイラルガイドロッド「ワイバーン」の最終製品版試験。その名は「ワイバーン (飛竜)」。今江的に他に類を見ないカレイド史上最高傑作と断言できる銘竿だ。

「スーパーレイブン」並のパワーに「ヴェロキラプター」に匹敵する繊細な操作性を持つ「ワイバーン67MHTG-ST」。今江的にはライブサイト全般、「クジャラハード」の5gスト系にもうこれ以外にはないと思えるロッドに仕上がった。
この「ワイバーン」、元々はヘビダン&ライトスト系として開発した「ヴェロキラプター」の評価が内外ともに非常に高く、ほぼ同時進行で「ヴェロキラプター」のパワー的上位互換になる今江的ベイトフィネスの右腕「ストライダー」をスパイラル仕様にチューニングしたモデルから始まった。この「ストライダー」のスパイラルガイドチューンは予想以上に素晴らしく、いきなりこれで完璧か!とすら思う良さだった。しかし、逆にスパイラルガイドゆえの決定的メリットが仇となり、大事な取材のみならず、TOP50戦でもまさに致命的なミスを犯すことになった。
特にTOP50第3戦遠賀川での致命的バラシは昨年の成績を大きく左右してしまった、悔やんでも悔やみきれないアクシデントだった。1本のビッグフィッシュで成績が大きく変わったこの試合で、フッキングと同時にロッドが3分割に折れてしまったのだ。だがバスの口に「クジャラハード」はしっかりと掛かっており、直後にジャンプ。必死でラインをたぐったが3分割折れの代償は大きく、流木に潜り込まれ万事休す。実はその前の取材でも同じ事態が起こっていたのだ。
「ストライダー」のスパイラルガイドはブランクスが曲がる部分はすべて下向きのガイドになっている。ゆえにガイドが上に設置されたベイトロッドとは違いガイドの倒れ込みが一切ないので、フッキングパワーが100%確実にロスなくブランクスを通じてバスに伝わる。 普通のベイトロッドであれば、曲がりの限界点でガイドが横に倒れて捻じれ、ロッドが左右にわらってフッキングパワーを逃がしてしまう。この「パワーの逃げ」が良くも悪くもブランクスの破断限界点越えを自動的にかわしているのである。
しかし、「ストライダー」のオールダウンガイドチューンはガイド倒れの「逃げ」は皆無、ゆえに相手がデカいバスであればあるほど、双方に逃げがない分、フッキングパワーはロスなく強烈に伝わり、「ストライダー」の破断限界点を超えてしまったのだ。 (ロッド破損写真追加)

昨年春の取材。一番デカいバスをフッキングした瞬間ストライダー改造版が3分割に折れるハプニング。この時はラインをたぐってランディングしたが、取材的には使えない残念な結果に…。
ロッドは不注意やボイド、傷で折れる場合は2つに折れるが、ブランクスの破断限界点を正味で超えた場合、「3分割に折れる」のである。
「ストライダー」の従来仕様の軽量ベイトフィネス専用ソリッドティップブランクスでは、スパイラルガイドのロスのないパワーをすべて受けきれなかったのだ。
「ワイバーン」の秘密
当初すぐに完成かと思われた「ワイバーン」は、ここからが真の開発になった。手首の利く操作性抜群の超ショートグリップ仕様の「ストライダー」の超軽快性を損なわず、同時にスパイラルガイドゆえのロスのないフッキングパワーをフルに受けきってなおビクともしない頑丈さ。スパイラルガイドロッドにはスパイラルガイド専用のマンドレル製作とカーボンシートの選択、積層方法が絶対不可欠なのである。それがソリッドティップ搭載となればなおさら難しいことは自明の理だ。
それゆえ他社に塩を送ることになるため、「ワイバーン」の製法は詳細にはまだ明かせない。ただ、今や最高峰ロッドの絶対定番となった東レT1100Gナノアロイを世界初でバスロッドにフルコンバートしたエバーグリーンの経験と実績が「ワイバーン」にあますことなく活かされたことは紛れもない事実である。

スパイラルガイドに載せ替えた「ストライダー67MH」から始まった「ワイバーン」の開発。最終的にはるかに「ストライダー」を超えるパワーと強度を持つ軽量級パワフルベイトフィネスロッドに進化した。
「ワイバーン」のスペック表記にあえて「TG」と表示されているのが、その自信の表れだ。今や「T1100G」をちょっとだけ使ってさもT1100G採用と喧伝しているロッドは多いが、エバーグリーンの「TG」こそ正真正銘、初代グランドコブラLimitedも超えたT1100Gナノアロイ性能の「極み」だと思ってもらって支障ない。

無駄を一切排除し実戦的な操作性とブランクスの100%能力発揮だけを徹底的に極めた「ワイバーン」のスパイラルセッティング。スピニングロッドの感覚で繊細に扱えるのに、その強度とロスの全くないパワーはスピニングの比ではない。
飛べない竿
ちなみにこの「ワイバーン」、ロッドがわらわない、パワーロスがない恩恵はバスとのファイト時にも明確に表れる。「ワイバーン」の名は「飛竜」だが、逆にバスにとっては「飛べない竿」だ。スパイラルロッドだと「船べりでバスが暴れにくい」のは間違いなく事実だと思う。それだけ無理のないブランクスの曲がりがバスのパワーを吸収し、いなしているのだろう。
百聞は一見にしかず、このロッドは使ってみれば即違いがわかる、曖昧ではない唯一無二の、自分にとってもう絶対に手放せない歴史に残る銘竿である。

今回のロケで「ワイバーン」の量産製品版にOKをやっと出すことができた。丸2年以上の開発期間は過去最長級である。
さらに変態進行中!ビーストボーン エラストマー



















































