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今江克隆のルアーニュースクラブR「ビッグベイトにも勝る必殺ビッグフィッシュ釣法『マイクロライブフィネス』とそのタックルについて」 第1245回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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今週も青野ダム(兵庫県)に恒例のライブ特訓に2度行って来た。

最近は「ミニクジャラ」を使うと毎回50cmUPはイージーな青野ダム。まず毎回先に1本いいのを釣ってから特訓です

今回はこの秋にG-niusからデビューするG-nius×REVIVEのフルチューンモデルベイトリール「GRAVIUS・BlackRaven RS」の最終確認テストと今江的に今一番マスターしたくなっている「マイクロライブフィネス」の特訓だ。

「GRAVIUS・BlackRaven RS」の最終確認テストは釣果も仕様も完璧。青野ダムは1時間以内で行けるし、デカバスばかりで最高のテスト&自主トレフィールドである

次世代バーサタイルベイトフィネスリール「GRAVIUS・BlackRaven RS」

まずは「GRAVIUS・BlackRaven RS」に関しては、2年間にわたって練度と精度を上げてきただけあって今江的にとても満足出来る仕上がりになったと思う。

日本のベイトリールチューナーとして沢村プロと双璧を成すREVIVEの武本プロは、ABU契約プロ時代に「ambassadeur」公認チューナーとして「LTZ930Pro-ik/combi」、「LX992RS」といったダイワやシマノの最高機種にも匹敵するベイトフィネスチューニングマシンを世に出してきた名チューナーだ。

前世代のベイトフィネスとは明確にコンセプトが違う、次世代バーサタイルベイトフィネス機としての「GRAVIUS・BlackRaven RS」は近日、ここで詳細を公開したいと思う。

マイクロフィネス

さて、今週は先日のTOP50小野湖戦で公式練習中に55cmUPを釣り、試合中にも1,200gを超えるバスを、共に一撃で仕留め、その驚くべきポテンシャルに気が付いて以来、必死になって特訓をしているのがマイクロホバストを筆頭とした「マイクロフィネス」である。

小野湖でたまたま遭遇したデカバス。何を投げてもガン無視して泳いでいたが、「ジャバロンONEスーパーリアル」を投げたらものすごい勢いで自ら喰いに行って驚いた

まずこれからの時代、自覚しておくべきことはビッグベイト、ジャイアントベイトがあれだけの驚異的釣獲力を示した理由だ。

その圧倒的な、誰もが最初はまさかと思ったデカさが、今やビッグフィッシュ獲得の絶対最右翼スタイルとして定着したのは、今までない段違いのルアーの大きさにあることは間違いない。

そしてそれがすでに当たり前になってしまった今、その巨大化の反動は逆に超絶極小化、激セコを遥かに超えた「メガセコ」こそが、実はデカバスを狙って仕留められる最右翼のメソッドになってきているのだ。

中途半端なセコさではなく、デカバスに「まさかそれはない」と思うほどのメガセコさこそが、実は人間にもデカバスにも盲点になっていることに遅ればせながら(TOP50強豪若手にはもはや常識)気が付いたと言うのが本音だ。

もうこれ以上語るのが恐ろし過ぎて、自分がマスターする前にバレてしまうとメリットZEROなんで核心は語らないが、デカバスを釣りたければ時代の最先端は間違いなくすでに「ビッグ」、「ジャイアント」を経てその真逆の極み、すなわち1インチ「マイクロ」の時代になっているとだけは断言しておこう。

なぜマイクロ? 納得の理由

考えてみればごくごく、至極当たり前の、納得の理由がそこにはある。

事実、先週の特訓でも実質1インチ強しかない「ジャバロンONEスーパーリアル」で、55cm近いバスをライブサイトで仕留め、さらに翌々日には推定ロクマル確定と思われる青野モンスターにフックを折られてバラすという事件も起きた。

マイクロフィネスに目覚めるキッカケになった「ジャバロンONEスーパーリアル」。めちゃくちゃ小さいが、間違いなく極小なのにピピッてしなって震えるジャバラテールが効いている

この時はライブソナーでベイトの群れに着く巨大な「楕円」を捕らえたが、ライブでしつこく追っかけまわしていたのだがなかなか反応せず、もしかしてと「ジャバロンONEスーパーリアル」の0.9gダウンショットをカーブフォールでスイミングさせたら、いままで無視だった「楕円」が急に浮き上がってきて映像で喰って反転する姿が丸見えの爆食い…。完璧にアワセたのだが、そこからすぐに浮上してイルカのような大ジャンプ、一回転して頭からダイブし一気に爆速爆潜りの締め込みで、あっという間に「切られた!」…と思ったらフックがポッキリ折れていた。

推定ロクマル当確の沖回遊アフターママにブチ折られた今や幻の「インチフック(レギュラー)」。「ジャバロンONEスーパーリアル」にジャストマッチする大きさのオフセットフックがこれしかないのが今の一番の悩みだ

ウルトラプレッシャーの小野湖でのシャローで連日のビッグバス、さらに最近平日でもかなりのレンタルボートで賑わう都会近郊レイク・青野ダムではライブで55cmクラスが連発。

セコ釣りで小バスを数釣るのではなく、狙って釣れるバスの大きさが「半端ではない」のがこの釣りの想像を超える事実であり秘密なのだ。

もうこれ以上ヒントを与えたくないのでこの辺にしておくが、この釣りのキモは間違いなく洗練されつくした絶対的専用タックルにあることだけは確かだと思う。

並の釣り方ではなかなかこんな体形のバスは釣れないが、マイクロフィネスライブで狙うと釣れるバスのサイズがほぼこのサイズなのだ。その理由は秘密

最弱が最強に

小野湖で「ジャバロンONEスーパーリアル」を初めて使った時のタックルは、カレイドの史上最もフィネスな「最弱」のジャンルに属する「デルジェスUL」だった。

リグは東レ(プロト)の0.4号PEに1.5号のフロロリーダー、1.2gのダウンショットシンカーでのサイトである。

小野湖はカバーだらけの湖なので、この時は1インチワームに対しフック選択にとても悩んだ。

その結果、20年ほど前に自分が作った「バークレイ・インチホグ」とその専用に作ってもらった恐らく現在でも最小のマイクロオフセットフック「インチフック(#10相当?)」を使った。

結果的に2本ともバラさなかったが、実はランディング後、フックはキワドいところまで伸びていて、ネットインと同時にポロンとはずれたのが事実である。

当時の「インチフック」は、時代的にPEラインでの使用などまったく考えていなかったからである。

ただ、ド貧弱と思ってキーパー獲り以外には使う気がなかった「デルジェスUL」が実は55cmクラス相手やヘビーカバー際でも極細PEラインなら主導権渡さないくらいに余裕で強かった…という事実に一番作った本人が驚いた。

TOP50小野湖2日目の1,220gのバスはカバーの中のサイトでキャッチ。「デルジェスUL」の意外なほどの強さに驚いた。キャッチ後、PEラインが切れて「デルジェスUL」は水没しましたが…

まさかの守備的ロッドが一気に最強戦闘ロッドに変わってしまった気分である。

カレイド史上、最フィネスのロッド「デルジェスUL」。守備的ロッドが今や最強戦闘派ロッドになってしまった

また、「デルジェスUL」のジグザグガイドは極細PEにはとても相性が良く、キャスト時も操作時も収束が効いて、フワフワ&スカスカでノー感じになりがちな極細PEでもしっかりとワームの重みや抵抗を感じ取れるのが大きなメリットである。

PE0.4号なら「デルジェスUL」は55cmクラス2kgオーバーのバスにも主導権は渡さない。細PEとジグザグの相性は抜群で、もはや「デルジェスUL」はキーパー獲りのロッドではなくなった

ただ、フックがそのパワーに耐えられないことが現時点での最大の悩みである。

「デルジェスUL」ではPE0.4号・0.9~1.2gのダウンショットがメイン。フックはガマカツ#8でも大きすぎてジャバラの動きが殺されてしまうのが悩みだ

吉川永遠プロプロデュースのロッド「クイックセンシズ」に注目

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