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今江克隆のルアーニュースクラブR 第978回「限界を超える超フィネスの威力とその弱点〜2019TOP50を振り返る〜」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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ライトリグが7割以上の異常!?

さて、本当に今年1年を振り返ってみても、スピニングでライトリグを握っていた時間が全試合の7割以上を占めた経験は初めてだった。

それはある面では「自分のフィネスの限界」を知る結果にもなったが、同時に非常に貴重な経験を積めた1年でもあった。

特に今年から導入し、前半戦で好結果を残し続けた、通称「ZIGZAGポッキーロッド」こと、マイクロピッチシェイクによる「スキニーイール(クローラー)3インチ&4インチ」のネコリグのスイミングに関しては、前半2試合(七色ダム戦、遠賀川戦)に関しては抜群の効果と威力を発揮してくれた。

この通称「ポッキー」とは、ポキポキ折れることを皮肉って付けた名前なのだが、フィネスに長けた若手が必須の武器としている「マイクロピッチシェイクスイミング」を、年齢的、肉体的なハンデを克服し若手と互角に長時間続けられるように、ほぼ1試合使い捨て感覚で作り上げた究極のレーシング仕様のロッドである。

通常のバスロッドの常識を遥かに超えた超絶軽量超高感度工法を敢えて採用し、しかも極薄高弾性チューブラーで5.8ftまで超ショート化することによって、まるでネコリグをバイブレーションかミニスピナーベイトのように激しく細かく振動させながらデッドスローに泳がせるテクニックを、なんとか身につけようとしたからだ。

この釣り方はリールを巻くスピード調整と同時に、極めて細かいピッチながら叩くような力強いティップ振動をワームに与え続け、ボトムや中層を自然に振動させながら「一定速度、一定振動」で泳がせるネコリグの撓り(しなり)波動を最大限活かしたミドストの一種である。

パラレル泳層(平行)と微振動の維持が決まれば、まるでワームでシャッドを巻くかのような感覚で、ベイトを追うバスを釣るという能力においては抜群の釣獲力を発揮してくれた。

2019年、三原の大進撃も、自分の生き残りも、ポッキー青木君の独創的ロッドメイキングのおかげと言ってもいいだろう。「ZIGZAGポッキー」は革命的ガイドシステムを採用。来期、市場デビューを果たせるか?

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