20数年来憧れ続けた秘境へ

そして今回、20数年前、憧れに憧れたウワサの秘境、某湖にルアーマガジンとThe Hitの取材を兼ねて初釣行することになったのである。

しかし、ウハウハイレグイを夢見て訪れた秘境にも、20数年間の歳月による変化は等しく訪れていた。

淡水の食物連鎖のピラミッド頂点近くに存在するバスは、まさに虎であり、虎が異常繁殖すれば、結局エサがなくなり自滅の道を辿る。

アフリカがライオンだらけにならないのと同じで、自然淘汰により湖のバスの生息数は徐々に減り、正常で安定した「共存」へと戻っていくものなのだ。それを狂わせるのは、おおむね自然界の摂理法則を無視した人間側の都合なのである。

視察の初日は夢見過ぎて「デカリケーター」を投げ続け、あわやボーズに…。ラストの橋脚で意味無し番長な一発

と言うことで、結論から言うと桃源郷は過去のモノだったが、フィールドは素晴らしい広さと自然のままで、久々にドキドキワクワク感を感じることができる取材になった。

ちなみに今回は様々の調査も兼ねて3日間の日程で行ってきたが、3日間掛けても湖全域を回ることができないほどの広さだった。

エレキ艇3艇で回るThe HitとルアマガのWロケはなかなか大変でした…。 自分のエレキは速いけど、カメラ艇が追いつかないんで意味無し番長100％

初場所、しかもエレキオンリーのためエリア選択とバッテリー容量を見誤ると、釣りをしている時間より移動時間が多くなってしまい、釣果的にも取り返しの付かない難しさを痛感する取材になった。

また携帯電話がほぼ全域通じない秘境っぷりは健在で、安全面からも無理ができない広さの湖だけに、今後の課題も山積みで、よい意味で運営サイドに色々と指摘できる機会になったと思う。