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第11回 アジングロッドの変遷

連載:家邊克己の「週刊!アジングマニアックス」
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餌が小魚からプランクトンへ

ただ時代はどんどん変わり、アジの数も昔と比べて激減し、アジがメインに食べている餌も小魚からプランクトンに変わってきました。

基本的にルアーはすべて対象魚が食べている物を基準として作られ、釣り方もそれに合わせる訳なので小魚がメインベイトと考えるならば、レスポンス良くジグヘッドを動かせることがロッドに求められます。

しかしメインベイトがプランクトンならば、レスポンス良く動かすことは逆に釣り自体を難しくしてしまうのでロッドに求められることはもっと違う物になってきます。

プランクトンは自分で泳ぐことはなく、流れに身を任せて移動していて潮目などで沈降流に引き込まれて水中に溜まり塊になっていきます。

アジはその塊に入って餌を食べるのでそこをジグヘッドを入れれば簡単に釣ることができるわけです。

しかし夜だと潮目を見つけることが難しく、必然的に流れの変化を感じてその潮目を見つけることになります。

流れの変化を釣り人が知るには、ジグヘッドの重さの変化しかありません。

その変化を確実に釣り人に伝えることがプランクトンをメインに食べているアジを釣る上においてロッドに求められる一番重要なことになります。

ジグヘッドの重さは、潮に乗っている時は軽く感じ、潮に逆らう時は重く感じる訳ですが、これを感じるにはティップからベリーの調子とロッドのバランスが重要になります。

潮が緩ければ軽量ジグヘッドしか流されないし、軽量ジグヘッドの重さを感じるには適度な柔らかさがティップに求められます。

硬いティップでは曲がらないので軽量ジグヘッドの重さの変化は分かりにくくなるので、その調整が重要になってきます。

ベリーの調整をうまくして適度に柔軟にすることができると潮の重さをティップへモタレてくるような感じで感じることができます。

そしてロッドを柔軟にすることによるアワセ遅れを生じさせず、さらにティップの動き幅を抑制するために6ft後半から7ft台だったロッドの長さが短くなり5ft台のロッドを作るようになりました。

ロッドの長さが変わるとルアーのアクションはここまで変わる

具体的に説明しますと、7fttのロッドで手元を約5cm動かすとティップは40cm近く動きます。

これが6ftのロッドだと約30cm動きます。

ほとんどの方はトゥイッチするときに手元では10cm以上、さらに複数回動かしておられると思うので7ftと6ftで1m近く差がでてくると考えられます。

ご存知だと思いますが、トゥイッチをすればジグヘッドは真上に上がることはなく、斜めになったラインの延長線上を動きます。

トゥイッチを入れれば入れるほどジグヘッドはロッド側に来ることになるので、やり過ぎるとプランクトンの塊から出てしまうことになります。

プランクトンを食べているアジは、動かない物を食べているので動く物を追い掛けてまで食べてくれないので塊から出ると釣れなくなってしまうわけです。

ですからトゥイッチ自体をできるだけ小さくし、回数も少ない方が良いのです。

僕自身の場合はジグヘッドの位置確認のためにやることが多いので本当に小さく動かすだけです。

しかし、短いロッドだと様々なデメリットを心配する声があがってきます。

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