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これを読めばバチ抜け攻略が解かる!オヌマンこと小沼正弥さんにバチ抜けのイロハを聞いてみた!

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シーバス特集

シーバスアングラーにとっての一大イベント、バチ抜け。

バチ抜けとは、イトメやゴカイに代表される環虫類が、産卵のため水面付近まで浮上する現象のことを指し、バチ類は自力で泳ぐには限界があるため、大潮や中潮など干満の差が激しいときの潮流に乗って広範囲に散らばる傾向があります。

バチ抜けのシーズンはシーバスの活性も高く、釣果も安定しやすいメリットが上がられます。

今回は、そんなバチ抜けシーズンのシーバスゲームについて、オヌマンこと小沼正弥さんにお話を伺ってきました!

小沼 正弥(Onuma Masaya) プロフィール

独自のシーバス道を極めるべく、全国各地を釣り歩く「職業シーバス釣り師」。 誰もが簡単にシーバスが釣れる方法を最前線で開拓するシーバスのスペシャリスト。「セットアッパー」をはじめ、「スイッチヒッター」など、数々の名作ルアーを生み出す。 1969年7月3日生まれ、東京都世田谷区出身の渋谷区育ち。

バチ抜けが起きる時期と潮周りについて

まず、バチ抜け攻略をする上で重要となるのが、バチが抜けるタイミングをしっかり読むこと!

小沼さんによると、基本的には大潮と中潮の夕方から夜にかけての下げ潮時にバチ抜けは起こるそうで、気温が急激に上がった日は特に多くバチが抜けるとのこと。

ちなみに、バチ抜けが起こる日は日中、水辺で水鳥(サギ・シギなど)がゴカイなどを捕食している姿が見られるのだそう。

そうしたちょっとした変化も見つけられると、よりバチ抜けに遭遇しやすくなります。

バチ抜けが起きそうな日の日中には水鳥がバチを食べていることが多い

バチ抜けのタイミングについて

続いては、バチ抜けが起こる具体的な時間帯について。

バチ抜けが起こるのは、大潮で満潮の45分後から2時間の間に生殖群泳が行われることが多いそうで、ピークは満潮の1時間半後になるとのこと。

ちなみにバチの白っぽいのがオス、黒っぽいのがメスとなります。

バチ抜け時にブラック系カラーに反応が出やすいのは、シーバスがメス(黒っぽい)を好んで食べるからとも言われています。また、バチの色できれいな緑色は卵のある雌、ピンク色は雄となります。

逆に雨の日は相性が悪く、雨が降ることでバチが水面付近まで出てこなくなります。なので、釣行前はその日の天気予報と潮まわりの時刻は必ずチェックするようにしましょう。

バチ抜けで狙うポイントについて

狙うポイントは、砂泥底の河口部の汽水域や港湾部がオススメ。

例を挙げるなら、運河やワンド、船溜まり、貯木場、都市型河川などが代表的です。

特に河川は大きい石や流木が沈んでいたり、深く掘られたり、浅いところがあったりと下流部と違い変化に富んでおり、底の起伏も激しいため、表層・中層・ボトムとでは、水の流れは極端に違います。

どこのレンジを攻めるにしても魚が集まるところを探し、流れを計算してルアーをトレースさせないとバイトまで持ち込むことができません。

狙うべきポイントについて

そこで狙うべきポイントとなるのは、シーバスの身を隠せる水深とエサとなる小魚が集まるところ。

例えば、大きい石が沈んでいるところ、沈木やテトラ、橋脚などは、必ずヨレやタルミといった流れの筋ができます。

具体的なポイントというと、何らかのモノが沈んでいるところ、とくに橋脚・運河の合流点・排水口周り・テトラ・常夜灯などが挙げられます。

ちなみに、デカイシーバスの着き場所は、1級スポットから離れたところに居ることが多くあります。過去に大型サイズが釣れたところよりも“チョットだけズレた場所を狙う”というのも意識してみると良いでしょう。

例えば2~10mほど前後左右離れたところにルアーをトレースさせるというのもオススメです。

バチ抜けの基本の釣り方

泳ぐ力が弱いバチは、流れに逆らって泳ぐことはありません。

よって釣り方は、斜め下流に向かってキャストするダウンクロスではなく、斜め上流に向かってキャストするアップクロスが基本です。

ルアーを上流側に投げて、ルアーが着水したら糸フケを回収し、リトリーブを開始します。上流から流されてくるバチがシーバスの斜め前に現れるようなイメージでトレースするのがコツです。

少しでも遠投して長い距離をトレースできれば、ルアーをシーバスに発見される確率がアップします。

このときにラインが少したるむくらいの状態を心掛けるのもポイント!

ラインテンションがふわっとした状態でリトリーブし、ラインを張らず緩めるのを心掛けるようにしましょう。

たったこれだけでルアーは、よりナチュラルな演出ができます。スレたと感じたらラインを水面に付けないようにルアーをコントロールすることが釣果アップの秘訣です。

ルアーについて

ルアーは「モアザン ヒソカ」や「モアザン ミドルアッパー」がオススメです!

どちらも小沼さんが監修したルアーではありますが、より多くの方にシーバスが釣れるよう、長年の経験と知識を凝縮させているとのこと。

モアザン ヒソカ

モアザン ミドルアッパー

今回のロケでもこちらの二つをメインで使用し、多くのシーバスを釣り上げていました。

それぞれのルアーの使い方やローテーションについては、別の記事で紹介いたします!お楽しみに!

リトリーブスピードについて

基本のリトリーブスピードは、ミディアム・スロー・デッドスローの3種類。

状況に応じてリトリーブスピードを決めましょう!

活性が低いときほど、リトリーブスピードの違いで釣果に差が出ますので、反応が渋いときはいろいろなリトリーブパターンを試すのも重要。

例えば、ココゾ!というポイントにルアーが近付いたら、更にスローリトリーブへ切り替えてみる…など。もちろん、逆パターンも試すのもアリですよ!

トレースコースについて

まず、第一に意識するのが、“シーバスは流れに対して頭を向ける習性がある”ということ。

そこで攻める際は、右側からトレースするか左からトレースするかで釣果は変わってきます。

基本は前述したようにアップクロスで攻めること。

ただ、何回も同じコースをトレースさせると警戒心が高まりスレやすくなりますので、同じコースの投げすぎには注意しましょう!

ドリフトでの狙い方

続いてはドリフトでの狙い方!

ルアーを流れに乗せて、ストラクチャーや狙いのポイントへ送り込む方法です。

まずはポイントの上流側に立ち、アップクロスにルアーをキャスト。流れの速さにもよりますが、狙いのポイントの1m位手前に差し掛かったらリトリーブを始める。

ただし、ラインスラックを出し過ぎると狙いのポイントにルアーがたどり着いたときに泳がないので、糸ふけは調整しておきましょう。

操作するときは、ロッドを立ててラインを水面に浸けないようにすること。

スレるとバチを待ち伏せして一定のスポットでしかバイトしてこないことがあります。

そんなときは、バチが捕食された位置とバチが流されてきたコースを覚えておき、同じ角度、速さ、レンジを合わせてルアーをトレースさせるようにしましょう。

なお、ルアーに接続するのに「強軸スナップ ワイド 」の#SSサイズを装着することで、通常よりも更に水キレのあるアクションを演出することができます。

「強軸スナップ ワイド 」のスペックはコチラ

品名 サイズ 線径
(mm)
全長
(mm)
横幅
(mm)
自重
(g)
破断強度
(kg)
破断強度
(lb)
入数 メーカー希望
本体価格
(円)
強軸(つよじく)スナップ
ワイド
SSS 0.4 約7.4 約4.2 0.023 16 35 9 460
SS 0.45 約8.3 約4.8 0.033 22 49 9 460
S 0.5 約9.3 約5.3 0.046 29 64 9 460
M 0.6 約11.4 約6.5 0.081 32 70 9 460
L 0.7 約13.3 約7.6 0.127 45 99 9 460
LL 0.8 約15.2 約8.3 0.187 61 134 9 460
強軸(つよじく)スナップ
ワイド 徳用
SSS 0.4 約7.4 約4.2 0.023 16 35 27 920
SS 0.45 約8.3 約4.8 0.033 22 49 27 920
S 0.5 約9.3 約5.3 0.046 29 64 27 920
M 0.6 約11.4 約6.5 0.081 32 70 27 920
L 0.7 約13.3 約7.6 0.127 45 99 27 920
LL 0.8 約15.2 約8.3 0.187 61 134 27 920

ダイワ公式「強軸スナップ ワイド」詳細ページはコチラ

ルアーのカラーについて

同じルアーでもカラーが違うだけでヒット率は変わります。

状況や魚の活性に合わせてルアーのカラーを変えることも釣果アップの秘訣です。特に常夜灯などの光が絡んだエリアは、その影響は顕著に現れます。

ちなみに水が濁り気味なら「ベリー、チャート、蛍光グリーン、ピンク、パール、ラメ、銀粉」などの派手なカラーがオススメ!

特にシーバスは水面付近を意識しているので、下記の画像のようにベリー(お腹)部分のカラーを『オレンジ、ピンク、ブラック、ライム』といったようにローテーションするのも重要です。

ただシーバスがスレていたり活性の低いときは目立ちすぎて逆効果になることもありますので、そんなときは「ブラック、グリーン、ブラウン、ゴーストクリア」などの地味なカラーが有効です。

ストロベリーフィズ

チャートヘッドブラピン

ライムパールサンド

蛍ムラクリアシラス

このように、状況やコンディションによってカラーへの反応は大きく変わります。

また、サイズアップさせたいときは、中小型サイズが反応するカラーはあえて封印して、反応が悪いカラーに変えると大型サイズが突然バイトしてくる…なんてこともあります。

当然ですが、カラーの種類が多ければ、こうしたローテーションの引き出しが増えるので最低でも3種類は用意しておくのを推奨します。

バチ抜けのタックルについて

使用するタックルについて。

小沼さんが使用するタックルはロッドが「スィープマスター91(エバーグリーン)」にリールは「モアザンLBD 2510PE(ダイワ)」の組み合わせ。

ラインはPE1号にリーダーは2号もしくは3号を接続。このタックルを使用すればショートバイトを勝手にフッキングしてくれるのだそう。

バチ抜けシーズンのタックルの推奨としては、ロッドは9ft前後でパワーもL~MLクラス、リールも2500番~4000番クラスのサイズがオススメとのこと。

リールについて

リールのチョイスですが、小沼さんが選ぶポイントはギア比。

ギアの比率が高いハイギアほど手元感度はアップしますが、スローで丁寧なリトリーブをするバチ抜けならローギアの方が流れの変化が分かりやすくなります。

しかも、魚がルアーに追い付きやすいよう、調整ができるのもローギアリールのメリット。そういった理由から、小沼さん自身ローギアをセレクトしているとのこと。

とは言え、これはアングラー個々の好みが反映される部分なので、自分の釣りスタイルや感覚・感触にマッチしたギア比を選ぶと良いと思います。

品名 巻取り長さ
(cm)
ギヤー比 自重
(g)
最大
ドラグ力
(kg)
最大
ブレ-キ力
(kg)
標準巻糸量
PE
(号-m)
ベアリング
(ボール)
ハンドル長さ
(mm)
ハンドルノブ
タイプ
メーカー
希望本体
価格(円)
2510PE 73 4.9 255 6 10 1-200
1.5-150
12 50 T型
ハイグリップ
97,000
2510PE-SH 91 6.2 260 6 10 1-200
1.5-150
12 60 T型ラージ
ハイグリップ
97,000

ダイワ公式「モアザン-LBD」詳細ページはコチラ

最後に…

シーバスは、バチを簡単に捕食できる場所に集まってきます。

ヒット率も高いですから、ルアーセレクトや釣り方を間違わなければ誰でも釣れると思います。

ぜひ今回の記事を参考にフィールドで試してみてください。

ダイワ(DAIWA)

1958年の創業、リール、ロッド、ルアー、用品などあらゆる釣り物のフィッシングタックルを扱う総合ブランドとして、国内、海外に多くのファンを抱えている。ジャパンクオリティの品質の高いアイテムを日々開発、その過程で、世界初となるテクノロジーも数多く輩出している!