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【川上 英佑が解説】ヤマシタのNEWエギ「エギ王SEARCH」の機能と開発ストーリー、そして実釣でどう活かすかということ

寄稿:川上 英佑
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遂に発売となったエギ王SEARCH

YAMASHITAエギ王シリーズ、ショア用のエギとして10年ぶりとなる新型ボディでのリリースとなります。

エギ王シリーズの歴史の中で、代々“SERACH”の名を冠するモデルの持つ特長は“シリーズNo.1のアピールモデル”。エギ王Q LIVEサーチ、エギ王LIVEサーチの血統を継ぐ3代目となるエギ王SEARCHは、“ハイアピールモデル”をコンセプトに現在のYAMASHITAが持つテクノロジーが凝縮された1本。

今回はエギ王SEARCHが持つ機能とその開発ストーリー、プロトタイプから使い込んできた実釣の視点から、より詳細にご紹介します。

川上 英佑(KAWAKAMI EISUKE) プロフィール

ショアをメインにオフショアからのエギングにも精通するYAMASHITAエギングマイスター。 エギング歴は20年に及ぶ。エギングが認知されてまだ間もない頃からYAMASHITAのプロスタッフとして活動、その活動範囲は国内外問わず幅広く、東南アジアからオセアニア、ヨーロッパ、南アメリカと世界中に及ぶ。また世界各国でエギングを行い、またエギングセミナーを開催。ロジカルなセミナーは海外でも人気が高い。

【エギ王SEARCH】5つの機能とその役割

①:ストロボフィン

背中に搭載されたフィンで水流を受け、エギにヒラ打ちアクションを発生させる機構。このヒラ打ちアクションにより、効率的なフラッシングとラトル音を生み出します。

このフィン、何となく付いているように見えますが…開発者曰く、その形状や大きさは、幾つもの試作品が作られるも結果が伴わず再調整、スクラップ&ビルドが長い期間繰り返された機構。アクション時にヒラを打たせてもダートの規則性とフォール時にブレてはいけないというお互いが相反する要素をクリアするべく、このストロボフィンのパーツのみに1年以上の期間を要しました。

エギの基本性能を維持しながらも、アクション時にヒラ打ちアクションを誘発するこのストロボフィンの強みは、普段通りのアングラーのアクションを「動きの派手さ」だけではない、エギのアピール要素を最大限に高めてくれること

例えばラトル音を意識的に鳴らそうと考えれば、エギを鋭く、細かく、回数多くアクションさせる事で可能ですが、フラッシングを意識的に強めるアクションはほぼ存在しません。次に紹介する第2の機能である「フラットサイド」との相乗効果で、通常丸みを帯びるエギのボディのフラッシングよりも、面で大きなフラッシングを生み出すことができます。

普段通りのアクションがラトルとフラッシングによってそのアピールを飛躍的に高めてくれる機構、それがこのストロボフィンです。

②:フラットサイド

ボディ側面をフラットな形状にすることで、“面”による大きな強いフラッシング効果を生み出します。

一般的にエギのボディ側面は丸みを帯びた曲面。多方向からの光をフラッシングに還元するのに効率が良い形状ですが、強い光は生み出しにくいのが特徴。一方のエギ王SEARCHはストロボフィンによるヒラ打ちアクションが、フラットサイドが反射する大きな強い光を効率的にアオリイカに届けてくれます。ダートアクション時にもフラットサイドに施されたシートに近い形状で光っているのが確認できます。

 

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③:サーチラトル

サーチラトルはイカ類が最も聞き取りやすい600Hzに近いラトル音を生み出し、広範囲のイカに存在をアピールする機構。今回のエギ王SEARCHからケイムラボディの系譜である光の三原色で発光するネオンブライトボディが採用されたことで、今までの乳白色のボーンボディから変更になり、音の調整にも非常に開発が難航したと聞いています。

ボディ素材が変更されたことにより、600Hzに近いラトル音を作り出すためにボールの素材と個数の調整だけでは上手くいかず、ボールを搭載するボディ内のルームの容積の設計までこだわり、歴代のサーチモデルとして初の紫外線発光ボディのラトルモデルが完成しました。

④:ネオンブライト

青、緑、赤の紫外線発光で、より周囲の環境にマッチさせられる発光アピール。さらにフラットサイドに施されたボディカラーとのコンビネーションで状況と時間軸に細かく合わせることが可能になりました。

例えば、濁り潮を得意とするグリーンの紫外線発光「ネオブラグリーン」のボディでも、水深の深い場所、光量が落ちた時は赤いシートのレッドボディ+ネオブラグリーンが選べ、陽が高い時間帯はゴールドボディ+ネオブラグリーンが選べる。アングラーにとって自信を持ってキャストが続けられるボディカラーのコンビネーションとなっています。

⑤:ちょい速フォール

フォール速度を少し早めに設定することで、ポイントをテンポよく広範囲を探れ、限られた時間でのキャスト数を増やせます。通常5.5秒~6秒/mで設定される2.5号が、今回は3秒台に設定。3号、3.5号と同等のテンポで釣りを展開することができます。

例えばアオリイカのサイズが小型の序盤戦。潮が速いエリアであれば、状況に対応させるためにエギのサイズアップをせざるを得なかったシーンでも、エギ王SEARCHの2.5号は3.5号感覚で使用でき、難しい条件のポイントでもその時期のイカのサイズに合わせたサイズローテーションが可能になりました。

 

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高活性なイカを効率よく狙うときに

今月より発売となったエギ王SEARCH。

現在発売中の2.5号に加え、1か月後には3号、その1か月後には3.5号のリリースが予定されています。遠くのイカにもアピールできる、高活性なアオリイカを効率的に狙える、ランガン派にも嬉しい機能が搭載されたNewモデル「エギ王SEARCH」。

YAMASHITAが培ってきた独自のテクノロジーが凝縮されています。是非今年のYAMASHITA目玉の新製品、エギ王SEARCHでこれからのエギングを楽しんでください。

出典:YouTubeチャンネル「YAMASHITA Maria」

ヤマシタ

「ヤマシタ(YAMASHITA)」は、神奈川県横浜市の老舗釣具漁具メーカー「ヤマリア」のエギング、イカ釣り、タイラバ、タコ釣りなど、海釣り用品に特化したブランド。特にエギングへの造形は深く、エギのスタンダートである「エギ王」シリーズや、「ケイムラ」カラー、「490グロー」カラーなどを送り出し、最新のテクノロジーでエギングの世界を変え続けている。