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【TICT×BIG HIP物語/第1章】潮を釣れ、潮で釣れ。サーチベイトにして食わせのメバルプラグ「BIG HIP(ビッグヒップ)」

寄稿:飛田 俊一郎
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メバリング特集

潮を釣れ ~キーは「潮」にあり~

現在開発中のビッグヒップ、僕らはどのフィールドでも一番最初にこのプラグを結びます。それはこのプラグが「潮を探す能力」がめちゃめちゃ高いからです。僕はここがメバル釣りにおいて一番重要だと思っていて、サーチベイトならぬ“サーチストリーム”を行う事によって、メバルの着き場所を特定しやすくなるからです。

なぜ潮が重要なのか?

潮が重要であるその理由は、潮がメバルの餌であるアミやプランクトンを運んできてくれるからです。特に僕のメインフィールドである、日本海側、富山湾は潮の干満差の変化が少なく、メバル日和ともなるとあまり潮が走らないこともしばしば。そんな時でも微細な潮の流れの変化を掴めるプラグがあったらなあ、そう思ったのが開発のキッカケの1つになります。

特に日本海側、富山湾においては、潮の流れはいわば餌が次々流れてくる「回転寿司のレーン」。となると、メバルたちも勝手に餌が流れてくるその「潮のレーン」を探していいポジションに陣取る。笑 そのレーンは僕たち釣り人は海の中にいるわけではないので、なかなか探し当てることはできません。だから水の中の状況を代わりに見てきてくれるルアーの必要性を感じたのです。

実際にはルアーにカメラが付いている訳ではないので、海の中が見える訳ではありません。では何故流れの変化を掴めるのか?…それはストリームレジスト、つまり潮の抵抗感で判断できるんです。

リップがついていないビッグヒップは、リップで抵抗感を出すことができません。どこで潮の抵抗を感じるのかというと、それこそがビッグヒップの最大の特長でもある「大きなお尻」で抵抗を感じることができるんです。お尻に当たる潮の流れが抵抗となり、リップの代わりをしてくれる。ある種の「ストリームセンサー」そう思っていただいても良いでしょう。

また全国のビッグヒッパーさんとお話ししたり、実際にフィールドに足を運んで確かめたのですが、各地それぞれに特色はあれど、この抵抗感がメバルの付き場の特定に大きな力になることは既に実証済です。

表層直下10センチの攻防

このプラグを作りだしてから「ビッグヒップでいつもどんな所で釣っているんですか?」とプラッギングをあまりやり込まれていないアングラーさんによく聞かれます。もちろんさまざまなシチュエーションで使えるのですが、そんなアングラーさんの固定概念を覆すためにも、実績の高い「ジグ単で攻めきれないシャローの藻場で使ってみてください」と応えています。

ジグ単がやり辛い場所=ビッグヒップの独壇場

日本全国には、磯、消波ブロック帯、漁港の外洋側…どこにでもジグ単のやり辛い、浅い藻場は必ずあります。ご自分のフィールドにこのような場所が思い当たったならば、表層攻略用のプラグ、つまりビッグヒップを投入する大チャンスだと思ってください。

「広すぎて、どこ狙っていいかわからない」…おっしゃる通りです。だから、ルアーに釣れる潮を探してもらう必要があります。先ほども言いましたが、潮とは水の中の流れ、海の中の道だと思っています。メバルは藻のスリットから流れてくる餌を今か今かと待ち構えています。

僕が普段の釣りでイメージしている「キャストからバイトまでのプロセス」をご説明します。

①キャスト

まずはキャスト。遠くに飛ばしたプラグが着水します。この着水で周辺のメバルはプラグの存在に気づきます。この時点で、個人的には着水したモノが餌かどうかを瞬時に認識しているかは疑わしいと思っていて、もしかしたら他のメバルが表層のものを捕食しているライズだと思っているかもしれません。

②アクション

次はアクションです。アクションはそのままホバリングさせるも良し、ゆっくり巻きながら水を押すのもよし。いずれにせよ、プラグの存在感をしっかりメバルに伝えることが重要です。

このときまだルアーを視認できないメバルは、まずそれが何なのか確認するためにゆっくりと近づいてきます。この時、近づいてくるメバルこそ、狙うべき浅場で餌を食べにきている活性の高いメバル。近づいてきてルアーを発見し、それが餌だと認識した瞬間に浮き上がってバイト!…それが水面直下10㎝。つまり、ここがホットスポットになります。

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