【釣果UPの近道】トモ清水的「ファーストテーパーとスローテーパーの使い分け方」

2022年10月23日連載：トモ清水「ガッ釣りソルト」

こんにちは、トモ清水です。

新しくロッドブランドを立ち上げる準備をしていますが、今はサンプルが出来たので、あちこちにフィールドテストに出かけている状況です。そんなタイミングで全国の旅割が使えるのは非常に助かり、今月だけでも愛媛、新潟、愛知、宮城、岩手と出張が続いています。

やはり釣り具を作る上で、現場でのテストは必須条件。より良いものを生み出すには現場で繰り返し使うほかありません。また、現場から欲しいものが見えてくるので、経費はかなり掛かりますが、全国各地、違ったフィールドでテストすることは、とても重要なのです。

スローテーパーロッドの対極のロッド

前回、1本で何でも出来る最強ロッドとは、どんなロッドなのか考えていきましたが、開発している中の1つであるベイトフィネス専用のスローテーパーロッドは、やはり自分の中では最強ロッド。

【アジング・エギング・チニングなんでもござれ】トモ清水的、最強ロッドはこれだ！

しかし、スローテーパーロッドにもデメリットが存在し、この1本で何でも出来ることには限界があります。消波ブロックの隙間やウィードジャングルなどの、複雑な地形、ポイントでは、スローテーパーロッドは不向き。そこから大型の根魚を引き出してくるのには、かなり無理が生じてしまいます。

そういったポイントをベイトフィネスで積極的に攻めることが好きな自分にとって、やはりもう1本欠かせないロッドがあり、10月はこの2本を使い分けて、両方テストしています。

今回は、スローテーパーロッドとは真逆の“ファーストテーパー”のロッドについて考えていきたいと思います。

この2本を使い分けることで、攻められるポイントや魚種も増え、釣果UPするのは間違いないでしょう！

ルアーニュースさんでも何度も行ってきたライトロックゲーム取材。トモ清水的に接近戦で、ストラクチャーにたいしてピンポイントで撃っていくスタイルが大好き。そのスタイルではスローテーパーロッドは向かないので、今は別のモデル「ミディアムライトアクションのファーストテーパーモデル」を試作しています。

メインターゲットは根魚系

メインターゲットは、キジハタやオオモンハタなどのハタ系から、タケノコメバル（ベッコウゾイ）やアイナメ、クロソイなど、主に根魚としています。

こういった魚種を狙う場合、ロッドにある程度パワーが必要で、消波ブロックの隙間やウィードジャングルから引きズリ出してこなければなりません。

写真は開発サンプルでモザイクが掛かっていますが、自身初となるオールコルクグリップを採用。過去の実験データからもEVA素材よりコルク素材の方が感度が高いことが証明されており、今回はその感度にもこだわっているので、オールコルク仕様としました。

詳細はまだ発表出来ませんが、現在ロックフィッシュ用のロッドとして開発中。その内の1つである7ft1inのベイトフィネスモデルのテストが、今回のフィールドテストのメイン。

シンカーは5gから10g位の比較的、軽めのリグでテンポよくポイントをランガンし、キジハタやタケノコメバルを狙いました。

インスタでもテスト動画をアップしていますので、是非チェックしてみてください。ロッドの調子が見て取れるハズです。

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やはり30cm未満のキジハタでも、ウィードジャングルから引きずり出して強引にファイトしなければならないため、ロッドに、特にベリーからバットにかけてのパワーが求められます。しかしティップは繊細さが非常に求められるため、必然とファーストテーパーになってきます。

ティップがソフトで繊細でないと、軽いリグの操作性能も悪いし、ショートバイトになるケースも増えます。かといってバットまで入るレギュラーもしくはスローテーパーだと、根に潜られてしまいます。

よって、スローテーパーでカバー出来ないシチュエーション、魚種にたいしては、このモデルがもう1つ無くてはならない最強ロッドになってきます。

バスプロみたいに5本、10本と使い分けするのは一般的には大変。でも2本の使い分けぐらいだったら、出来そうでしょ？

極力、ロッドを増やして、釣りを複雑にしたくありませんが、2本くらいの使い分けで十分、釣りの幅、狙える魚種の幅を広げられるし、釣果もアップします。

こちらも何度か根に潜られそうになりましたが、ベリーとバットのパワーで引きずり出してきた納得の1尾。スローテーパーでは獲れない魚です。

ファーストテーパーであるのが写真から見て取れるかと思います。ライトロックでは、やはりこのくらいのバットパワーがないと、魚に根に入られてしまいます。

使用するベイトリールも、出来ればハイギアが理想です。自分は「ゼノン・ビースト9」のハイギアタイプを愛用。根に潜られないよう、基本的にゴリ巻き、ドラグは強めのセッティング。

ゼノン・ビースト9【アブガルシア】