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【その長さ9ftオーバー】異色のロングロッド、ティクトの「ICE CUBE IC-90TG-Sis Rockin′GRAND」をアンバサダー田村祐介に訊く

寄稿:田村 祐介
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メバリング特集

使い所とパターンについて

私が釣行している秋田県男鹿半島の磯メバルは4月〜6月までがハイシーズンになります。

 

特にメバルがもっとも活動しやすい適水温(13度)に安定する4月中旬頃は、ベイトであるアミ、ワレカラ、スジエビ、白魚、ハタハタの稚魚も豊富で、夕マズメから餌を捕食するためにメバルが表層まで浮上します。活発的に活動するこのタイミングが開幕の合図となります。

7月〜10月までは高水温の影響もあり渋いのですが、11月になると水温も安定して数釣りがしやすくなります。また、12月〜1月頃まではメバルの産卵期になりますので、大型メバルも浅場に接岸します。プレッシャーが高くシケに悩まされる時期でもありますが、産卵を控えているのでより一層、群での行動が増えるためビッグワンを狙える時期でもあります。

この時期、水深50cm〜5mに点在するストラクチャー(カケ上がり、スリット、馬の背、岩盤プレートなど)や、藻場がメバルの着き場になり、0.8g〜1gの軽量ジグヘッド+ワーム(1.5in〜2.5in)で近距離を撃っていきます。それで反応が得られない場合は、プラグ(38mm〜55mm)で中距離のブレイクラインや中層付近、フロートリグを使用した沖のストラクチャーを丁寧に探るのがセオリーです。

大事なことはメバルがいるところにルアーを入れること。季節に応じたポイント選びです。

4月~6月初旬のポイント

水深50m~5mに点在するストラクチャー(かけ上がり、スリット、馬の背、岩盤プレートなど)や、藻場にベイトが溜まっていることが多く、こういった場所がメバルの着き場になります。

ほとんどのベイトが浮遊系のためダートなどのアクションは必要なく、レンジキープを意識してしながらストラクチャーに対してゆっくりとルアーをタイトに通すことが釣果につながります。また、4月、5月は海況が不安定な時期でもあります。遊泳力のない浮遊系のベイトは波に押し寄せられワンドに溜まりやすく、メバルの逃げ場にもなるので、波の影響が少ない場所もメバルの着き場となります。

 

6月中旬~9月のポイント

気温も上がり水温も20~26度と高く、メバルが釣れにくい時期になります。

浅場に点在する海藻が枯れ始めることからベイトも着きづらくなり、メバルも水深がある根や沖のシモリなどに移動します。キャロ、フロートを遠投して深場狙いはもちろん、より早く魚を見つけるには少しでも潮が動いてサラシのある場所が手返しも良く望ましいです。

波が弱い場合も浅場のワンドであればサラシができやすく、海水が循環することで水温もいくらか低くなりますし、遊泳力のないプランクトンも溜まりやすいので体力のある大型メバルが接岸しやすくスリットなどのストラクチャーに身を潜め捕食態勢に入ります。

一般的にメバルは冬から春の釣りと思われがちですが、ポイントさえしっかり絞ることができれば高水温時でも大型を狙うことができます。

 

11月〜1月のポイント選択

11月から日本海はシケの日も多く、波や風の影響でエントリー可能な場所も限られてきます。

ここでキーになるポイントはワンドや藻場です。メバルは産卵を意識していることもありますが、基本的には波の影響が少ないワンドや藻場に溜まり、流されてくるベイトを楽に捕食する体制に入っていることが多いです。

この場合、使用するのが0.8gから2gジグヘッド+ワーム、プラグになります。ワンドの形状もそれほど広くない場所を選択するため、複数のグラム数を使用することで、表層から中層、ボトムまでじっくりメバルにルアーを見せます。

ほとんどが遊泳力のない浮遊系のベイト(アミなど)になるのと、春のメバルよりも動きが鈍く遅くなっているため、ダートなどの派手なアクションは必要なく、レンジキープを意識しながらデッドスローで通すことが釣果につながります。

ワンド以外のエリアは?

立てるポイントがが荒れている場合、もちろん波の影響でメバルはステイできませんし、ベイトを捕食するもの困難になります。ですが、手前の浅場こそ波が入り荒れていても水深がある沖側はそれほど影響がない場合もあります。

この場合、メバルは沖側のストラクチャーにステイし、流されてくるベイトを待ち構えていることが多いので、飛距離を出すため10g〜20gのフロートに組み合わせとして0.4g〜3gのジグヘッド+ワーム使用でストラクチャーにアプローチします。

メバルは流れの緩くなる場所にステイしているので、しっかりリグを送り込み、流されてくるベイトを演出することが重要です。ラインスラックを利用してロッド全体をゆっくり上下させ、同じ場所を縦方向に誘い、ルアーをじっくり見せることでプレッシャーの高い産卵期のメバルにも釣果が期待できます。個体数は少ないですが、ビッグワンを手にするチャンスでもあるのがこの季節です。

 

異色とも言えるロングロッドですが、磯メバルということを考えると、実に理にかなったロッドでもあると言えます。

まだまだ、これからハイシーズンを迎える磯メバル。その挑戦を「ICE CUBE IC-90TG-Sis Rockin′GRAND」がサポートしてくれるなら、開発に携わった者として嬉しい限りです。

 

タックルセッティング

リール:SHIMANO 14 STELLA 3000M

ライン:山豊テグスPE LIGHT GAME WHITE 0.3号

リーダー:TICT ライトゲームコンパクトショックリーダー1.75号(7.7lb)

 

TICT ティクト

高知県高知市を拠点とするブランド。アジング・メバリング、グルーパーゲームなど、ライトSWゲームフィッシング関連のロッド、ルアー、ジグヘッド、周辺アイテムを続々と輩出中。
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