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【船中50cmアップ20本以上×MAXサイズ67cm】年間200日クランクベイトを投げる男。琵琶湖プロガイド「上田直紀」のクランク劇場

寄稿:上田直紀
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夏のバス釣り特集

クランクで食わせられる場所

私の場合クランキングオンリーのガイド展開がベースです。そのため、いろんなパターンの中からクランクが効く時に投げる…と言うよりは「その日クランクで釣れるエリアを探しにいく」という感じ。強制的にクランクをハメていくイメージといえばわかりやすいでしょうか。

これは、クランクで食わせられる複合要素が備わるエリアを探すということです。夏ならば、エリアは条件が満たされるであろう「シャロー」「沖」から絞り込んでいきます。

 

クランクで食わせられるシャローの要素:その①

そのクランクで食わせる要素の一つが”濁り”です。

北湖を除いて、僕の場合はメインとする南湖の南エリアで濁りが入っているポイントをまずは探します。大雨後のシャローのどちゃ濁りは急な変化すぎて釣れないので、ある程度の濁りが広がってるエリアというのがポイントになります。

 

クランクで食わせられるシャローの要素:その②

次に、”縦に伸びるウィード”の存在です。

シャローを釣っていく場合、ポイントとなるのはエビモです。夏になるとエビモが伸びてくるので、笹濁り程度で簡単に魚をだますことができます。縦に伸びて魚の隠れ家的な要素があるおかげで、デカバスをだますに必要なクランクのチラ見せ状態を作ることができ、ウィードの中でも特に縦に伸びるエビモエリアではリアクション要素が高まるからです。

また、カナダモは秋まで無視して構いません。カナダモはフラット状にびっしりと生え揃う性質があり、チラ見せ状態をつくることができないからです。

 

クランクで食わせられるシャローの要素:その③

あとはベイト+αカレントの存在。この2つはセットで特に夏に重要な要素です。

 

テッパン場所はシャローの流入河川周り

そして、ズバリこれらの条件を全て満たしやすいテッパン場所は「シャローの流入河川周り」です。こういったエリアではカレントがよく発生し、決まって大型のハスが入ります。砂地でエビモもしっかりと点在、雨の影響などで比較的いい感じに濁りが入っていることが多いからです。

 

沖という選択肢

と、ここまではシャローでの話。

もちろん、シャローだけでなく沖も狙い目となります。沖なら上記条件がある程度満たされるボディーウォーターのラインがいいです。夏場も常に穏やかな流れがあり、ベイトフィッシュも比較的豊富だからです。

また、食わせられる要素として挙げた「濁り」と「エビモ」に関してはこの時期、藻苅りや頻繁な放水のため、日によってはパワーがなくなることがあります。沖ではカナダモのウィードエッジラインが構築されますので、このカナダモのエッジをキレイに流してアプローチすることが良い場合もあります。

 

使用するクランクベイト

ここで使用するクランクベイトは「コリガンマグナム」。

シャローではコリガンマグナムの150、250、沖ではコリガンマグナム350、450が目安となるサイズです。

クランキングで狙えるサイズは45up〜ロクマルMAX級まで。

コリガンマグナムのボリュームとサイドのリブによる撹拌波動、アクションを考えると、この釣りで小さいのはほぼ食わないですね。50upが多いです。

 

夏のクランクの使い方

食わせられる場所を探す以外に、その釣り方にもキモがあります。

シャローの釣り方

まずはシャローから。夏のシャローはウィードがどんどん生えてくるので、シャローでのクランキングは嫌われているんじゃないでしょうか。そもそも、ウィードが邪魔で巻けないという考えが先行、クランクを巻くということ自体考えもしなかったり、選択肢にないのではないでしょうか。

そこで、私が夏によく使うシャローでのクランクテクをご紹介します。

コリガンマグナム150、250にハイギアと硬弾性のロッドを合わせて、クランクのウォブルトルクをアップさせ、巻き始めのリアクションで口を使わせます。要は水面直下のリアクションクランキングです。

巻き始めのリアクションで食わせるので、10mほどのショートピッチでキャスト。もちろんベッドになっている所では引けませんので、引けそうなエリアを中心にとにかく手数を増やすイメージでキャストしていきます。また、巻くスピードはリアクション効果を上げるため早巻きです。

ちなみに濁りが強めの場合はタックルはそのままで、あえてゆっくり巻くことが効果的な場面も。巻いた時のトルクのある水噛みが効いていると感じています。

 

沖の釣り方

沖ではコリガンマグナム350、450を使用。基本、何もない方からカナダモウィードエッジに向けて(台風後とか、ベイトを追い回してる傾向が強い時は濃い方から何もない側へ)ぶん投げ、巻いてウィードにぶつけにいく…という感じで使用します。

シャープなエッジが出れば出るほど、魚にとって捕食の壁ができあがって食わせやすいです。また濃いウィードエリアには居付きもしますし、フィーディングの個体と両方釣ることができます。

バイトの出方はシンプルに考えて、ベイトを追い回してるやつはウィードタッチまでにひったくるか、押さえ込みにいきます。居付きは刺さった瞬間や外した後にバイトが出やすいです。

 

潜航深度別ローテーション

150から450のローテですが、シャローと沖…と考えても良いのですが、基本、水面からウィードトップまでの水深を軸に考えていきます。例えば、水深が1mなら150、2mなら250みたいな感じですね。また、手数を増やすときは水深3mでも飛距離を出さずに、あえて450を使ったりすることもあります。

 

タックルについて

※撮影時はスーパーボーダーFEを使用

私は普段クランクはサイドワインダーのボアコンストリクター1本で通しますが、夏に限って言えば2本のタックルを使用します。

 

沖のタックル(通年)

ロッド:HGC-77XS/GPボアコンストリクター BOACONSTRICTOR【deps】
リール:21メタニウム【SHIMANO】
ライン:ソラローム ビッグバスフロロ14lb.【TORAY】

Length:7’7”|1piece|Lure Weight:3/8~2oz|Line:12~30lb|Action:X-Heavy Slow Taper|Grip Length:440mm(Grip脱着可)|自重:約185g|Price:¥57,200(税抜¥52,000)

通年使用しているタックルはローでもハイでもなく、ノーマルギア。

ギア比が高すぎると、水抵抗受けすぎて今度は潜るスピードが殺されます。逆に沖を極端にローでやると爆風時に流されて巻いていく時に水を噛みにくく、クランクのベストなアクションが出にくい。なので、ノーマルギアくらいが沖のディープクランクはベストです

 

シャローのタックル

ロッド:HGC-70XF/GPスーパーボーダー SUPERBORDER【deps】
リール:21メタニウムHG【SHIMANO】
ライン:ソラローム ビッグバスフロロ16lb.【TORAY】

Length:7’0”|1piece|Lure Weight:1/2~1oz|Line:12~25lb|Action:X-Heavy Fast Taper|Grip Length:390mm(Grip脱着可)|自重:約184g|Price:¥57,200(税抜¥52,000)

シャローに限ってはスーパーボーダー(ジグロッド)にハイギアリール、フロロカーボンラインの16lb.の組み合わせ。ウィードにクランクが刺さってもジグのように弾いて簡単に回収できますので、手返し良く、効率良く探っていくことができます。

 

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