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今江克隆のルアーニュースクラブR「2021年のロッドトレンドは!? カレイド・シリーズ最新情報を紹介」の巻 第1038回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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さて今年も、エバーグリーンの最新カタログが到着した。

しかし、コロナ禍で何かと納期遅れが頻発したため、コンバットスティック「カレイド」シリーズに関しては、2021年コンセプトのみがザッと紹介されただけで、具体的な展開に関しては掲載できていない。

そこで今週は、自分が開発に携わるコンバットスティック「カレイド」シリーズについて、ここで補足しておこう。

カレイド・シリーズの2つの開発目標

まず、自分の中でカレイド・シリーズに関しては明確な2つの開発目標があった。

一つは、元祖コンバットスティックの“魂”と“信条”も言える、積極的に操作し、積極的に掛ける軽量高感度で、日本刀のような切れ味を持つ高弾性ロッドを極めることだ。

「カレイド」のデビューは、世界初の高密度高弾性四軸カーボンマトリクスによる捻(ネジ)レと楕円潰れを、いかに軽さ犠牲にせずに実現するかが命題だった。「捻(ネジ)レて潰れる前に仕事を終わらせる」という「掛け重視」で始ったコンバットスティック本流の流れを継承している

この方向性は、2018年、今や20年に1度の素材と称される“粘る”高弾性カーボンT1100Gの登場によって劇的な進化を果たすことになる。

高弾性カーボンの歴史を変えたといってもよいT1100Gは、2021年現在、最高峰ロッドに次々と採用されていることでも明白だ。

その当時、通常カーボンの3倍の価格だったT1100Gを誰よりも早くバスロッドに導入し、最初期から実戦での試行錯誤を繰り返した経験と実績から、現在のインスピラーレで採用されているT1100Gシーリズは、最も技術的にも長期熟成されたバスロッドだと、自信を持っていうことができる。

電撃的系譜である「グランドコブラ」、「スーパースタリオンGT2RS」、「ラピッドガンナー」、「ブラックレイブンエクストリーム」は、世界に先駆けてT1100Gナノアロイをメインクロスに採用し、伝統の掛け重視、操作性重視の「粘る高弾性」ロッドとして、ひとまずの現在の高弾性技術の極みを達成した。

「折れる」、「脆い」と言われた高弾性ロッドは、もはや日本昔話となった。

もう一つの目標とは?

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