【注目すべしは真鯛の居場所と２つの数字】田中 亜衣の「ディープドテラ」のイロハ。／テクニカル編
皆さん、こんにちは♪ 田中亜衣です。
毎日寒いですねー。とうとう寒い冬がやってきちゃいました。
北西の季節風が強い日も多くなって、日本海側ではなかなか出船できない日も多くなってきました。でもね、そんな日本海側はこれからがBIG REDの確率も上がる季節なので釣果情報から目が離せないですよね。
そんなBIG REDを釣り上げるため、前回に引き続き「ディープドテラ」をテーマに、今回はテクニカルな部分について話していこうと思います。
田中 亜衣（Ai Tanaka） プロフィール
ディープドテラで大切なこと
まずは、ドテラでは船は風に押されて釣り人の背面方向、つまりラインの出た方向と逆方向に移動していきます。なので、船の真下がフレッシュなポイントになり、ラインが出れば出るほど攻めるのが後々になることがドテラの定理です。
このことを頭に入れて話を進めていきますね。
100メートルを超えるような水深でも、船の存在は大なり小なり真鯛にプレッシャーをかけています。船の真下は新しい真鯛がいてフレッシュなゾーンです。しかしながら、船のプレッシャーも最大に掛かるゾーンでもあります。
この時、真鯛が餌を追っているようだったら、船の存在よりも食欲が勝ってプレッシャーはほぼ無いのですが、真鯛が低活性になればなるほど船の存在が与えるプレッシャーが大きくなると言うことです。
そんなことから、船からどれくらい離れたら真鯛が口を使ってくるか？という距離がディープドテラで私たちがするべき攻略法の一番大きなところです。
とはいえ、真鯛にその時の活性状況を聞くわけにもいかないのですが…
例えば、乗合船で多くの人と釣りをしていると同じ人が短時間で何匹も連続ヒットさせていることがあります。この時、ほとんどの人が連続ヒットしている人のネクタイのカラーやヘッドの重さ、巻きスピードなどに注目しますよね。
確かにそれも大事なことですが、この場合で注目してほしいのは、「短時間で連続ヒット」させていると言うこと。連続ヒットしていると言うことは、ルアーが前方へどんどん流れていく前にヒットしていると言うことです。
さらに釣り上げてから再スタートしてすぐにまたヒットとなれば、船からルアーが離れずにバーチカルに近い角度で釣れているということになるのです。つまり、こんな時は真鯛は船のプレッシャーをあまり感じていないということになりますよね。
このように同じ人ばかり釣っていると他の人は焦ってどんどんラインを出してプレッシャーの少ないゾーンを狙っちゃうのが人情…気持ちはわかります（笑） でもね、結果的にフレッシュな真鯛を獲り損ねているのですよ。
バーチカルなアプローチと違い、風や潮流で同じ巻き方でも船からルアーまでの距離が変わりラインが斜めになるような場合は「ルアーがボトムから何メートル上にあるのか？」って少々複雑になります。
数学が得意な人が三角関数を使って「水深〇〇メートルでラインが〇〇メートル出ているから〇〇メートル巻くとレンジは〇〇メートル上がる」って計算したとしても、ヘッドの重さと巻きスピードによって、ルアーの軌道もボトムを這うようなのか浮き上がるのか…は経験を増やさないとピントが合いません。
そんなとき、私はいつも「ラインが”何メートル出た時“に”何メートル巻いて“アタったよ」って周りの釣り人に伝えます。
アタリがあったり、もちろん真鯛が釣れたりしたときに「ラインを何メートル出してリールを何回巻いた時」がわかれば、その辺りを重点的に前後をカバーすると連続ヒットの確率もグーンと上がります。
例えば、水深100メートルでラインを220メートル出し、リールを15回巻いた時にバイトして真鯛が釣れたとします。
そしたら、その情報を元に次はラインを200メートル出したくらいから手感度・目感度に全集中してリールを先程より少し多めに20回ほど巻いてみて、それでアタると「再現性がある」と言うことになり、そのエリアの状況が変わらぬ限り連続ヒットして、さらに情報が積み上げられゾーンを絞り込めるようになり、結果バイトを増やすことができるでしょう。
この方法はラインのｍ数と、巻回数という２つの数字だけのシンプルな攻め方で、簡単に誰にでもできる強力なステップアップ法です。
これが分かればヘッドを軽くしてヒットゾーンまでの時間を短縮したり、逆にヒットゾーンでのターン数を増やすためにヘッドを重くしたりと、考えながら釣っていくと、よりヒットの確率を上げれるんじゃないかな。
とまぁ、長々と話させてもらいましたが、まずはこの方法で再現性を体感してもらって真鯛をたくさん釣って、そのうちに他のことがどんどん見えてくるともっともっとバイトも増えて楽しくなると思います。
ディープドテラって敷居が高いと思っている貴方…これさえ分かればディープドテラが10倍楽しくなるので、一度試してみてくださいね。
それでは皆さま、良い釣りを♪
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