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今江克隆のルアーニュースクラブR「隠された流行? PEスーパーディープ・スピンクランキングを紐解く」の巻 第1024回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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「R」シリーズに注目集まる!

自分にとってディープクランクは、琵琶湖時代から戦績実績ともに最も思い入れのあるルアーで、イマカツ設立時には、特にディープクランクに力を入れて開発して来た経緯がある。

その中でもシリーズ名の末尾に「R」の文字を関するディープクランクは、完全に自分の理想を独断で強く意識したクランクで、その狙いも通常の一般的クランクとは一味違ったアクション、コンセプトを持っている。

自分が試合専用にコダワリ抜いたのが「R」シリーズなのだが、最近、この「R」シリーズが国内海外ともに最注目されている。

その「R」シリーズの中でも、特に「IK500R2」、「IK800R」といった5mオーバーの超ディープクランクは、海外からロットをまとめて受注生産を受けるほどの人気である。

最近、国内外を問わず引き合いが多くなっているイマカツのディープクランク「R」シリーズ。 “R”の意味は、タイトアクション、ライトな巻き感、そして飛距離重視の日本のトーナメント専用設計。幻のプロト、「IK650R」は、今なら普通にデビューできた名作だったかもしれない…

「IK500R2」に搭載されたリアのクワトロフックは、ボトムノックでリア一本掛かりが多発するディープクランクの泣きドコロを解決した最大の工夫。ファイト中にフロントフックが外れても、リアフックの2本が入ればバラシはほぼナシの名品フック。逆に今はなかなか手に入らないのが泣きドコロ。手に入れば「マジックスプーン」にも使いたいのだが…写真は「IK420BWK」になってますが、工場でパッド印刷の試印に使ったB品の「IK500R2」です

イマカツでは、現在は海外向けにのみ年に1〜2回限定生産しかしていない「IK500R2」、「IK800R」だが、最近、この2つを使ったスーパーディープクランキング戦線に驚くような手段が、秘かに使われ始めていることを知った。それが、シーバスロッドを転用し、大型スピニングを使った「スーパーディープスピンクランキング」だ。

スーパーディープスピンクランキング!

一昨年頃から、すでに大型クランクをよりディープに送り込む方法としてはリューギの「ディープトレーサーTG」が出現したが、この豪快かつヘビーなリグでボトムまでイッキに沈める方法に対し、今回紹介する方法は、なんと8フィート近いシーバス用ロッドに3000番パワーギアのソルトウォーターゲーム用スピニングリール、さらに驚くことには「0.8号」のPEラインを使う、まさにソルトウォーター用タックルのバス転用、それも極細PEにパワーロッド&大型リールを言う一見、アンバランスなタックルシステムである。

「IK500R2」は、一昨年冬に大流行した「ディープトレーサーTG」とも相性は抜群。障害物がボトムに多い場所ではコレ。35gがベストウェイト。スナップで繋ぐとアクションも妨げない

このタックルによって、「IK500R2」、「IK800R」など、もともと潜行能力と飛距離に優れたディープクランクを50mドラッギング併用でスーパーディープまで確実に潜らせ、そこからていねいにフィネスに扱うといったヘビータックル、フィネス操作を重視した方法である。

この「PEスーパーディープスピンクランキング」の情報を初めて入手した時、まず最初に思ったことが、仮にも大型でほぼ1ozある「IK500R2」をシーバスロッドで投げるのは可能だとしても、「PE0.8号」で投げるにはあまりもショック切れや根ズレ切れが多発するのでは? スピニングリールには重すぎて巻けるのか? と言うことだった。

しかし、この疑問はいろいろなロッドやリールをテストする段階で、スピニングタックルの驚くべき巻上げパワー性能に気が付くことになる。

それはロッドとのバランスさえ完璧に取れていれば、むしろベイトリールで巻くより下手すりゃスピニングリールの方がラクなんじゃないか!と言う驚くべきものだった。

考えてみればシーバスにしろ、GTにしろ、海のキャスティング大物釣りは、ほぼPEライン&スピニングタックルである。「ik-500R」など、GTルアーに比べれば、重さも抵抗も小さなルアーに過ぎないのである。

PEスーパーディープスピンクランキングはタックルバランスが重要だった!

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