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今江克隆のルアーニュースクラブR「スプーンに全集中〜難解な中層のワカサギ喰いバスをカンタン釣るために〜」の巻 第1022回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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「グルグルX」から「ワカサギスプーン」へ

この問題点をクリアしてバス用スプーンに転用できないかと、学生時代、一番信頼していた細身スプーン名作、「ABUトビー」を叩き台にして試作したのが「ワカサギスプーン」だった。

ところが、ウェイトを14g程度にすると細身ゆえに自重でピッチの早いロールがイマイチに…。

さらには何よりスプーンを水深6mを沈めることがメタルジグの14gとは比較にならないほどじれったく、肝心の底取り感も全てが曖昧になってしまった。

その後、スイミングメタルジグとしてリスペクトしていた「カストマスター」系統へと大きく方向転換。テストは冬季中心に続けてきたが、どちらの方向性に行ってもバスからの回答は思わしくなかった。

グルグルXのフォールアクションと、ABUトビーの泳ぎの両立を目標に、過去幾度も試作を繰り返した「ワカサギスプーン」。 なかなか結果を出せず、最近はカストマスター型に形状変更しかけていた。しかし、このカストマスター型プロトに大きなヒントがあった。 諦めない事こそが「失敗は爆釣の母」である。

以前から自分にとってメタルジグではない「スプーン」で狙いたい場所、バスはとても明確で、ワカサギが中層に群れている水深5~10mフラット、そしてそれに付く浮いた大型バスである。

この中層に大群で群れたワカサギボールを、まるでイワシの群れに突っ込む大マグロのごとく、ド中層で喰い上げマクる異次元のデカバスが存在することはもはや間違いない事実だ。

そして、コイツらは本当に中層のワカサギの群れにしか眼中無しで、なかなか狙って釣れない超難易度の高い、まさに天才無傷のブリブリバスである。

それを狙って釣ることが最大の目標だった。名前を「ワカサギスプーン」と名付けた由来がそこにある。

ワカサギ喰いのバスに絞った日本仕様スプーン

最近は「ガーミン・ライブスコープ」で、その様子が実際に手にとるように見える時代になった。

ゆえに中層でワカサギの群れにデカいバスが何度も突っ込みマクっているのに、何を使っても手も足も出ない状況に、TOP50プロの誰もが一度は直面したことがあるだろう。

それほどワカサギボール中層攻略は、最も難易度の高い「真のド中層」の世界である。

それを狙って釣れる可能性があるとすれば、「ウルトラディープクランクのドラッギング」、JBルール外ならば「アラバマリグ」、そして「ビッグスプーン」だろう。

それをできるだけ高確率に、まずはすでに誰もが理解するところとなった「メタルジグ」や「メタルバイブ」並みに誰でもドコでもイージーに使いやすくすること。

アメリカンな「ビッグスプーン」でもなく「マグナムスプーン」でもない、日本独自のワカサギ喰いのバスに絞ったフィネスなリアクションスプーン、それが長年にわたり追い求めた「ワカサギ“マジック”スプーン」の狙いだった。

「グルグルX」から17年、「ワカサギスプーン」として現在のカタチになってから7年、ついに今江的解答に辿りついた数種類の「ワカサギ“マジック”スプーン」のプロト。ワカサギの群れにつく、浮いた大型バスを反応させることを目標に、アメリカンスプーンとは異質の、日本独自の進化を遂げた。この中に神プロトが存在した

アメリカンビッグスプーンが「縦のクランクベイト」なら、自分が狙ったのはシャッドのようなビッグスプーン「縦のシャッド」である。

そして、その狙いは一つの「日本のバス専用のビッグ・フィネススプーン」として、実に足掛け17年もの歳月を経てついに実を結ぶことになる。

日本のバス専用のビッグ・フィネススプーンの確信へ! 次回へ続く!

次回は、ついに確信を得た「ワカサギ“マジック”スプーン」の詳細と、自分自身が最も驚かされた「ガーミンライブスコープ」が捉えた青野ダムでの驚愕の事実、驚愕の釣果。その核心を解説しよう

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