ルアーフィッシングのトピックをこまめにお届けする釣りの総合ニュースサイト

LureNews.TV YouTube Channel

ルアーカラーは本当に釣果を左右するのか?

  • X
  • Facebook
  • Line
  • はてなブックマーク

「東北ライト&ミドルゲームコミュニティ」の管理人から、ライトゲームのルアーカラーについてアンケートを取ったという話を聞いた。

条件はナイトゲーム、新月、水質クリア、常夜灯あり。この状況で使うルアーカラーは何かというものだ。選択肢はブラック、クリア、チャート、ホワイト。その結果はクリアが圧倒的一位だったそうだ。そして、この設問と結果に対して、「レオンさんならどうされますか?」と言うのが彼の質問の趣旨だった…。

レオン 加来 匠(Kaku Takumi) プロフィール

加来匠(かく たくみ) 中国&四国エリアをホームグラウンドとし、メバルやアジ、根魚全般の釣りを得意とする生粋のソルトライトリガー。レオンというのはネットでのハンドルネームとして使い始めたが、いつの間にか、ニックネームとして定着。ワインドダートやSWベイトフィネスなどを世に広めた張本人、新たなスタイルを常に模索中! 「大人の遊びを追求するフィッシングギアを提供する」ことを目的としたプライベートプロダクション「インクスレーベル」代表もつとめる。

カラーのいろいろ

このアンケートの内容はライトゲームをやっている人なら確かに納得する結果かもしれないが、実はこの質問、僕にとっては少し答えにくい。

なぜなら僕は、「状況で色を決める」という手順をあまり取らないからだ。

ともあれ、今回このテーマについて東北ライト&ミドルゲームコミュニティの管理人さんとオンラインで話す機会をいただき、その内容は三部作の動画として公開している。と言うことで、その動画内容を補足する形で、ルアーカラーについて少し整理してみたい。

出典:YouTube「INX tv」

出典:YouTube「INX tv」

出典:YouTube「INX tv」

レオン式カラーの考え方

多くの人はこう考える。澄み潮だからクリア、濁り潮だからチャート。もちろんそれは間違いではない。ただし僕はまずそこから考えない。

僕が最初にセットするワームは、認識として「パイロットカラー」であり、概ねホワイト系からスタートすることが多い。パイロットカラーというのは、その日の海の状況を探るために、僕が“最初の一投”に使う色のことだ。いわば基準色であり、ここからカラーをローテーションさせていくための出発点になる。

なぜホワイトがパイロットなのか

ではなぜホワイト系なのかと言えば、視認性も含め、これまでの経験の中で自身最も安定して結果を出してきた色だからだ。

つまり僕にとっては、すでに「信頼が通っている色」なのである。僕はこれを昔から「通電」という言葉で説明している。通電とは、簡単に言えば“そのルアーやカラーに対して、自分の中で完全に信頼回路がつながっている状態”のことだ。

釣りというのは不思議なもので、カラーに限らず様々なタイプのルアーでも、「これは釣れる」と信じて投げている時と、「本当に釣れるのかな」と半信半疑で投げている時では、結果が大きく変わることがある。キャストの精度、ラインコントロール、レンジキープ、アクションの丁寧さ、すべてが微妙に変わってくるであろうし、自信や信頼というものはすべからく結果に結びつきやすいものだ。

つまり通電(信頼)しているルアーは、知らず知らずのうちに扱いが丁寧になり、その結果として釣果にもつながりやすくなる。だから僕は、まず自分の中で最も通電しているカラーをパイロットカラーとして使う。そこから状況を見ながら、他のカラーへローテーションしていくのである。

クリア万能説の時代

今回のアンケートでクリアが一位だったというのは、実はとても象徴的だ。

ライトゲーム黎明期には本当にクリア万能説の時代があった。広島を中心にメバリングやアジングが広がった頃、「クリアじゃないと釣れない」と言われるほどクリアが人気だった。だが発信する立場にいる僕は当然いろいろ試す。白、黄色、赤、黒、半透明、不透明、グロー、ノングロー、蛍光色、UVカラーとなんでも投げる。するとどうなるか。全部釣れる。

当たり前の話だ。海の中には黒いエサも赤いエサも白いエサも透明のエサもいくらでも存在している。そして魚は人間よりはるかに光を捉える能力が高い。だから「黒は闇で見えない」という理屈も人間の思い込みに過ぎない。僕は昔から闇磯で黒ワームを使っていたが、ちゃんと釣れる。むしろよく釣れる。魚は僕たちが思っている以上によく見えているのだ。

それでもカラー差は起きる

とはいえ、カラー差が出る場面があるのも事実だ。

忘れられない出来事がある。冬の日本海、月夜の澄み潮。明かりのない堤防で尺アジを狙っていた時のことだ。友人は次々とアジを釣るのに、僕にはまったくアタリがない。ジグヘッドもワームも同じ。違っていたのは色だけだった。友人のワームは黄色のスーパーグロー。これに替えた途端、すぐに尺アジがヒットした。しかし自分の好きなカラーに戻すと、またアタリが止まる。こういうことがあるからカラーの研究は面白い。ただしここで大事なのは「いつもこの色が絶対釣れる」という結論にしないことだ。釣り場というのは、その日その場所で水色、光量、ベイト、潮流、地形など、さまざまな要素が複雑に絡み合っている。だから単純なカラー理論は成立しない。

僕のサーチカラー

僕が最初に投げる色は白が多い。これは昔バークレーのガルプをテストしていた頃の経験が大きい。当時ガルプのサンドワームはカラーによって素材の硬さが違った。その中で一番針持ちが強かったのが白だった。それで白ばかり使っていたら、アジもメバルも他のカラーにほとんど負けないほど釣れてしまった。つまり白はサーチカラーとして非常に優秀だということが分かった。だから今でも僕はシラスホワイト系をよく使うし、一日中それで押し通すことも少なくない。

四隅カラーという考え方

ではカラーは何色持てばいいのか。僕がよく言うのは「基本は四隅カラー」だ。白、黒、赤系、青系。あくまで基本だが、この四つだ。これにクリア系を加える。些細な色調差はともかく、色目を考える場合は暖色、寒色、明色、暗色ですべてのバランスが取れるからだ。

僕は3匹も釣れば思い切ってカラーを変える。しかも対角線上にローテをかけていく。これを繰り返していると、その日のカラー傾向が少なからず見えてきて、結果的にその日のヒットカラーに短時間で辿り着ける。

グローとUV

カラーの話をすると必ず出てくるのがグローとケイムラ(UV)だ。まずグロー。これは強く光らせすぎるとメバルは嫌うことがある。昔試して分かった。ワーム全体を光らせるとカサゴばかり釣れる。しかし一部分だけ光らせるとメバルがよく釣れる。この理論は後に夜光ドットや夜光玉といったメバル対応のプラグ構造(ギミック)にも発展していった。そして付け加えたいのは、グローは決して夜専用ではない。デイの釣りで圧倒する事も少なくない。メタルジグなどではむしろ多いかもと思えるほどだ。

次にUV。これは最近、特にアジング界隈でとても人気だ。ただし正直に言う。UVだけが強いわけではない。ノングローやノンUVが圧倒する事も同じくらい多い。釣りで最も忌むべきは「思い込み」であろう。なぜならそれでは引き出しが増えないし、理論の奥行きにも到達できないからだ。

しかしUVには大きな利点がある。それは邪魔をしないことだ。グローは状況によって魚を嫌わせることが間違いなくある。しかしUVはそれがほとんど無い。効く事があってもUVがあるから嫌われるという場面に遭遇したことがない。明らかに見える(感じる)グローと違い、UVカラーは紫外線を捉える視細胞を持たない魚にとって、それは「無いもの」と認識されるからでは無いかと思っている。

結論

ルアーカラーについてよく聞かれる「◯◯の状況下では何色が釣れますか?」という質問。これはプロが一番答えに困る質問だ。なぜなら現場に立たなければ答えは分からないからだ。全く同じ潮周り、いつもの場所、同じような水色でも、なぜかヒットカラーが変わることがあるし、一晩中変わらない事もある。

だからまず最初は自分の信頼できるカラーを結ぶ。そして白系、黒系、赤系、青系、クリア系。この基本カラーでローテーションしていく。さらにはグロー入りやUVカラーもローテに入れていく。そうするといつの日にか、不思議なことにローテーションを掛けなくとも「あ、今日はこの色だな」と分かる日が来る。それが、釣りが深くなり、“その釣りそのもの”が本当のレベルで「通電」された瞬間なのだ。

つまり、ルアーカラーというのは単なる色ではない。釣り人の経験と自信と道具への信頼などが高次元で宿るものなのである。

釣りの総合ニュースサイト「LureNewsR(ルアーニュース アール)」