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今江克隆のルアーニュースクラブR 第950回「理想のビッグベイト像とは!?」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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ビッグベイトに求める理想像

この多関節のみが持つ2つの特殊性能はサイトにおいて強力な武器なるだけに、次のビッグベイトに求める理想は「左右のダートを意志通り決められる多関節ビッグベイト」の実現と言うことになる。

それが「レプリケーター」に求めた理想のコンセプトの一つになった訳である。

サンドバーにステイさせ、砂煙を立ててズル引きできる等、サイドフックのメリットは大きい。今回はスローでも動くブーツテール使用が効いた。しかし、「レプリケーター」の本懐は、基本仕様での多関節左右意志決めダートにある。

ちなみに「レプリケーター」は背針仕様ではなく、ボディ両サイドにワンタッチで装着できる通称「バッファローホーンフック」が際立って目立つが、これはあくまでサイト専用のオプション機能である。

ボディとボトムを背景にしてフックを見難くすることで、メスバスがよくするビッグベイトの頭部横面を口先で押すようなバイトを取るための工夫である。

背針とサイドフックの差については文量の都合上、また後日説明するが、サイドフックのステルス性は早くから気が付いていたが、多関節とサイドフックの致命的欠陥をまだこの時点では克服できていなかった。

絶対に克服しなければならないと思う出来事が起こるまでは…。

実は昨年、TOP50七色ダム戦で、沖の大きな立木にサスペンドしたメスのロクマルを見つけ、「レプリケーター」の前身である「リップレス・バスロイドJr./TD(サイドフックチューン仕様)」のサスペンドナチュラルドリフトで立木そばまで送り込み、その静止状態に近いながらもユラユラした動きにロクマルが急接近。

立木の太い枝の前で、ヒレを開いてバクバクしながらあと10cmと言うガン見の状態。

目線を切った瞬間にワンジャークで喰うと確信したが、内心は「リップレス・バスロイドJr./TD(サイドフックチューン仕様)」が左右どちらにダートするかが予測できないことに猛烈な不安を感じていた。

ルアーを挟んで左に立木、右にバス…。

これがサイドフックでなければバスはここまで接近しなかったかもしれないが、サイドフックだからこその泣き所があった。

食えば楽勝3kg級。

「レプリケーター」の前身としてテストしていた「リップレス・バスロイドJr./TD」。抜群のサイトフィッシング能力を発揮したが、サイドフックの弱点を昨年のTOP50七色ダム戦で死ぬほど味わうハメになった…。

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