
皆さんこんにちは!グラスルーツルアー開発担当の井佐です。
今回はルアー紹介記事ではなく、少しマニアックなテーマで書いてみようと思います。
タイトルにある通り、トップウォータールアーにおいて、何がバイトトリガーになっているのかというお話。ルアーは弊社の「ハーベストシリーズ」から今年発売アイテムも絡めながらトップウォータールアー2モデルに絞ってまとめてみました。
CASE.1 レッドカブのバイトトリガー
まずは、2025年秋に発売になった「レッドカブ」というノイジークランクから。

| Body Length | Weight | Depth | Hook | Price |
| 64mm | 3/4oz(21g)class | Surface | DECOY Treble Y-F33F #4 | ¥3,900(税別) |
グラスルーツ公式「レッドカブ」詳細ページはこちら
大きなウィローリーフブレードが付いたこのファットなボディのクランクベイトはボディにウエイトが入っていない設計です。この超高浮力なボディは通常のリトリーブスピードでは潜らせることは不可能で、ビッグブレードを背負ってもポッカリと浮きます。タダ巻きでの使用が主で水面で「シャワシャワ」と音を立てて泳ぐルアーなのですが、私の経験則からバイトの出方を分析して、これが効いているのでは?という仮説を書いていきます。


一つ目がタダ巻きで出るバイト。これはバズベイトと同じイメージで巻き始めで出ることもあれば、カバー際通過直後、手前のピックアップ直前で出ることもあります。このパターンは非常にイメージしやすいバイトだと思います。
一定の速度で引き続けるステディリトリーブは説明不要な超基本的なテクニックで、私の中では警戒心がない状態を演出していると思っています。威嚇という説もありますが、まあどちらでも良くてとにかく「一定のスピードで巻く」ことが重要(バイトトリガー)な釣りです。引くスピードを色々試しながらやってほしいのですが、音がしっかり出る程度のややゆっくり目のリトリーブスピードから試してみてください。


二つ目は着水してからすぐに出るタイプのバイト。泳ぐことなく着水と同時、または着水から数秒のポーズで喰うパターン。レッドカブにまあまあ多いバイトで全体の2/5くらいのイメージです。バスが比較的近くに居て、反射的に迷いなく喰ってしまうバイトで、キーになっている要素のひとつはウエイトレスボディです。
着水の仕方にもよりますが、中空フロッグがパフッと落ちるのと似ていて、理由は分かりませんが比重の軽いものが着水することにバスは我慢ができないのだと思います。仮説としては虫的な存在に感じている可能性があります。ブラックならカブトムシ?

無視できないブレードという要素
もうひとつ無視できない要素としてブレードの存在があります。場合によってはこのブレードがバイトトリガーになっている可能性があります。そしてブレードは光る方が良いのか、光らない方が良いのかという問題もあり、整理しづらい要素でもあります。
スピナーベイトやジャークベイトでもそうであるようにバスはフラッシングを好む場合と好まない場合があり、セオリーはあれど最終的にはフィールドで試して判断しています。経験則からは通常であれば適度なアピール要素となるブレードのフラッシングですが、プレッシャーが掛かれば光らない方が良い傾向があり、水質・時間帯も関係しますが、光り過ぎは不自然さが出てしまうということ。ボディも含めてブラックにしたらすぐにバイトが出た!という経験が印象に残っているので、金銀ブレード→ブラック(ガンメタ)ブレードへローテーションして釣りをすることが多いです。

波っ気があって自発的にブレードが動いた方が良さそうですが、実際はそうでもなかったりするので「バスは薄い金属が好き」としておくのもありかなと。そうそう!全体のシルエットから鳥のヒナ説もあって、タダ巻きの時も含めて私的にはロマンがあってかなり好きです(笑)
というわけで巻き物ルアーですが、何もしないのもバイトトリガーに繋がるのでたまにはポーズで数秒待機してみてください。その方が釣れる可能性も大いにあります。

三つ目は泳がせてポーズで喰わせるパターン。ストップ&ゴーという古典的なテクニックです。これを使うのは産卵後の速い横の動きに付いてこれないポストスポーンからアフタースポーン初期。
着水→少し泳がせる(30〜50cmとか)→ポーズの繰り返しで2回くらいポーズしたら回収します。ポーズ時間がやや長め(せっかちなので最長でも7、8秒程度)で喰うタイミングを作ってあげます。単純に体力を回復したいから食べたいバスに効きます。
ちょっとした裏技 フェザーフック
裏技としてフェザーフックに換装するのも有効です。割としっかりとルアー見せてしまうので、その辺をケアするとバイトが出易くなると思っています。レッドカブはロッドワークで左右への首振りもできるので首振り後のポーズでも同様の効果があると思います。ドカンと出るというよりも控えめなバイトが出る釣りですが、これはこれでドキドキする釣りです。そして忍耐力がある方はここぞというピンポイントでロングポーズもぜひ試してみてください!

CASE.2 タンサンのバイトトリガー
お次は新作の「タンサン」です。今年発売されるハーベストルアー「タンサン」はなんとダーターなのですが、何とも芸達者なダーターなのです。
ネーミングの由来ですが、ダイブなどの泡を伴ったアクションから「炭酸」と名付けられました。湾曲したボディと下顎が大きく突き出た少し特徴的な見た目をしています。このデザインが意味するものは大きく二つあり、ひとつはただ巻きでウォブンロールするということ。二つ目は軽快に首を左右に振るポッパー的な使い方ができること。これらが入ることによってアクションが多彩になり、無理が効く(なんとか絞り出せる)ダーターになったなと自負しています。


アクションが多彩なので今回はあえて分かりやすく二通りの使い方をご紹介します。ひとつ目がダイブさせて水中で少し泳がせて浮かせるテクニック。ハイプレッシャー化しているフィールドで「ゴボンッ!」といういかにもダーターらしいサウンドを鳴らしてもなかなか難しいのが現状です(※でもぜひお試しください)。
そこで例えばリーリングによるダイブで少し控えめな「コポッ」という音を発しながらダイブさせ、バブルを伴ったロールアクションで泳がせます。水中にいる時間の方が長いのである意味反則感もあるのですが、非常に実釣的なテクニックでバイトもエキサイティングなのでぜひ試していただきたい釣りです。

ロッドストロークを使って潜らせても良いのですが、リーリングベースの方が安定して潜らせやすく、泳がせ易いのでオススメです。リーリング前に口をこちら側に向けることで音とバブルを発生させられ、ダイブへの移行もスムーズです。そうでない場合はすぐに泳ぎ出す傾向が強く、うまく使い分けていただきたいところです。
音や泡の光、強いロールによる明滅(フラッシング)によるアピールは非常に効率が良く、アピール要素の集合体のようです。何がバスに響くかはその時次第ですが、サーチ的にも使え、またカバー際でも非常に効果的な使い方になります。アピール過多になるようなら全体的に入力を優しく弱く短くしていきます。
このテクニックのミソはやはり水中にルアーが入ることにあると思います。トップには出ないけど薄皮一枚入るとバイトが出るという状況はバス歴が長い方なら体験したことがあると思います。そして、纏った泡や激しいロールによってルアーの輪郭がぼやけるのも合わさって、比較的釣果を出し易い釣り方だと思っています。


二つ目は細かい首振りの釣り。下顎が長いカップ形状と湾曲したボディ、斜め浮き姿勢により狭いポケットでの首振りが得意なのもタンサンの特徴です。ボディを横に向けるのも簡単なので少ない移動距離の中で何回も首振りができ、ネチネチ性能の高さはポッパーの中で比較しても相当なものだと思います。
そういう特性が生きるのは喰わせる場所がイメージできるような時。それはウィードポケットや葦際、オーバーハングのシェード、フローティングカバー横など多岐に渡ります。私はあまりやりませんが、フェザーフックへの換装やブレードを付けるなどのカスタムも自由にお試しいただけたらと思っています。
また、下顎に付いているチンガードを外すと0.8g程軽くなり、より立ち姿勢気味となってネチネチ性能が少し上がります。チンガードの話で付け加えると、ステンレス製なのでフラッシングを伴います。当然アピール要素となるので、必要に応じて外したり色を塗ったりするのは全然アリです。私はブラックのタンサンはマジックで黒く塗っています。
バイトトリガーは説明不要な甘いサウンドと短くキレのある首振りアクションであり、バスが我慢できない何かを発しているとしか(笑)そして、レッドカブ同様にロングポーズを多用される方はフェザーフックは有効だと思います。

ダーターってどう使えば良いか分からずちょっと敬遠してたという方にこそ、まずはタンサンで楽しんでいただきたい思いがあります。「泳がせても良い」と決めてしまうとハードルが下がります。お好みのカラーのタンサンとキンキンに冷やしたお好みの炭酸飲料を持ってフィールドで遊んで、釣れたらそのキンキンの炭酸で祝杯を♫ 贅沢な瞬間です。発売が梅雨時期に間に合いますように!(切実)
井佐使用タックル(2モデルとも)
ロッド:ENGAGE Knives EKC66ML
リール:17カルカッタコンクエストBFS HG
ライン:ナイロン16lb


























































