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【オフセットフックの歴史はこのフック以前、以後に分かれる】世界中のフックの形を変えたすごいフック「スゴイフック」

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バスフィッシングをするうえで、何気なく使用しているオフセットフック。

アングラーならば誰もが思い浮かべる形を作った元祖が、実は日本のメーカーということはご存じですか?

スゴイフック【ゲーリーインターナショナル】

発売中

それがこの「スゴイフック」。

オフセットフックの源流とも呼ばれるこのフック。実は2023年にリニューアルを果たしています。ただ、フック形状の変更はされておらず、変更点はパッケージのみ。

形状の変更がない理由は、ゲーリー総帥 河辺さん曰く、「スゴイフック」がすでに完成されたフックということで、変える必要が無いからなんだとか。

製品名 フックサイズ 税別価格
スゴイフック 1/0・2/0・3/0・4/0・5/0 300円

オフセットフックの歴史はこのフック以前、以後に分かれる

オフセットフックの歴史はこのフック以前、以後に分かれる…といってしまうと少々拡大した表現になるかもしれませんが、そういっても過言ではないのが「スゴイフック」。

この「スゴイフック」が開発された経緯は、4inグラブを当時のオフセットフックで使用すると、フッキング率が悪くなるというところから。当時のオフセットフックは、ラインアイから伸びたワイヤーが90度に曲がり、そこからさらに90度曲がってフックポイントに向かっていくものが多かったそうな。

この形状でワームをリグると、ストレートフックのようにフックポイントを出さないことが大前提となっていて、当時のワームの中ではかなりファットだった4inグラブにはマッチしなかったんだとか。

とあるプロからの助言

そんな時に当時ゲーリーファミリーだった反町裕之プロからこんな助言があった。

一旦針先を外に出して、もう1回針先だけをボディに埋めるとフッキングが良くなる」

これを試したところ、フッキング率は確かに良くなる。…ただ、ワームが曲がりやすく、そしてセッティングがかなり難しいというデメリットが存在したそうな。

ないならば作ってしまおう!

フッキングは良くなる。ただ、セッティングが難しい…ならば新しい針を作ってしまおう。

このような経緯で、「スゴイフック」の製作が動き出しました。

新しいスタンダードとなった「スゴイフック」

反町裕之プロから教わったセッティングを簡単にできる形状かつ、ワームがねじれず、アイ周辺のワームズレを防止する形状。これらの問題をクリアするために、大胆にワイドゲイプ化。さらにラインアイのクランクは、90度よりも鋭角に設定。

こうすることで、ワームのずれが軽減し、アイとフックポイントのギャップが広くなることで、リグの低重心化に貢献、ワームの動きが安定し、特にノーシンカーでの使用の回転が軽減された。

このフックの形が世の中から受け入れられ、他のメーカーも追随する形に。日本のみならずバスフィシングの本場アメリカでもこの形が採用され、新しいスタンダードになったそうな。

世界中のオフセットフックの形を変えてしまったスゴイフック。懐かしいと感じるベテランアングラーも、歴史を知らなかったビギナーアングラーもぜひ一度手に取ってみては?

ゲーリーインターナショナル (Gary International)

トップアングラーとして知られる河辺裕和が代表をつとめる米国・アリゾナ州に本社を置くゲーリーヤマモトカスタムベイツの日本支社。ゲーリーグラブやカットテールワーム、ヤマセンコーなど超ロングラン人気を誇るGaryYAMAMOTOワームなどを中心に扱っているほか、YABIA BRANDなどで独自のアイテムも人気を集めている。