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今江克隆のルアーニュースクラブR「革新的構造でシャッドプラグの限界を突破!『IxI Furious』最新形態と特徴を公開」の巻 第1134回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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シャッドプラグの限界突破

「IxI “Furious”」と名付けられたそれは、簡単に表現すれば、1つ目はシャッドプラグの限界突破といえる超シャロー攻略性能を実現した。

その理由は図解で見てもらう方が理解しやすいだろう。

通常、どんなプラグでもリップのあるプラグは必ず逆アーチ状の潜行軌道を辿る。

それゆえロッドを「水平に構えた状態」で潜行深度50㎝とはいっても、最大到達点はワンタッチではあるが80~90㎝前後に達する。

シャッドの明確な振動とロール明滅を維持したまま、最も浅くできるシャッドルアーの物理的限界が「“平均”50㎝」である。

これ以上浅く潜らすことは、ウェイキングクランクのような垂直リップ抵抗の大きな激しくド派手な振動か、細くて極小リップのミノーのような弱弱しい引き感のないロールアクションになる。

だが「Furious 0.5(ゼロポイントファイブ)」は、頭部の“ハイドロストリーム機構”により、頭部に受ける水圧を減圧し、同時に速度が上がるほど収束された両サイドダクトから水流を放出することで逆ディフューザーのような揚力を発生。

リップの潜行力を相殺するまさにバーチャルリップと呼べる革新的効果を発揮する。

「Furious」の「Hydro Streaming効果」とは、リップに当たる潜行水圧を、前頭部インテイクからボディ下面に放出する減圧で“相殺”し、スピードを上げれば上げるほど潜行姿勢を水平気味に維持する機能だ

プラグはリップのみならず、前頭部に水圧を受けることで潜行姿 勢に大きく影響する。頭部ハイドロダクトのない「Furious」は、速度が上がれば上がるほど過剰水圧により潜行姿勢は前傾になり潜る

これにより姿勢がより水平を維持できるため「一定層に張り付くような潜行軌道」となり、ロッドが水平ポジションなら平均ではなく爆速でも「MAX50㎝以内」を本当にキープすることができるようになった。

通常のリップ付きプラグは物理的に例外なく(図解㊦)の潜行軌道を辿るため、50cmダイバーでもワンチャン80cm以上潜ってしまう。だが「Furious」の潜行軌道は、まるで一定層にへばりつくような水平軌道で泳ぐ(図解㊤)

「激アサ(浅)」を超えた「爆アサ」

さらに驚いたことに、ロッドを斜め上60度程度に構えれば水深30cmを着水から手元まで、爆速でも維持できる。

これは水深50~80cmほどのフラットな場所で、バスより上目線を泳ぐベイトにしか興味を示さない近年の霞ケ浦水系のような状況では最強の武器になる。

残念ながらシャッド最浅を誇った「ゲキアサシャッド」ですら、この新型「Furious」の潜行深度の浅さには及ばない。

まさに「激アサ」を超えた「爆アサ」なのである。

水深が正確に分かる「ドリームレイク」の潜行深度試験で、水深80cmでも一切ボトムに触れない爆速爆浅性能を立証できた

さらに「爆直」も実現

さらに、頭部からインテイクしたハイドロストリームを左右に振り分ける「Furious」の機構は、本物の「爆直」性能も実現している。

スポーツカーの前輪後部に配置される、タイヤハウジングから流れ込んだ空気抵抗を左右に抜くサイドエアロダクトの整流効果と同様、高速巻きの水圧に耐えきれずシャッドプラグが小さく左右に「ブレ泳ぐ現象」も抑える効果がある。

前頭部に当たる水圧を減圧し、エラ下のハイドロダクトから左右に放出することで、速度が上がれば上がるほど水の軸を中心にするため左右へのブレが抑制される

これは特に「Furious1.5(ワンポイントファイブ)」の特化性能として最重要で、ボトムに張り付いてなお、爆速直進性を限界まで維持しようとする。

以前、シャイナー型Furiousが「シャローラビット」に似ているとSNSで安易に揶揄されたが、左右に不安定に跳ね回る「シャロラビ」の動きとは、まさに真逆の性能だ。

このムーンサルトや左右に逃げないボトムへの張り付性能は、ワーム系サイトフィッシングを見切る超クリアシャローの見えバスのサイトフィッシングでのリアクションバイト狙いに最も重要な性能なのだ。

「Furious」のハイドロストリーミングダクト構造。頭部に当たる水圧をインテイクすることで減圧し、エラ下部両サイドから排出するディフューザー効果で過剰水流を受け流し潜行深度、左右ブレを抑える効果を発揮する

4月末、デビューへ!

MLBO搭載のエアロボディによる「爆飛」の実現、IxI Hydro streaming効果による「爆浅」、「爆速」、「爆直」の実現、やりつくされたと思われたシャッドプラグの基本性能を異次元まで高めたビルダー伊東由樹氏の手腕は、自分の意地悪なリクエストから予想のはるか斜め上をいく、まさに唯一無二のシャッドプラグ「IxI “The furious”」を生み出すことになった。

「IxI T-2」こと”Furious”は、6年もの試行錯誤を経て、シャッドプラグの革新構造を実現し、ついに完成した

「IxI “The furious”」、それはギミックやハッタリではなく、そのブレないコンセプト通り、本物の「Wild Speed Fast&Furious」をついに実現し、4月末いよいよデビューする。

驚異的ともいえる「爆速・爆浅」性能を実現した「IxI Furious ゼロポイントファイブ」㊧、「爆速・爆直」性能を具現化した「IxI Furious ワンポイントファイブ」。「IxI Furious」は、2タイプがラインナップされる

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