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【琵琶湖最新ネコリグ指南】ハヤブサBASSスタッフ杉村和哉による「琵琶湖ネコリグ攻略法」!

寄稿:杉村 和哉
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皆さんこんにちは! 琵琶湖ガイドの杉村和哉です。

杉村 和哉(Kazuya Sugimura) プロフィール

WESTマリーナ・オリーブを出艇マリーナとする琵琶湖プロガイド。オールラウンダーなんだけど、巻きの釣りが好み。1984年6月生まれ、奈良県出身。琵琶湖の持つ魅力「全てにおいてのスケールのデカさ」「全てにおいてのポテンシャルの高さ」に惚れ込み琵琶湖湖畔に移り住む。琵琶湖にてフルタイムプロガイドサービス『SUGIMURA GUIDE SERVICE』を営む。

琵琶湖といえば大型のバスが数多く生息し、パワーフィッシングに注目が行きがちですが、どうしてもプリスポーン〜ミッドスポーンのシビアなタイミングでは、バスが比較的シルエットが小さく、自重が軽い「ふわ〜」っとしたルアーに反応することも多くあります。

それは、バスにとって最大のビッグイベントである産卵行動に意識が集中し、捕食活動がおざなりになるからと僕は考えております。そんな時に効果的なのがネコリグ。

今回はそんなスポーン絡みのバスから高反応を得ることができる「ネコリグ」について、解説していきたいと思います。

杉村和哉のネコリグ解説

ネコリグとひとえに言ってもアングラーによって使っている、ワーム・フック・シンカーはさまざま。僕がメインとしているワームはメガバスの「TOURNAMENT CRAWLER(トーナメントクロウラー)」。僕自身が開発し、テストを繰り返して制作させてもらったワームです。開発のテーマとしては「限りなく柔らかいこと」「塩を多めに入れて喰わせに特化させること」にしました。

その結果、とにかくテロテロでとことんナチュラルなアクションを生み出すワームが誕生しました。

なのでバスを1匹釣ると破損したり、最悪はファイト中にワームが飛んでいくこともあるような柔らかさになっています。どちらかと言うと取扱注意、タイプR的なイメージのワームです。使用しているシンカーもREIN社のネイルシンカーを使っているのですが、頭にネイルシンカーを入れた後はライターで炙って蓋をするか、瞬間接着剤を使うのが◎!

癖がなくて使いやすいDSRシリーズ

そんな「TOURNAMENT CRAWLER(トーナメントクロウラー)」に使用しているフックは「DSR」シリーズ。オーソドックスなマス鈎形状で、変なクセがなく良い意味でスタンダードなシルエットだからこそ重宝して使っております。

鈎の特長としては自重が軽く、バスの吸い込みが弱くても口の中に入りやすい。また艶消しブラックという特殊なコーティングを施しており、鈎のギラ付きを抑えるのはもちろんのこと、特筆すべき点はコーティング層が薄いのでコーティングによる鈎本来の鈎先の鋭さや刺さりが非常に良いことです。

と言うことはスポーニング時期のシビアなバスに最適なフックということでもあります。ちなみにボトムに根掛かりの多いエリアでは、「DSR132 FINESSE GUARD TYPE-D」を使い、さらに根掛かりの多いややこしいエリアでは「FINESSE GUARD DOUBLE HARD GUARD」を使うことが僕は多いですね。

ワッキー特化のフィネスワッキー

また、アフタースポーンのバスが増えてバスがしっかりとルアーに対してバイトが出る時期には、「TOURNAMENT CRAWLER(トーナメントクロウラー)」とは対照的に水をしっかり動かして存在感の出せるREIN社の「レインズスワンプ」、または「レインズスワンプマグナム」を使う時があります。

このワームを使う時はワッキーセッティングに特化した掛け重視の専用フックである「FINESSE WACKY GUARD」を使うことが多いです。

ゲイプ幅が大きく、ややボリュームの有るワームでもセッティング時の掛かりシロが確保でき、フッキング率が大きく向上するフックです。

なので、フッキング時にたまに起こる「ネコリグが団子になる」状態を1%でも下げることが出来ます。この団子がネコリグの最大の敵でこれだけは防ぎようがありませんが、それになる可能性を下げるためにもフック選びはとにかく重要となってきます。

ちなみにこの団子状態は、バスの口の中に入ったネコリグがフッキングの動作をした際に、鈎先がワームのボディに刺さってしまいフックポイントが出ず、魚に鈎に掛からない現象のことを指します。

この現象だけは、どんなメーカーのどんなフックでも100%防ぐことが出来ないことを付け加えておきますね(笑)。しゃーないです(笑)。ネコリグには付き物っ!

フィネスワッキーとDSRシリーズの違い

フィネスワッキーのフックの線径はDSRと同じではありますが、こと刺さりに関してはDSRフックが先述した通りコーティングが薄い分、刺さりは良いのでラインのポンド数を下げることが出来ます。

僕の場合はラインシステムの「ZALT’s BASS HARD」5Lbを使いスイープに合わせます。また、フィネスワッキーに関しては「ZALT’s BASS HARD」6Lbを使い、よりしっかり力強くスイープに合わせます。そうすることによって、より大きなバスにしっかりとフッキングが決まり、キャッチ率が上がることは間違いございません。

一見、太いラインを使っているんだなと印象を受けるかもしれませんが、琵琶湖のビッグバスの硬い口にフックアップするために太い糸は大きなアドバンテージとなりますし、ラインブレイクも防ぐことが出来ます。もちろん僕はリザーバーでも釣りをするので、3Lbライン愛好者ではありますが琵琶湖では敢えて太いラインを使います。4Lbでも怖くて仕方ありません。

硬さが絶妙なハヤブサのフック

また僕がハヤブサのマス鈎を使う上で皆さんにお伝えしたいことがあります。それはフック自体の硬さがとんでもなく絶妙!…だと言うことです。

DSRシリーズもフィネスワッキーシリーズにおいても、しっかりとした硬さを持ちつつ、時には柔軟にヒットしたバスの動きに対して追従してほんの少したわんでくれるので魚をバラさない印象です。

ただただ硬いだけの鈎ではなくバラさない柔らかさも兼ねて揃えたイメージですね。また「ZALT’s BASS HARD」の5Lbまたは6Lbを使用して根掛かりした際に、直線で引っ張ると針が折れて帰ってきてくれるパターンが多いように感じます。

もちろん、ファイト中に針が折れることはまず無いし、曲がって返ってくることもありません。しかし根掛かり時には折れて返ってきてくれるこの絶妙な硬さがまさに黄金比率で、僕が魚釣りをする上でハヤブサフックを愛用する1つのポイントです。

他のフックメーカーのマス鈎だと、そのままノットから切れるかフックが伸びきって返ってくることもしばしばありますもんね。これが魚をバラシにくい要素と感じております。

ネイルシンカーのウエイト選択法

最後に、ネイルシンカーのウエイト選択としての目安をまとめておきます。水深4mまでは0.9〜1.3gを使用。水深4〜8mは1.8〜2.6gを使用。水深8〜12mまでは3.1g〜4.4gを使います。12mより以深だとフォールの時間を長さ(ロス)を考えてもネコリグの選択肢は少なくなってきます。

この記事を皆さんが目にされる頃には、南湖はミッドスポーン〜アフタースポーン、北湖はプリスポーン〜ミッドスポーンの時期に差し掛かると思います。皆さんも、刻一刻と変化するバスに対して「攻めのネコリグ」を駆使して攻略してみて下さいっ!

最後まで読んでいただき有り難う御座いますっ!

ハヤブサ(HAYABUSA )

日本有数の金物のまち、兵庫県・播州三木を拠点とする1970年設立の老舗ハリメーカー。多数の釣魚種に対応した高品質なフックを多数輩出中! バスブランド「ハヤブサBASS」やアパレルブランド「FREE KNOT(フリーノット)」、トーナメントブランド『鬼掛(ONIGAKE)』など多くの人気ブランドを展開中。