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【ガイド前田監修】ダイワ最高峰フロロライン「モンスターブレイブZ」に30/35/40ポンドが登場。本人が語る開発の裏側とは!

連載:ガイド前田「琵琶湖デカバス大追跡」
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みなさんどーも、ガイド前田です。ビシバシ釣っちゃってますか?

ここ数年は暖冬で雪もほとんど降らなかったので、今年の冬は雪が多く寒く感じます。昨年は2月21日に暖かい爆風【春1番】が吹いて、翌22日には気温が20度を越えるなど、余計に今年は寒く感じてしまいますね~。

しかし、日照時間も長くなってきて、水温も底を突き折り返してきているので、春は確実に着々と近付いて来ています。

さて、ビッグベイトやジャイアントベイト、またマグナムベイト用として開発してきたモンスターブレイブZ(ダイワ)」の30ポンド、35ポンド、40ポンド。昨今の物資不足などの影響で遅れていましたが、やっと発売となりました!

前田純(ガイド前田)(Maeda Jun) プロフィール

マザーレイクでドデスカンサイズを追い求める、ガイド前田の愛称で親しまれる超ベテランガイド。スポンサーはデプス、ダイワ、次元、ハヤブサ、レインズ、ホンデックスなど。愛知出身・滋賀在住。

 

硬過ぎず柔らか過ぎない、ある程度の伸び率のあるフロロカーボンライン

バス用としては30ポンドが数社から出ていただけで、それ以上太いフロロカーボンラインとなると海用のハリスなどを流用するしかなかったので、これで専用ラインとして使っていただけると思います。

出典:ダイワ公式HP

開発ではココに苦労した

モンスターブレイブZで定評のある特長は

・耐摩耗性(長い期間クリアな表面加工)

・結束強度

・引っ張り強度

・ポンド数ごとに個別設計された硬さと柔らかさと伸び率

モチロンそれらを確実に継承しつつ、今回の30ポンド、35ポンド、40ポンドを開発するにあたって特に苦労した(迷った)のが…

・硬さと柔らかさで変わる伸び率

・硬さと柔らかさで変わる伸び率による使うルアーやリグとのバランス

の2点。

私が使いやすいモノを作るのは簡単。しかし、ルアーも使い方も千差万別。「どのルアーをどのように使うのか」でラインに求める特性が変わってくるので本当に難しかった。

硬くすれば伸びは少なくなるし、しなやかに柔らかくすれば伸びが大きくなる。何ならナイロンラインくらいに柔らかく作ることもできる(最新の技術って凄い…)。

ジャイアントベイトやマグナムベイトを、ロングキャストする場合もあればピッチングなどショートキャストで攻める場合もある。また、使い方もさまざまで、ただ巻きで綺麗なS字を描かせたい時にはナイロンみたいに柔らかい方がやりやすいし、ロッドワークやリーリングでターンさせたり、左右に首を振らせたい時、またリーリングジャークでルアーを飛ばしたい時には、柔らかいとエビりやすくなってしまって使いにくい。

その辺りを考慮すると、ルアーごとに、使い方ごとに専用ラインを巻いた専用タックルが必要になってしまう。しかし、フロロカーボンラインの30ポンド、35ポンド、40ポンドを使って投げるようなルアーを、何セットも用意して挑むような人は極々一部の人に限られてしまう。

そこで、硬過ぎず柔らか過ぎない、そしてある程度の伸び率…という、初めてジャイアントベイトやマグナムベイトを投げる人でも使いやすく、モチロン上級者の人にも納得してもらえそうな硬さ(柔らかさ)と伸び率に設定し発売することにしました。

太いラインほどこの微調整は難しく(極端になりがち)ホント苦労しました。

出典:ダイワ公式HP

 

ルアーは?リールは?何を合わせる?

250やコードネームバス、ハイサイダーやギラギラコウゲキ、ゴースト、バラム300、デニーロ、ティーザー、ワイルドビート、マザー、尺ワン…など、デプスで言うとドムドライバーやヒュージカスタム、ストロングジャークやストロングマインドみたいなロッドで使うようなルアーでテストを繰り返しました。

ちなみに、モンスターブレイブZの30ポンドだとTATULA300でちょうど良いくらい、40ポンドはTATULA400でちょうど良いくらい。35ポンドはどちらもいけます。

使い手を選ぶこの太いラインを追加してもらえるということは、DAIWAにはブレイブシリーズを貫く覚悟があるという事!

最後に、特殊な用途の為、限られた人しか使わない(=売れない)であろう規格のモノを、妥協しない私の性格を理解してもらえた上での開発、発売させてくれたDAIWAに感謝です。