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今江克隆のルアーニュースクラブR「いよいよ発表!今江的2021年のMVL(MostValuableLure)第1位は??」の巻 第1081回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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今江的2021年MVL(MostValuableLure)ルアー1位

さて、それでは2021年ラストを飾る今江的2021年MVL(MostValuableLure)1位を発表しよう。

今江的2021年MVLは、めちゃ地味だがやっぱりキビしい勝負時にこそ、最強だと改めてそのチカラを再認識した「ハドルスイマー」シリーズに決まりだ。

2021年は「ハドルスイマー」に4&4.5インチの「エラストマー」シリーズが加わり、「浮くハドルスイマー」が戦力に加わった。エラストマー素材は保管こそかなり面倒な面もあるが、その耐久性能と、なによりワーム素材では逆立ちしても敵わない透明で、かつ圧倒的な浮力が最強の武器となる。

ハドルスイマーエラストマー(ハドエラ)」はネイルシンカーを頭部、腹部、尾部に設けられたリードホールに刺すことで、サスペンドさせることはもちろん、水中姿勢、フォール速度までを自在にコントロールできる。

浮力があるがゆえに重めのジグヘッドでも超スローフォールが可能になり、小さくても飛距離が圧倒的に出るため、キャストが極めてイージーになるということだ。

しかも、フックを「薄皮一枚」で刺してもちぎれない耐久性は、ワームでは決して実現できない様々なアクションやテクニックを実現させてくれる。

「ハドルスイマーエラストマー」のメリットをもっとも実感できる動画がコレ。三原直之プロのサスペンドハドルスイマーテクニックは必見だ

小さなソフトミノーシルエットのワームながら、工夫次第であらゆる独創的テクニック、従来のワームでは絶対不可能だった攻め方ができることが、クセがつきやすいのでケースに戻すなど保管管理が面倒くさくても、釣り勝つためには必要不可欠な存在なのである。

2021年は1年間みっちりとあらゆるサイズ、シェイプ、素材の新型「ハドルスイマー」のテストを試合、練習、ロケを通じて行ってきた。保管は面倒だが、MVL2位の「野良ネズミ」同様、エラストマー素材にしかない特性は、今後必ずトーナメントを席巻するだろう

事実、「ハドルスイマーエラストマー」のキモに気付いたトッププロ達が今もひた隠しにしているシークレットセッティングはかなり存在する。

「ハドルスイマーエラストマー」の独創性に最初に気が付いていたのは、これまたNewFaceのTOP50プロ河野正彦だった。初TOP50戦に初取材に「ハ ドエラ」に一工夫し、素晴らしいキッカーを仕留め続けている

ルアマガ陸王ダービー2021霞ヶ浦決勝を制したイマカツプロスタッフのNewFace新谷健斗プロ。初めての霞ヶ浦で「ハドルスイマー4&4.5インチ」のアンブレラリグの通称「バマスト」でブッチギリの優勝を飾った

「ハドルフィネス2.8インチ エラストマー」に窮地を何度も救われた!

実のところ、自分も「ハドエラ」、特に2022年春にリリースになる“仮称”「ハドルフィネス2.8インチ エラストマー(JB登録旧称ハドルファットエラストマー2.8インチ)」は、決め手に欠けていた遠賀川戦の練習時、ひょんなスイムテストから目からウロコが落ちるようなセッティングに気が付き、わずか数本のプロトだけで8位入賞することができた。

また、練習を終えて、正直リミットすら揃わないのではないか……と思った桧原湖戦では、オフリミットの時に「湯流里(桧原湖での定宿)」の野菜洗い水槽で試した「ハドルフィネス2インチ(仮称)」の、これまた目からウロコの改造セッティングを見つけ、ブッツケ本番で挑み、尻上がりに成績を上げ、11位に入賞し窮地を脱することができた。

この試合はガーミン・ライブスコープをもちいたサイト軍団が上位を独占する中で、プロが回りにほぼいない絶不調の月島ハンプ周辺で3日間、1人で釣り続けることができた試合だった。

ブッツケ本番で試したその釣り方は、コツを掴むほどにみるみる釣れる様になり、一番厳しいはずの決勝ではわずか2時間でリミットメイクしてしまうほどの威力を発揮した。

プラから絶体絶命だったTOP50桧原湖戦で、ブッツケ本番で初めて使った「ハドルフィネス2インチ」のシークレットリグ&セッティングが爆発。尻上がりに順位をあげ、決勝ではわずか2時間足らずでリミットメイク

また、試合間隔が詰まりすぎて取材日程が取れない窮地で、半日日程で青野ダムにチャレンジしたところ、センターリグを水平姿勢に制御した「ハドルフィネス2.8インチ エラストマー(仮称)」のアンブレラリグの通称「バマスト」で速攻50cmUPが釣れて、あっさり取材窮地を脱したこともあった。

姿勢を簡単に制御でき、レスポンスが格段に鋭い「ハドルフィネス2.8インチ エラストマー(JB登録旧称ハドルフライファット2.8インチエラストマー)」はアンブレラリグ、特に「バマスト」との相性が極めてよい

そして2021年12月末、極寒の中、釣り納めを兼ねた取材初日に本気で釣りにいってなお、ワンバイトすら得られず、取材中止すら検討した2日目ラスト、すがる思いで手にした「ハドルフィネス2.8インチ エラストマー」に、またしても窮地を救われる結果になった。

2021年、本当に余裕も自信も何もなくなって、もう後がないと心底追い込まれた窮地でこそ、その真価を発揮し、幾度となく窮地を脱する切り札になったのが「ハドルスイマーBros」であり、特にエラストマー素材にしかないメリットを存分に活かしたプロトの「フィネスするハドルスイマー」だった。

ゆえに極めて地味なルアーではあるが、「インクレディブルセンサー」、「ジーリキッド」と並んで、もしこの道具たちがなければ今年の自分の結果も絶対になかったという共通点から、ハデさこそないが敢えて「ハドルスイマーBros」をMVL1位とした。

2021年栄えあるMVL第一位は「ハドルスイマー」ブラザーズ。ド定番の「ハドルスイマー」に、2022年は新たに「新ハドルスイマー」シリーズが ラインナップされる

ド定番の「ハドルスイマー3&4&4.5インチ」、「ハドルフライ2.5&3.8インチ」は、すでに発売15年以上のロングセラーであり、今後も絶対に自分にとって必要不可欠な存在である。

2021年はそこに「ハドルスイマーエラストマー4&4.5インチ」が加わり、2022年中には最強の極小「ハドルフィネス」シリーズ数種が新たに加わることで、水面サイト、ド中層攻略、ミドスト、ボトスト、バマスト、果てはスモールディープ戦にまで強力な戦力が加わることになる。

現行「ハドルスイマー」、「ハドルフライ」と2022年予定の仮称「ハドルフィネス」の各サイズ比較写真。「ハドルフィネス」はピクピク、ホバスト、ミドスト、ボトストなど、特にスイミングにおけるロール&フラッシュアクションを強化したボディシェ イプ、テールバランスに仕上げている

ビッグベイトのようなハデさこそないが、「ハドルトラウト」のDNAを正式に受け継ぐ「ハドルスイマーBros」は「デカいのを確実に釣る」能力に関しては、やはり最強無双のフィネスワームなのである。

さて、これで2021年今江的印象に残ったルアー達は終了。

今年もご愛読有難うございました。

そして来春第一弾は業界大激震? 今江的「2021年最大の衝撃ランキングぶっちぎり1位」の公式発表です。お楽しみに!

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