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【春は横方向の動きが効く】名手「小森 嗣彦」春のプラグ使い分け戦術

寄稿:小森 嗣彦
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みなさんこんにちは。小森嗣彦です。

3月~4月はトーナメントが開幕する時期でもありますが、タイミングを見て房総リザーバー、特に亀山ダムでガイドを行っています。

房総のリザーバーは全国的に見ると比較的浅めで、温暖な房総半島にあるため春の訪れが早く、毎年2月末の春一番が吹いたころから早い魚はジャークベイトで狙っていけます。私もその頃からは春を追いかけてプランを組むことが多いです。

小森 嗣彦(Tsuguhiko Komori ) プロフィール

JBのトーナメンターとして、同協会の最高峰TOP50プロシリーズを戦うトーナメントプロ。年間チャンピオン3回(最多)TOP50優勝6回(最多)2008年にはJBスーパーバスクラシックを制覇、2012、2018にはBasserAllstarClassicを制している。シーズンの合間には琵琶湖、桧原湖、北浦、亀山ダムでガイドも行っている。論理的考え方でバスフィッシングとトーナメントを攻略する。1974年生まれ兵庫県神戸市出身、千葉県在住。

 

春のプラグの使い分け

ワンテンシリーズ

この時期の定番ルアーと言えば、メガバスが誇る最強のジャークベイトONETEN」「ONETEN Jr.。以前その使い分けについて解説しましたが、実際この湖上に出ると、この季節はガイドでも外すことのできないルアーラインナップです。

【暖冬の今年は例年より早くデカバスが動く?!】小森嗣彦が早春に効くミノーゲームを解説

 

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外せないルアーは他にも…

さらにONETEN、ONETEN Jr.に加えて、この時期外せないルアーは他にも数点あります。ひとつはSHADHING-Xシリーズ、それからマグドラフトシリーズヴァタリオンでしょう。さらにX80jr.まであると、装備は100点です。

ワンテンシリーズをはじめとするジャークベイトでの攻略は、シャローフラット上にバスがエサを求めてうろうろしだしたときにこそ有効で、その少し手前でバスがまだシャローに上がってきていないときにはSHADHING-Xの出番となります。

 

ONETEN、ONETEN Jr.が連続したジャークでバスを誘うのに対し、SHADHING-Xただ巻きで使います。直線的な泳ぎでバスを中層へ誘い出してやるのです。これに関してはX80jr.も使い方が同じですが、後者はワカサギをイメージ、マッチしたときに私はチョイスしています。

どちらもタックルはスピニングで使うことをおススメします。フッキングが浅いことがあるのでドラグを使った慎重なやり取りが重要となるからです。

 

プラグの横方向の動きが強いワケ

早春のこの時期、バスがボトムでのワーミングではなく、ジャークベイトや横の方向への反応が強いのはちゃんとした理由があります。

水温の上昇に合わせてバスは深いところから上がってくるわけですから、目線が上向きになっています。さらに、上下してエサを追うほどの活性はありませんので、横方向の方が良いのだと思います。甲殻類などエサがボトム付近に少ない時期というのも影響しているでしょう。

つまり、横方向への反応が強い割には射程距離が短かい、そして中層で食いも浅いので、この時期はワーミングより特にハードベイトの効率がよいのです。

 

マグドラフト&ヴァタリオン

マグドラフトはバスがシャローに上がる手前や上がってからモノに隠れてしまっているとき、強い水流でそこからバスを引きはがすように使います。亀山ダムでも実績がたくさんあるルアーです。サスペンドして隠れているバスには、強い水流で気づかせる必要があるんです。

 

それからヴァタリオン。これも同じような役割です。

 

まだギルが見えないから…と油断しないでください。ビッグバスに上がってきたてのギルは格好のエサでしょう。ヴァタリオンは巻いて使えるところに他のギルルアーと一線を画す能力があり、この時期にきわめて実績のある優れたルアーです。

 

2021年は新しい戦力も

もう一つ、今年からONETEN兄弟に加わったONETEN+1 Jr.は、ONETEN、ONETEN Jr.より少しレンジを稼ぐことができ、シャローフラットから落ちるブレイクなどを狙うのに最適です。

 

ONETEN、ONETEN Jr.が連続したジャークでバスを誘うのに対し、ONETEN+1 Jr.はジャーク間のポーズを長めにとってやると有効です。まだシャローへ上がりきらない活性の低いバス食う間を与える配慮といった感じです。

早春の小森流プラグテクニック、もちろんタイミングや天候などの要素ももちろんありますが、実績たっぷりのこのルアーローテーションを是非試した見てください。

今シーズンはJBTOP50トーナメント再開されます。また現在開発中のIGXもテストを重ね本格的に仕上がってまいりました。そんな色々楽しみな2021年も始まったばかり、今後も是非注目していてください。

 

メガバス(Megabass)

1986年8月15日設立、静岡県浜松市を拠点とするルアーメーカー。デストロイヤーをはじめとする各ロッドシリーズ、各種バス、ソルトルアー、リールなど、あらゆるフィッシングタックルを輩出。 同社のCEO伊東由樹氏はアングラー、そしてルアー、ロッドデザイナーとしても有名で、同氏の手掛けるタックル&ルアーは実釣力の高さに加え、優れた機能美、造形美を放ち、国内外で高い評価を受けている。