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今江克隆のルアーニュースクラブR「唯一無二のド中層攻略スプーン!異次元の扉を開いたワカサギマジックスプーンを公開」の巻 第1023回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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スプーンの異次元の扉が開いた!

そして、運命の青野ダム(兵庫県)…ターンオーバー真っ盛りで、極めて難しい状況と聞いたが、近年関西屈指のワカサギレイクになった青野ダムで、その神プロトのテストを行うことにした。

もし近畿圏スーパーメジャーレイクの青野ダムで効けば、全国のワカサギレイクに通用することは間違いない。

しかし、その皮算用はそうは上手く行かなかった。酷いターン真っ最中の青野では結局DSでチビはなんとか釣れるものの、初日、スプーンにはバイトはなかった。だが、何か使い方が間違っている気がして、もう1日翌日も延長チャレンジすることを決めた。今思えばこれも奇跡的判断だったと思う。

そしてその翌日、自分が犯していた間違いを「ガーミン・ライブスコープ」の映像が教えてくれた。

自分はこのスプーンの使い方を間違えていた。

自分がしていたのは、言わばアメリカ流…ビッグスプーンのハードな二段、ないし三段シャクリだった。大きな間違いは、ワカサギの群れをラインの水斬り波動で散らしてしまうと同時に、その群れに付いているバスであろう魚影も「怯えて逃げて」いたこと。

青野ダムのような、今やボトムを知り尽くされた湖では、誰もが同じような場所を狙う。ゆえにラインの存在は最も消してやらなければならない最大のプレッシャーだったのだろう。

今や「ガーミン・ライブスコープ」で、ワカサギの群れはもちろん、その群れの中を通過するルアー、 それに反応するバスの動きまで、上手く当てれば手に取るようにド中層の様子が「見える」時代になった。だが「見える」と「釣れる」は全く別次元でもある

そこで、2日目は8〜9mの中層に群れるワカサギの群れの向こうに「マジックスプーン」をファーストフォールで着底させ、そこからのシャクリを「優しく、優し~~~く」と口ずさみながら、ラインで水を切らないようスローに高くハイリフトすることを心がけた。

そして、3mほどハイリフトして群れにスプーンが入った状態で脱力し、テンションを瞬時に抜いてジグザグフォールにシフトチャンジ。

今度は、スローフォールにシフトした途端、「カっ!」と言う何かが当たる反応が、ゆるんだライン越しでも感じることができた。その時のライブスコープはスプーンのジグザグフォールを画像に捉えていたが、衝撃的なことにその周りを大きな白い楕円の影が数匹、狂ったように明滅していたのである。

本能的に「来る!」と身構え、着底したところからまたゆっくりとスローリフトした瞬間に「グゥっ!」と重みが乗った。

「ライブスコープ」で見ているのでイメージではなく、現実の水深9mでのワカサギ中層ビッグスプーンパターンはこういうこと。スローリフトからの脱力ジグザグスローフォールで誘い、ド中層で喰うヤツは特にデカい。中層でバイトを感じたら、ボトムまで追って来ているので、ショートリフトで刻むとガッチリ喰ってくる

その瞬間、ついに自分がイメージし続けてきたスプーンの異次元の扉が開いた。

そこからはまさに青野ダムとは思えない、ここ数年で稀に見る怒涛のイレグイが始まった。

遂に異次元の扉を開いた今江的ビッグスプーンの答え。自分が求めていた日本のワカサギ喰い攻略のコンセプトに間違いはなかった

ワカサギの群れを驚かさないように、スローリフトからのジグザグフォールへのシフトチェンジした瞬間、ライブスコープの画像には、ド中層で左右にジグザグと逃げるスプーンを必死に追いかけるバスの魚影がハッキリと映し出された。

スプーンの動きが完璧でも、使い方が間違っていれば宝の持ち腐れ… ハードな段シャクリではなく、ラインで水を切らない、優しいスローリフトが釣り方の基本だった

フォール中にバイトらしき反応を感じた時は、ボトムに着いてからもバスがまだ追ってきて探している感じがした。そこで、その時は着底後に2〜5回のショートリフト&ショートジグザグフォールを繰り返すと、面白いように次々とボート間下付近で予言バイトを取ることができた。

これこそが自分が狙っていた「メタルジグ」と「スプーン」のハイブリッドルアーなのだと確信できた瞬間だった。それはまさに「奇跡のチャター」と初めて出会った時の、あの衝撃を思い出させた。

「メタルジグ」と「スプーン」のハイブリッドルアー「ワカサギ”マジック”スプーン」が完成!

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