今江克隆のルアーニュースクラブR「絶対知っておくべきオフセットフックの基礎知識と次世代コンセプト」 第1304回
7日間にわたった雨続きの霞ヶ浦プリプラから帰ってきた。
今回の練習は、大雨災害のため普段の水位より1m以上高い氾濫寸前の状況での練習だったため、試合本番の参考にはほぼならないかもしれない。だが全域カバーだらけとなった霞ヶ浦で、普段に比べ珍しく?数もそこそこ釣れ、それなりによい経験&タックルテストはできたように思う。

かつて経験のない1m以上の大増水だった霞ヶ浦。だが、雨の恩恵もあってかいつもよりかなりよく釣れた練習だった。
電撃STRIKE OFFSET(ストライク オフセット)
そんな状況の中で、ひときわ光ったと感じたのが実戦テストしていた2027年2月デビュー予定のBKK新型オフセットフック「電撃STRIKE OFFSET(電撃ストライクオフセット)」だった。自分が超遅ればせながら初めて一から設計に関わった世界マーケット基準、かつ次世代素材の主役であるエラストマー素材に対する高適応性を狙ったBKKシグネチャーモデルのオフセットフック第一弾である。

今年はBKKオフセットフックのテストばかりやってきたが、忖度抜きに今はコレしか使えないほどの完成度になったと思う。
まだその全貌は公開できないが、今週は意外に知られていないオフセットフックの基礎知識と「電撃STRIKE」の設計コンセプトを解説しよう。今週はまだ「電撃STRIKE」を公開できないので、BKKが米国・中国・欧州の世界市場で販売しているベーシックなオフセットフックを例に挙げて解説したいと思う。

BKKが世界規模で販売しているフックセット。そのクオリティーはもはやJAPANクオリティをしのぐほどになっていると言っても過言ではない。
オフセットフックの基礎知識
今回オフセットフックの基礎知識として紹介するベーシックフックは、ワイドゲイプの世界標準・BKK OFFSET WORM WGとナローゲイプの世界標準・BKK OFFSET WORM Round Bendだ。

BKKのスタンダードフック。ワイドのWGとナローのラウンドベンド。今回はこれをベースにオフセットフックの基礎知識を解説する。
まず意外に知られていないのがフックの各部名称。各針メーカーによって微妙に名称が違うことがあるが、特に懐と呼ばれる「ゲイプ」を「ゲイブ」と間違えたり、GAP(ギャップ)とGAPE(ゲイプ)を混同してしまったりするケースが多い。またゲイプはよく知られているものの、「ギャップ」と「スロート」は意外に知られていないが、オフセットフックのものすごく重要な部分なのでイラスト解説を見てしっかり覚えておきたい(参考:BKK式名称)。

意外と誤解されているオフセットフックの各部名称。統一基準がないため各メーカーによって呼び方に微妙に違いがあるので、今回はBKK基準で解説する。
貫通力
今回の「電撃STRIKE」の開発において、自分がいちばん重視したポイントが「貫通力」である。
その理由は横幅のあるフラットタイプのギル系ワームの定番化、従来の塩ビ素材に代わって超丈夫で靭性の高いエラストマー素材が世界的に標準化する中で、ともに高頻度で起こる「魔の刻」を克服することを第一目標にしたからだ。
さらに近年のFFSライブサイトの全盛で、バイトを手に感じる前に目で見てフッキングする「電撃より速い電撃アワセ」が常識となった現代、瞬間的なショートモーションでも一瞬にしてワームの肉ごとバスの顎(あご)を貫く貫通力が必要な時代になったと感じるからでもある。

エラストマーは超薄皮一枚すくいが絶対基本だが、それでもフラット系ワームはバスが食ったときにボディが針先にかぶってしまう「魔の刻」は発生する。それもろとも貫通できるくらいの圧倒的貫通力がエラストマー素材には必要になる。
だが、オフセットフックはその独特のクランク形状に伴う長いシャンク、さらに初期掛かりを優先するためのGAP(ギャップ)を広くとるモデルが標準で、実はこれには致命的な弱点があった。
それが強いフッキング時にポイント&スロート部分が外側に一瞬開くことで、フックポイントの貫通力が逃げてしまうことだ。オフセットフックはフッキングパワーがポイント(スロート)、アイ、ラインと一直線上に並ぶことで最大のフッキングパワー伝達力を発揮する。それゆえGAPの幅とポイントアングルは非常に重要で、一見初期掛かりがよさそうに見えても、スロート部分が外側に逃げやすい形状や、懐部分のワイヤーが柔らかいオフセットフックは結果的に掛かりが浅くなりバレる大きな原因になる。強力なパワーが掛かってもこのスロート部分が外に開かず、一瞬でスロート部分すべてを貫通させられる特殊なフック形状がまず自分の第一希望だった。

オフセットフック最大の弱点がフッキングの瞬間にフックポイントが一瞬外側にたわんで開くことによる貫通パワーロス。これを最小限に抑えたうえで、復元する力まで貫通力に回生させることが「電撃STRIKE」の狙いだ。
フッキングパワーが掛かったポイントは、瞬時に外側に開いてまた元に戻るためなかなか実際には目にできない部分だが、デジタル撮影解析などの貫通テストを行うことで、かなり性能差がわかる部分である。
実はこのスロートアングルのキモは、フッキング時にポイントが若干開いたときに100%の直列フッキング力が発揮できる位置取りにある。さらにそこから瞬時に戻るワイヤーの弾性パワーをも利用して、鍵爪を引っかけるかのように顎にめり込ませる設計が自分が目指した「最強スロートアングル」である。

#16/0のモンスター専用フックBKK「TITAN」。#8/0クラスを「ハドルギル5.8インチ」で使っていたが、恐ろしい太軸なのに普通に深くフッキングすることに驚いたフック。
実はこのスロートアングルとスロート角の形状に関しては、BKKの巨大魚用フック「TITAN(タイタン)」を「ハドルギル5.8インチ」や「ジャバロン200」などの大型ワームに使っていたことから学ぶことができた。これだけの太軸巨大フックながら、意外にバスロッドで45cm前後のバスでも普通に掛かる貫通力に驚かされたものだ。しかも掛かるとまずバレない。その秘密が「TITAN」特有のディープスロートとスロート角のアングル、さらにポイント、アイ、ラインが見事に一直線に並ぶうえ、超太軸でポイントが外に逃げないことにあると感じていた。

その秘密がポイント、アイ、ラインが一直線上に並ぶロスのなさと、まっすぐで長いディープスロート、さらにはたわまないスロート最奥の角形状にあった。一気にスロートの最奥まで貫通させられる構造だ。
さらに貫通力に関してBKKは新素材・HCS(ハイパーカーボンスティール)を昨年世界に先駆けてジギングフックなどで市場投入しており、従来の炭素鋼と比較してポイント硬度40~50%アップ、BKK自慢の特殊元素配合のDIAMOND WIREに比べても強度で25%、硬度30%アップを果たしている。このBKKが現時点で世界最強と自負するHCSをバスフックに投入できる強みは、BKKで初めてフックをプロデュースする大きな動機になった。

ビビるくらい硬い「カタクジャラ」でもオフセットフックでバッチリフッキング。硬くて丈夫すぎるエラストマーが完全に定着した新時代のオフセットフックは瞬間的かつ圧倒的な貫通力がマストなのだ。

ディープスロートの最奥の部分まで一気に貫くのが「電撃STRIKE」の特徴。このフックにしてから「ビーストボーン」のオフセットフッキング率が爆上がり、さらに今のところ掛かったあとのバラシが一度もない。
余談だが、ポイントの開きさえなければポイントアングルとアイ、ラインが並行で一直線上に並ぶナローゲイプのフッキング力はワイドゲイプを上回ることになる。だが、ナローゲイプの弱点はポイントからアイまでがワイドより広くなること、同時に肉厚のない細身のワーム対応のためどうしてもワイヤーが細くなるため、フルフッキングや電撃系フッキングには強度的に向かないスイープフッキング向きフックになる。だが、このナローに関しても現在ワイドに続いて開発テスト継続中である。

ディープスロートの最奥の部分まで一気に貫くのが「電撃STRIKE」の特徴。このフックにしてから「ビーストボーン」のオフセットフッキング率が爆上がり、さらに今のところ掛かったあとのバラシが一度もない。
低重心化、出シロ






















































