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今江克隆のルアーニュースクラブR 第981回「暖冬系ビッグベイト新釣法とメタルバイブの裏技を紹介」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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厳しい時に効く「チョイリフト」

そして2つめの裏技もこのストローク長の変化の応用だ。

それは超ロングストロークの真逆、「超ショートストロークだ」。即ち「チビリフト」、「チョイリフト」である。

この方法はバスの腹が黄色く、虫が付くような状況、即ちバスが越冬で完全にボトムに張り付いてほとんど動かない超低活性状態で効果的だ。

アクションのイメージは「だるまさんが転んだ」である。「だ〜るまさんがこ〜ろんだ」と心の中で唱え、「だ」のタイミングで「ブル、ブル」が2、3回程度感じる超ショートリフトを行う、その繰り返し。

この技は厳しい時ほど有効なのだが、メタルバイブを厳選する必要がある。

とにかく立ち上がりに敏感なチタンやサーキットボード製のメタルバイブが絶対条件だ。理由は極力ラインを長く動かさずにブルブルっと動かしたいから。

厳しくなればなるほど効くことが多い「2拍子ショートリフト」。 「サウスソニック20g」は「メタルクロースピン」と共通した能力をもつ珍しいメタルバイブだ。

メタルバイブが立ち上がる前にラインが大きく水を切ってしまうと、その時点でバスに見切られる。

ラインの「張り」は最小限に、「抜き」でいち早くラインの存在を消すためである。ブルブル振動が明確な時は、バスはラインの存在よりルアーの振動に気をとられる。しかし、超ショートリフトの場合はラインの存在をできるだけ悟らせないラインワークが重要である。

この裏技のロッドワークはフットボールジグにかなり近い感覚だと思えば分かりやすいかも知れない。

とはいえショートリフトに適したルアーを選べば難しいことはない。軽いメタルバイブの方がイージーなのだが、水深によっては水圧で13g以上なければメタルならではのメリハリが活きてこない場合がある。ただ14gを超えてくるとこのショートリフトが活きるメタルバイブは数少ない。

個人的にはこのテクニックに最も適しているのが先週も解説した回さないブレードがキモの「メタルクロースピン」の13g、17gだ。

そして、奇しくも南一貴プロがデザインしたチタンブレード製「サウスソニック」も、このメタルクローと似た効果を超ショートリフトでも遺憾なく発揮できる20g級メタルバイブである。

胸ビレ?のようなチタンのジョイントプレートがチラチラ効果とシャクリの軽さを実現した「サウスソニック」。 最初は意味無し番長と思っていたが、動かしてみてビックリ。南が狙ってデザインしたなら天才です

かつての名作メタルバイブ「フラッピンソニック」以来、チタン化により高速化した立ち上がりと、わずかな水流にも反応する「金属系チラチラ効果」は、時に大きな差がつく効果を発揮することがあるのだ。

初釣りを兼ねた新人営業マンのシモンの研修も、南のルアマガ琵琶湖取材も「サウスソニック」で大成功に。 ボーズがほとんどの今の琵琶湖でこれだけの結果を出せたのは驚き

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