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今江克隆のルアーニュースクラブR 第957回「釣り勝てる!フィネスローテーション」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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縦ストの「吊るして喰わせる」パターン

さて、今回の遠賀川戦、自分的には日に日に練習のパターンが崩れ去っていく非常に厳しい、正直、予選突破が難しいとすら思っていた試合だった。

その理由は、試合初日から奇跡的に遠賀川周辺だけは被害を免れたが、九州全土を襲った昨年の水害級大雨洪水警報の影響があったこと。

上流部で激しく降った雨は、試合初日から水位をフル満水に押し上げた。

自分の狙っていたのは、ショアラインからやや離れた、遠賀川では狙うプロが少ない2~4mフラットに点在する枝や大岩、乱杭、沈車?など、高さのある縦ストの中層(ほぼトップ付近)にサスペンドする大型バスを至近距離から正確にアプローチし、縦ストに絡めて「吊るして喰わせる」パターンだった。

喰わせ方にポッキーロッド改を使ったキモがあったので、人が攻めた後手に回っても釣れる自信はあった。

水位が落ち着いていた直前練習までは、キーパーもキッカーも狙い通りに手できたので、早々に練習を終え本番に備えた。

しかし、大減水の次は、まさかの大増水。

ある程度予想し、練習で対応方法は組んでいたが、表彰台は十分狙えるほど見えていたことが、試合本番中での対応を後手に回らせてしまった。

予想以上の増水は、2~4mのフラットの縦ストサスペンドバスの多くを増水したシャローへと向かわせていた。

イージーだったキーパー(300g前後)サイズが先にシャローに差したのか、300gキーパーが全く釣れなくなってしまったのが、一番の誤算だった。

しかし、幸か不幸かキッカーはそのまま縦ストに陣取って残ったことが、良くも悪くもパターンをリミット狙いのシャローに変更しきれなかった自分の判断ミスである。

今試合は、ビッグフィッシュは連日獲れるが、300gキーパーを見失う七色ダム戦とは真逆の展開。 ポッキーフィネスはマッディではビッグフィッシュに効くのか?

逆に言えば、初日には50cmUPを仕留め、2日目も決勝も、キッカーが早い段階で入ったが故に、欲を出してキーパーを獲りにいかず、いつもの悪いクセで最後は雨の影響で状況が変わった可能性のある最上流堰の激流にデッドスローエリアを延々登ってまでビッグウェイトを狙いに行ってしまい、リミットを作るための3時間をムダにしてしまった。

昨年完成した遠賀川エリア最上流の新日鉄堰は、底から水を流すタイプの堰で、逆に川底のヘドロ死水が異臭を放って湧き上がっており、通常の雨後の川のセオリーが通じないことをその時、初めて知ることになった。

この九州大豪雨の影響によるシャロー増水、悪い水のフィルターとなった岸辺の流積ゴミの増加が奏功したのが、武田栄喜選手や三原直之選手のような、バンク際を攻め切った遠賀川歴が少ない若手プロだったかもしれない。

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