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今江克隆のルアーニュースクラブR 第949回「注目フラット系ワームのオススメ使用法」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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イヤイヤ系スパイラルフォールがキモ

「フラゴビ」に求めた基本性能は、まずスパイラルフォールする時に水を切って滑るのではなく、スタッドレスタイヤのように水に食いついて、強く水を押しながら嫌々スパイラルフォールすること

即ち、水の抵抗から逃げる様に動くのではなく、水の抵抗を全身に受けつつ粘りながらグライド(スパイラル)フォールする性能。

これはダート系ルアーがスライドし過ぎると、水から逃げて押さないため、クリア水域で視覚に頼るバスには効くが、濁ったり薄暗い水深では集魚力(存在アピール)が落ちることと同じだ。

テストでは4度に渡ってリブの深さ、角度を変更し、検証し尽くした。 予想外なことに深く逆Vになればなるほど明らかにワームにパワーがみなぎってきた。

分かりやすくプラグに置き換えれば、前者が「スーパースレッジ(スースレ)」、後者が「ログ」や「リップライザー」のダートの質の違いに似ている。

「フラゴビ」のスパイラルはログ等のパワーグライドを強く意識したデザインで、そのために「滑りやすさ」とは真逆の全身にディープリングリブ、それも進行方向に最大の抵抗となる逆V型のディープリブが刻まれている。

ヒレのようなトゲが12本も付いているのもそのためで、粘りながらスパイラルフォールすると同時に、このトゲヒレも抵抗となり、ピリピリと動き続けてくれる。

この「フラゴビ」特有の構造は、後述する「フラゴビ」のもう一つの能力にも大きく関係している。

フリーリグはテッパン! テキサスリグは激ヤバっ!!

ここでワンポイントアドバイスとして、フラット系のワームを使うのに最近はフリーリグが大流行だが、「フラゴビ」をスパイラルフォール重視で使う場合は、3インチ、4インチ共通で2.5g〜5gのテキサスシンカーを、ペグ止めキッチリでテンションフリーで落とすのが、最もよくスパイラルが出る。

一見、入水直後はスっと真っ直ぐ落ちるので不安になるが、1m付近から大きくスパイラルしだし、2m付近を越えると「フラゴビ」は、ナゼか一旦逆回転に戻ることが多い。

このため意外なほど糸ヨレが少なくすむのも「フラゴビ」の特徴だ。

逆にボトムや浮きゴミカバー直下でシャクった時などにクルンクルンとタナゴがヒラを打つような「サークルアクション」を演出したいなら10〜20cmほどペグを離し、シンカーを少しフリーにすると効果的だ。

逆にフリーリグの場合、シンカーが真下に引っ張る力が働くため、フォール時のスパイラルはイマイチよくなくなる。

フリーリグで使う場合は、やや水深があるところで、素早くシンカーだけが先に着底するフリー状況を作り、着底直後のノーテンション状態を長く作ると、ノーシンカー・グライドフォールは美しく決まる。

琵琶湖で大流行のフラット系ワームのフリーリグ。 それについては、元気なオヂサン友蔵君が、なかなか分かりやすい詳細使用法を解説してるので参考にして下さい。 https://tomozoufreedom.com/post-2263/

ただ、そこからシャクりあげても、着底後2度目のリフト&フォールではシンカーがワームからあまり離れてくれないため、イメージとは裏腹にスパイラルはイマイチになっていることが多い。

むしろライトテキサスペグ止めの方が、グライドに関しては簡単イージーなうえ、カバー撃ちにもすぐ対応できるのでオススメと言うのが自分の見解だ。

ただ、何が何でもスパイラルフォールにコダワリたいなら、「フラゴビ」の場合は背面がフラットではなく微妙なハンプバックなので、上下逆セッティングにするとスパイラルがより強烈に出る。

さらにクルクルさせたいならトゲヒレを全てむしり取れば、さらにクルクルする。

ただし、糸ヨレが激しくなるので、深い場所での逆付けは、あまりオススメできませんが…。

また、もっと「ロンググライドフォール」がお望みなら、エコ製品でないのが残念だが、ウェイテッドピアスのようなフック軸にシンカーが付いたフックを上下逆付けで使うと、紙飛行機が緩やかに旋回して落ちるようなグライドフォールが演出できます。

写真は「フラゴビカーリー」だが、「フラゴビ」共にウェイテッドピアスフックは相性抜群、必携です。ただ、エコじゃないのが残念過ぎて…。

ここまではギル型の基本であるスパイラルフォールのハウツーを書いてきたが、フラゴビの真骨頂は実はフォール後のステイや、底からの次の一手にこそ従来のフラットワームとの違いが感じられるはずだ。

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