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今江克隆のルアーニュースクラブR 第946回「神カラーと冷遇カラー」の巻

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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「レーシングフィネス」〜フィネス・サイトマン達の驚くべき世界〜

激セコ系サイトにはあまり興味があまりなかったが故に、全然気にしていなかったフィネスサイトマンの常識。

今試合で自分はキーパー獲得だけに絞った超絶激セコメソッドを初めて本気で練習し、そのおかげで九死に一生を得ることができたが、それは自分のフィネス範疇の常識を、全てにおいて2段階以上は超えた激繊細(セコ)テクだった。

そして、若手サイトマン達のフィネスサイトの常識も、これまた自分のフィネスの常識を2段階以上、超えた繊細さの世界が常識だったのである。

2位の山岡(計文)プロのインタビューを聞いた時にそれは確信に変わった。

「フィネスがセコい」、「見てて面白くない」と言われて久しいが、TOP50でメキメキと頭角を現している若手達の繊細な釣りに対する「道具の突き詰め方」は、自分のフィネスの常識を遥かに超えた所が既に常識だったのである。

それはルアーのフィネスさだけに留まらず、タックルからアクションに至るまで全てが「限界レーシング」な、これぞ「バスフィッシングのF-1ワールド」なのかもしれない。

ある意味、ビッグベイトを極めることと、レーシングフィネスを極めることは、全く同意義であるほど極限世界なのである。

三原はその双方を極めつつある最右翼のプロだといえるだろう。

三原が出演した「ザ・ヒット」生野銀山湖を見て、キャストにキモありと分かった人は何人いますかね? アレは加納並みのミスキャストじゃなく、神キャストですよ。

ただ、「両極」だけで通用しない「中庸」があるのもTOP50の世界。

次の福岡県・遠賀川や茨城県・霞ヶ浦は「中庸」も鍵になるフィールドかもしれないだけに、思い込みや過信も大敵である。

SHU7」のi字攻めと「ハドルフライ」のDSでリミットを揃えて、「ギルロイドJr.」でジャンプアップ。 近年稀に見るカッコいい勝ち方で七色ダム戦を制した三原直之。ランディング時の腰の角度がそのうちギックリ起こしそうでヤバい…。

さて、鮒カラーの有効性について今回はさらに突っ込んでみたが、「SHU7」のような小さなサイトワームを、しかも水に馴染んでしまう地味カラーを遠方からでも視認できる方法もヒントはやはりカラーなのである。

ちなみに三原はギルロイドにサイトマーカーも付けてはいない。自分は必ずEGのサイトマーカーを付けるのだが、できれば付けたくないといつも思っている。

その「違和感」をバスから見えない範囲で、人間側に都合よく見えるようにできることが、いわゆる「シークレット」なのである。

今回、遅ればせながら気が付いたサイトの隠された常識。

自分が知る限り、今まで何度も表彰台でも語られてはいるが、聞き手が違う目的にばかり気が向いて見逃している些細なことだ。

サイトは見えなければ集中できない。

見えれば集中できるが、プレッシャーが極限のバスはそれを違和感として避ける。

しかし、この重要なシークレットは公表されていないためか、それを専門に意図した製品が市場にあるのかないのかすら分からない。と言うか、自分が存在に気が付かなかっただけかもしれない。

ただ、それを徹底して意識することでスペシャルな製品が作れることも確信したことが、今回の七色ダム戦で自分が得た極フィネスサイトの非常に大きな進歩になりそうである。

そのサンプル開発にさほど時間は掛からないと思うので、それが本当に効果があるか否かは自分で試して、いつか説明したいと思う。

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