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【JBマスターズシリーズ参戦記】激闘の第2戦。勝敗を分けたタックルセッティング/伊藤康晴

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夏のバス釣り入門

皆さんこんにちは!サンラインバステスターの伊藤康晴です。

伊藤 康晴(Ito Yasuharu) プロフィール

ライトリグを得意としながらも、いろいろな釣りに造詣が深いオールラウンダーな一面も持つJBマスターズ参戦中のトーナメンター。 弱冠18歳でプロ登録、数々の上位入賞、A.O.Y.に輝く実力者。

今回は、JBマスターズシリーズ参戦記の第2弾として、6月21日~22日に茨城県霞ケ浦で行われた第2戦の様子をお伝えしたいと思います。

本戦に向けてどのような事を考えて、どんな練習を行ったのか。また、練習を踏まえてどんなタックルを用意し、試合本番でどうやってバスをキャッチしたのか、など詳細にお伝えできたらと思います。

霞ケ浦×トーナメント

霞ヶ浦は現在JBトーナメントが開催される湖で最大の面積を誇るフィールド。バスボートをフル活用できる、個人的に大好きなフィールドです。

霞ヶ浦はご存じの通り日本で2番目に大きな湖で、風が吹けば荒れることもあり、気象状況に注意することや操船テクニックなど、釣りの技術以外にボートで釣りをすること自体の経験が求められるフィールドです。

当然、移動にも時間がかかるため、限られた競技時間でいかに効率的にポイントを巡るのかも大切になってきます。

プリプラクティス~試合本番へ

プリプラクティスの期間は約1ヶ月

1日や2日で全てを見て回ることは不可能な霞ヶ浦。そのためバスボートをマリーナに駐艇し今回は約1ヶ月間、可能な限りフィールドに通いました。ちなみに、プリプラクティスはその試合のみならず、通えば通うほどに新しい発見もあり、自分自身の引き出しを増やす意味でも非常に重要な練習だと考えています。

プラクティスに通い始めた頃は、ちょうど本州が梅雨入りしたタイミング。水温も徐々に上昇、シャローにテナガエビが湧くタイミングと重なり、シャローでテナガエビを意識したこの時期定番の釣りが最もストロングだと感じました。

…が、近年の霞ヶ浦は安定の厳しさ。なかなか確実にバスをキャッチできるようなストロングな場所を見つける事ができません。とはいえ、試合前の天気予報の週間予報では晴天が続くことから、更に水温が上昇することが予想され、これによってシャローが更に良くなるのでは?と期待してプラクティスを終えました。

試合当日はシャローカバーゲームで勝負

初日はプラクティスで見つけていたテナガエビが湧く、古渡エリアのシャローカバーへ。カバーネコのベイトフィネスで2本のキーパーサイズをキャッチ!

21位スタートと少し出遅れた感がありますが、ポイント制のマスターズでは2日目の結果次第では大きくジャンプアップできる可能性もあるため、とりあえず何とかギリギリ2日目には繋げることができました。

強風で2時間半の短縮となった2日目

…問題の2日目。なんと風速10mを超える強風予報から、本来13時までの競技時間を10時30分まで短縮すると、大会本部から告げられました。

当初、初日と展開を多少変えてウェイトアップを狙う戦略でしたが、競技時間が極端に短くなったことから、釣りする時間を最大限延ばしたいと考え、初日にバスをキャッチした古渡エリアのシャローカバーに全てを賭けることに。

移動時間を考慮すると、釣りができる時間は約2時間。厳しい条件の中、最も自信のある場所でやりきる作戦で、開始早々に貴重なキーパー1本キャッチする事に成功!

その後も集中して時間ギリギリまで粘りましたが、追加することはできず帰着に向かいました。

2日目は多くの選手が苦戦を強いられる中、小さいながらも貴重な1本をキャッチできたことからジャンプアップに成功、総合では9位入賞することができました。

勝敗を分けるタックルセッティング

霞ヶ浦のようなマッディシャローのカバーを攻める上でも“適材適所”のカバー撃ちタックルセッティングが重要です。

今回バスをキャッチしたのは、ベイトフィネスタックルを使用した“カバーネコ”。カバーネコに限らず…なのですが、テンポよくシャローカバーを撃っていく時、リグをストレスなくコントロールするにはタックルセッティングがとても重要となります。

特に、カバー越しにリグをコントロールし、貴重なバイトをしっかり捉え、フッキングパワーをロス無く伝える為には“ラインセレクト”がキーになってきます。

チョイスしたのはシューターの12lb。

伸びの少ない特性から、カバー越しのバイトを明確に捉え、フッキングパワーもロスが少ない為、お勧めのラインです。ライン自体にコシがあることから“カバーに巻きづらい”という点も大きなメリットです。

ちなみに。シューターがベースとなっているサンラインの2025年新製品シューター・オーバーテックスはフラッグシップと言うだけあって、より性能が上のラインです。

今回もオーバーテックスを巻くつもりでしたが、市場でも大変好評で品薄状態でストックが切れている状況。そこでシューターをチョイスした…というのが正直なところ。

お伝えしているように「シューター」でも十分戦える訳ですから、より性能が高いとなると…ショップで見かけられた際は、是非新製品のオーバーテックスをご使用になってみてください!

使用タックル

ロッド:グラスルーツ エンゲージ ナイヴス EKC66ML/ST(プロト)
リール:スティーズCT KTFカスタム
ライン:サンライン シューター 12lb
ルアー:ジャッカル ジミーシュリンプ 3.8インチ
フック:ジャッカル コイロック ♯1/0

今回の優勝パターン

第2戦の霞ヶ浦を制したのは宇佐美素明選手。

宇佐美選手は近年好成績が目立つ選手で、クリアウォーターからマッディシャローまで何でもこなす実力派です。

今回は霞ヶ浦本湖で自信のあるスポットをランガンスタイルで攻め、初日3444g、2日目1176gをウェインしトータルウェイト4キロオーバーでの圧勝でした。

キーになったのはやはりシャローに湧くテナガエビで、パワーフィネスタックルを使用してとにかく高速でのランガンスタイルでの優勝でした。

マスターズ全4戦中、中間点の2戦を終えて

第2戦を終えた時点で、私自身の年間ポイントランキングは6位まで浮上。

周りには現役TOP50選手を含む強豪選手がひしめき合う状況ですが、残り2戦も全力で戦い、2010年以来のAOY獲得に向けて全力で突き進みますので、是非応援よろしくお願いします!

過去の参戦記

【JBマスターズシリーズ参戦記】シビアな戦いを制するのは「タックルセッティング」/伊藤康晴

サンライン(SUNLINE)

1977年設立、山口県岩国市を拠点とするラインメーカー。 独自技術の開発力が高いだけでなく、大手材料メーカーや大学研究機関との連携・共同研究 により、最新テクノロジーを駆使したライン開発も進めている。また各分野に約400人強のフィールドテスターがおり、現場からのフィードバックも豊富。 最新テクノロジーが導入されたあらゆるジャンル(バス、ソルト、トラウト、鮎、へらぶな、渓流など)のラインを続々と輩出中!
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