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【イカメタル入門】初心者必見!釣れるイカの種類、タックル&仕掛け選び、釣り方などを完全ガイド

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イカメタル入門

いよいよ“イカメタルゲーム”のハイシーズン。

釣って楽しく、食べて美味しい最高のターゲットを沢山狙えることから、年々人気が上昇中。さて! ルアーニュースRでは、熱気あふれるイカメタルゲームを「これから始めてみたい!」…または、まだ経験の浅いアングラーの皆さんを応援すべく「イカメタル入門」をまもなく公開。本記事では、イカメタルゲームの基本的な知識から、道具選び、仕掛け、そして釣り方まで…初心者の方にも分かりやすいように、基礎を徹底解説。ぜひこの記事を参考に、イカメタルゲームの世界へ踏み出してみてください!

イカメタルについて

イカメタルは、船からイカを狙う釣りスタイルの1つ。

シンプルな釣り方と仕掛けでありながら、ゲーム性の高さが特徴。さらに、その日の状況次第では、初心者の方でも多くのイカを釣ることが期待できます。イカメタルゲームは、福井県の若狭湾が発祥とされていますが、近年ではその人気が全国的に高まり、東北から九州まで、幅広い地域で楽しまれています。

では! ここからは、イカメタルを始めるにあたって知っておきたい、タックルや仕掛け、基本的な釣り方を詳しく解説していきます。

イカメタルで釣れるイカの種類

イカメタルゲームのターゲットは、主に3種類のイカです。

それは、“ケンサキイカ、スルメイカ、ヤリイカ”。

ケンサキイカ

中でも、イカメタルの中心核と言えるのが“ケンサキイカ”です。夏になると、浅場に近づいてくることで、良く釣れるようになり、春から秋の間にかけて狙うことができます。ケンサキイカは、“マイカ、アカイカ、シロイカ、マルイカ”など…地域によって呼び名も様々。非常に美味で、市場価値も高く、非常に人気なターゲットです。

スルメイカ

スルメイカ”は1年を通して良く釣れるイカの1つ。

ケンサキイカに比べると獰猛で、パワフルな引きが持ち味。エンペラの形状や体色がケンサキイカと異なるため、慣れると判別もしやすいかと。

ヤリイカ

ヤリイカは、冬から春にかけて浅場へ近づき、その時期が主にハイシーズン。

ケンサキイカと同様に食味が良く、市場価値も高いイカです。ケンサキイカよりも体が細く、足が短いのが特徴…これも見分けるポイントに…。

イカメタルの季節

イカメタルゲームのメインシーズンは、やはりケンサキイカが良く釣れる夏場。

一般的には7月~8月頃がハイシーズンとされています。ただし、地域によって、釣れる時期は多少前後することがあります。早い年には、4月頃から釣れ始め、遅い年には10月頃まで釣れ続くことも。

ヤリイカを専門に狙う場合は、冬から春にかけてがオススメです。具体的には、2月から3月頃がヤリイカの最盛期に。このように、狙うイカの種類によって最適なシーズンがあるので、釣行を計画する際は事前に確認しておくと良いでしょう。

タックルについて

イカメタルでは、主に“ベイトタックル”と“スピニングタックル”を使用します。

ベイトタックルの大きなメリットは、カウンター付きリールが使えること。カウンターがあれば、現在の水深が一目で分かるため、イカがいる層(タナ)を正確に狙うことができ、初心者の方には特にオススメ。巻き上げ力が強いため、深い水深や潮の流れが速い状況にも対応しやすい利点もあります。

一方、スピニングタックルは、軽い仕掛けを素早く落としたい場合や、キャストして斜めに広範囲を探りたい場合に有効です。浅いポイントを攻めるのに適しています。近年流行しているオモリグも、スピニングタックルを主に使用。

イカメタル専用ロッドをお持ちでない方は、タイラバロッドやタチウオテンヤロッドなども代用可能です。イカメタルの楽しさを知ってから専用ロッドを入手するのも◎。

ロッド

まずは、ロッド選びについて。

ベイトロッドは6ft前後のイカメタル専用ベイトロッドが基本。使用する鉛スッテの重さに応じた硬さを選びましょう。地域や状況で適した鉛スッテの号数は異なるため、釣行前に船長や釣具店に確認が必要です。

続いて、スピニングロッドは6〜7ft前後のイカメタル専用ロッドを選び、ベイト同様に鉛スッテの重さに合わせた硬さを選びます。

オモリグは、オモリグ専用スピニングロッドを使用。

7ft前後のモノが多く、重いシンカーをキャストしてジャークするため、イカメタルロッドよりも穂先や穂持ちが硬い特徴があり、通常のイカメタルロッドより強めのセッティングとなります。スピニングのライトジギングロッドも代用可能です。

エメラルダス X イカメタル【ダイワ】

エギゾースト 1G-class イカメタル【メジャークラフト】

カラマレッティーUX<オモリグモデル>【オリムピック】

リール

ベイトリールの場合、100~150番前後のカウンターリールが適しています。スピニングリールの場合は、2500〜3000番のスピニングリールが適しており、巻き上げトルクを考慮するとパワーギアがオススメ。

オモリグに関しては、前述した番手でも使用可能ですが、イカメタルよりも一回り大きい4000番前後のスピニングリールも最適。高負荷に対応しやすいローギア(パワーギア)がオススメです。

ライトゲーム X IC【ダイワ】

バルケッタ BB【シマノ】

ライン

PEラインは0.6号前後を200m以上巻き、水深把握のために10mごとに色分けされたものを選ぶと便利です。PEラインの先端には、2〜3号のフロロカーボンまたはエステル製ショックリーダーを2〜3mほど結束します。スピニングリールも同様。オモリグの場合は、キャスト&ジャークの負荷が大きいため、イカメタルより少し太めのPEライン0.8号を巻くと初心者でも安心。リーダーは3〜5号を2〜3ヒロ接続します。

ディープワン×8【サンライン】

アジーロ イカメタルリーダー SV-I エステル【サンライン】

仕掛け

続いて仕掛けについて。

基本的には“オバマリグ(イカメタル)”と“オモリグ”の2パターンがあります。

オバマリグ

仕掛けの下部に鉛スッテ、エダスにドロッパー(浮スッテやエギ)を接続する胴付きタイプの仕掛け。仕掛けが絡みにくく、初心者の方でも扱いやすい基本の形。鉛スッテとドロッパーの両方でアプローチでき、垂直方向に探るのに適しています。

イカメタルリーダー【ヤマシタ】

オモリグ

オモリグは、オモリからエダスを伸ばしてエギを接続する中オモリ式の仕掛けです。

オバマリグよりエダスを長く取れるため、エギをナチュラルにフォールさせやすく、荒れた状況でも仕掛けを安定させやすいのがメリット。斜め横方向や広範囲を探るのに向いており、低活性のイカにも有効ですが、絡みやすいという難点があります。オモリグでは、錘スッテは使用せず、オモリとエギを使用します。

オモリグリーダー【ヤマシタ】

スッテ選び

選び方で釣果に大きく影響。

イカメタルゲームの、鉛スッテとドロッパー(浮きスッテまたはエギ)選び。

オバマリグのスッテ&ドロッパー選び

オバマリグで使用する鉛スッテは、潮の流れに影響されない重さを選ぶことが重要。

釣行前に船長に確認し、指定された号数を中心に、潮の変化に対応できるよう、前後号数も用意しておくと安心。カラーは、赤白や赤緑が定番中の定番。これら定番カラーに加えて、状況に応じて他のカラーも用意しておくと良いでしょう。

ゲキダキスッテメタル【ジャッカル】

ドロッパーは、浮きスッテタイプ(シンカーなし)とエギタイプ(シンカーあり)があります。潮が緩やかな状況では、ゆっくりとフワフワ漂ってイカにアピールできる、浮きスッテタイプが効果的で。一方、潮の流れが速い状況では、仕掛けが安定しやすいエギタイプがオススメ。ドロッパーのサイズは、小さいほど数釣りに向いており、大きいほど大型のイカ狙いに有利です。

カラー選びは鉛スッテと同様に重要。釣り始めは、赤白と赤緑のような対照的なカラーを組み合わせて、その日のアタリカラーを探るのが効率的な方法です。同じカラーを使い続けると、イカが見飽きてスレてしまうことがあるため、数杯釣れた後でもあえてカラーチェンジをすることで、アタリが長続きすることもあります。

エメラルダスイカメタルドロッパー タイプE(エギタイプ) RV【ダイワ】

オモリグのシンカー&エギ選び

オモリグでは、シンカー(オモリ)”と“エギ”を使用します。

シンカーは、しゃくった時の抵抗が少ない細身の形状が使いやすいとされています。重さは水深や潮の速さによって細かく調整する必要があり、15号程度から5号刻みで用意すると様々な状況に対応できます。集魚効果の高いグローカラーが人気ですが、サゴシなどのゲストが多い場合は目立たない黒色も有効です。

フリーズシンカー【ヤマシタ】

エギはフォールの安定感が高いものがオモリグに適しています。

各メーカーからオモリグ専用のエギが発売されており、サイズは2.5号前後が主流です。アオリイカ用のエギも代用可能ですが、専用品に比べて重いものが多いため、潮が速い時以外は使いにくい場合があります。

出雲デスフォール 2.5号【ヴァンガードジャパン】

釣り方について「オバマリグ(イカメタル)」

イカメタルゲームでは、様々なアクションを行います。

色んなアクションを使い分けることで、イカの反応が変わることも面白さの1つです。ただ、アクション中にアタリが出ることは少なく、各動作の間“止め(ステイ)”を入れてアタリを待つことが非常に重要です。

イカのアタリは、明確に引き込むだけでなく、仕掛けを上へ持ち上げる食い上げや、その場で動かなくなるなど、様々な形で現れます。穂先に僅かでも違和感を感じたら、スグにアワセを入れましょう。もしアワセを外してしまっても、その場でしばらく誘い続けると、再びヒットすることも少なくありません。“オバマリグ(イカメタル)”の代表的な誘い方には、“誘い上げ、誘い下げ、シェイク”があります。

誘い上げ

誘い上げは、竿先をゆっくりと上へ動かしたり、段階的に持ち上げたりするアクションです。ハンドルを巻きながら竿を持ち上げるワンピッチジャークも誘い上げの一種です。上げきった後、ストンと落としてフリーフォールでアピールすることも効果的です。アタリはゆっくり上げた時や、フォール後のステイで出やすい傾向があります。

誘い下げ

誘い下げは、竿先を高く持ち上げた状態からゆっくりと下ろし、仕掛けをテンションフォール(糸を張りながら落とす)させる釣り方です。誘い上げと組み合わせて行うのも有効で、下げている最中に竿先が浮き上がるようなアタリが出やすいのが特徴です。

シェイク

シェイクは、竿先を細かく振動させて仕掛けを揺らし、ピタッと止める動作を繰り返す誘いです。シェイクする時間や止める時間を色々と変えて、その日のイカの反応を探ります。掛け損ねたイカへのフォローとして行うのも有効。これらの誘いを状況に合わせて組み合わせながら探っていきましょう。

釣り方について「オモリグ」

オモリグでの誘い方は比較的シンプル。

基本は上へ上へと誘う巻きシャクリとなります。2〜3回巻きシャクリを行い、その後ステイを入れるという動作を繰り返すのが基本的な誘い。アタリは分かりにくいことが多く、シャクッている最中に、イカが乗っていたり、巻きシャクリ後のステイで、糸が張った時に出やすい傾向があります。

アタリの多くは、竿先が抑え込まれるか、止まるような形で現れます。イカメタルのような浮き上がるアタリが出た場合は、エギではなくオモリに抱いている可能性が高いです。オモリグの場合、オモリとエギが離れているため、シェイクのような細かい動きはエギに伝わりにくく、あまり効果が期待できません。釣果を伸ばすためのコツとして、スッテ(またはエギ)のローテーションは非常に大切です。

釣り始めに対照的なカラーを試し、アタリカラーを探るのが基本ですが、釣れ続いている時でもあえてカラーチェンジをすることで、さらに釣果を伸ばせることもあります。また、時間帯によってイカのいる深さ(タナ)が変わるため、狙う水深を合わせることも重要。明るい時間は海底付近、暗くなって集魚灯が点くと徐々にイカが浮き始めるため、それに合わせて探る層を変えていきましょう。

釣れるタナが絞れてきたら、そのタナの上から釣るように意識すると、手返しが良くなり、効率的に釣ることができます。さらに、釣れたイカが群れの中で墨を吐くと、他のイカが警戒して散ってしまうことがあるため、群れの上から釣ることで、その影響を抑え、釣れる時間を長続きさせる効果も期待できるそう。

オモリグは、少し波があって船の揺れが激しい状況や、潮の流れが速い状況で特に有効とされています。これは、長い枝糸が船の揺れや潮の流れを吸収し、エギが安定しやすいためです。また、大型のケンサキイカは、キビキビした動きよりも、潮に漂うようなナチュラルな動きを好む傾向があるため、大型狙いにもオモリグは有効。オモリグでは、長い枝糸が絡まるトラブルが多いため、投入時はオモリとエギを離して投入することを心がけ、投入後は仕掛けが馴染むまでしばらく待つことが大切です。

今回はイカメタルゲームの基礎知識を解説しました。いよいよハイシーズンを迎えるイカメタルゲーム、ぜひ皆さんも挑戦して楽しんでください!

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