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王道、だからこそカヤックフィッシングでも最高に使いやすいメタルジグ「bifarrプランジ」

寄稿:赤澤 克哉
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みなさんこんにちは!bifarrテクニカルアドバイザーの赤澤です。

最近はちょっと風が強い日が多くて思うようにカヤックフィッシングができていません。

…が、釣りに行けない時でも家でタックルのメンテや次回釣行の準備などをしていればワクワク。さらにカヤックフィッシングの場合は、ロッドホルダーをここにつけたら便利だよな〜とか「艇の艤装」も家で楽しめる時間です。ホント、カヤックフィッシングっていい趣味だなぁとつくづく。

この5月はイベントがあって新潟県まで遠征カヤックフィッシングに。ちょうど今メタルジグのフック交換作業をしておりまして。今回はその僕のカヤックフィッシングにおける主力メタルジグを紹介させていただきます。

赤澤 克哉(Katsuya Akazawa) プロフィール

千葉県市川市のカヤックフィッシングショップ「kayak55.com」スタッフ。日本のカヤックフィッシング黎明期からカヤックフィッシングの楽しさ、安全面、マナー面などを伝える活動を続けている。JSPA(日本セーフティーパドリング協会)アドバンストインストラクター。bifarrテクニカルアドバイザー。他、ジャクソン、palm、bluestormなどのフィールドテスターも務める。

「Bifarrプランジ」というジグ

皆さん、プランジってご存知ですか?

Jacksonから発売されているメタルジグなのですが、昨年このプランジにbifarrカラーが登場しました。

Bifarr公式「Bifarrプランジ」詳細ページ→55g70g85g100g120g150g

実はそれまで僕は使ったことがなかったのですが、昨年一年間ですっかり魅了されてしまって、今では僕の主軸のメタルジグになっています。僕のカヤックのバーチカルゲームでは一日の90%以上はこのプランジをシャクっています。

bifarrプランジは全4色。カヤックで人気のカラーリングをまとっています。状況に応じて使い分けられるいい色ばかりですよ〜。カラーはお好みで自由に使ってもらっていいのですが、あくまでも個人的な使い分けをご紹介。

ゴールドグリーングロー

なぜか真鯛はこの色がとても好き。真鯛狙いでは僕は55gと70gのプランジをメインで使っていますが、真鯛にはこの色しか使わないぐらいです。他、ささ濁りぐらいの潮の時の根魚、底物、青物とオールマイティーに強いカラーだと思います。

ケイムライワシ

ベイトがマイワシの時に強烈な釣果が出たカラーです(カタクチイワシの時はどの色でも食ってくるイメージがある)。4色中もっともベイトフィッシュライクなので、澄み潮で派手な色が釣れる気がしない時など自信を持って使えると思います。迷ったらこのカラーを投入です。

オレンジゼブラグロー

僕は朝マズメの一投目には必ずこのカラーから入っていて、いきなりその一投目のフォール中にヒット!ということも何度か経験しています。光量が少ない時などにとにかく目立たせたい時に使います。あと僕が効果を感じているのが、複数人で同じ根を打っている時にこのカラーで一番目立たせて自分のジグにヒットさせてしまう(笑)横取りパターン。効果絶大です。

レッドスポットグロー

ぶっちゃけて言うと個人的には一番登場頻度が低いカラーで、昨年一年間でパターンが把握できませんでした。でも、とてもよく売れていて、お客様はよく釣っています。イカベイトの時には強いとか、赤だけにヒットが集中するというケースもあるようなんですよ。個人的にはもう少し使いこんで勉強していきたいカラーです。

6種類のウエイトラインナップ

そして、ウエイトは6種類、55g70g85g100g120g150gがラインナップ。僕は今、カヤックフィッシングにおけるバーチカルゲームのほとんどの時間をこのプランジのみで展開しています。

「プランジのみ?」と思われるかもしれませんね。でもお伝えしているように、1種類のジグでも「4色×ウエイト6種類=24通り」の使い分けができるわけで、これだけのローテーションの幅があるとプランジだけで一日釣りをしていてもまったく飽きないんです。

ウエイトは底が取れる範囲であれば、水深ではなくシルエットを重視して使いわけています。20mぐらいの浅い場所で150gをシャクることもあれば、凪いでいれば水深70mで55gのプランジをシャクることもあります。このように、同じ動きでベイトサイズやほしいアピール度に合わせてシルエットを変えていけるのもプランジの魅力です。

後、細かい点としてbifarrプランジはアイがbifarrロゴマークになっています。

オーソドックスを極めたメタルジグ

まずはプランジの動きを見てみてください。

動画は100g、120g、150gのプランジなのですが、55g、70g、85gも基本設計は一緒です。

プランジ 100g120g150g水中ルアーアクション【ジャクソン】

出典:YouTubeチャンネル「studio jackson」

左右非対称でシャクるとヌメヌメっと泳ぎながら上昇し、フォールでは水平に近い横向きでかなり細かくロールをして明滅します。まさに「オーソドックスな釣れるメタルジグの要素」をしっかり突き詰めたメタルジグなんです。

こういう基本性能に優れたものが主軸のメタルジグにする上で一番重要だと思うんですよね。

もちろん、ある部分に突出したルアーっていうのも効果的です。例えば沈みがめちゃ速いとか、シルエットが超小さいとか、とても細身だとか、とんでもなくダートするとか。でも、それはその突出した性能が必要な場面では活きてきますが、主軸とするにはアピールが弱すぎたり、個性が強すぎて使いにくかったりします。

オーソドックスな基本性能、それは「カヤックフィッシングにおいても使いやすい」ということにつながり、それがプランジの最大の魅力だと思います。僕が思うポイントは以下の3つ。

水中での位置把握がしやすい

プランジは適度なスライド幅でカヤックから使いやすいんです。もちろん大きいスライドが効くことはあるのですが、流されながら釣りをするカヤックフィッシングにおいては、シャクリやフォール中にメタルジグが横っ飛びして行方不明になると釣りがイージーではなくなります。

テーリングなどのトラブルが少ない

これもまた大切な要素。プランジは明滅ロールがとても強いのにアシストフックが巻き付くトラブルがありません。ひっくり返るテーリングもほぼ皆無。使っていて、とにかくストレスがないんです。せっかく深い水深までジグを落としたのにテーリングしてすぐに回収しなければいけないとか、がっくりきますからね。

引き抵抗も軽くて一日シャクリ続けられる

強い力で弾いて飛ばすというタイプのメタルジグではないので、ロッドの弾性を使って持ち上げてフォールさせていけます。そのシャクリの抵抗感も少なく、疲労感が少ない。カヤックに座った状態におけるロッドの動きの幅が取れない中で一日シャクリ続けられます。

プランジ・魔法のワンピッチ

続いては「使い方」です。僕のプランジの使い方はとにかくワンピッチ。一回シャクってハンドル一回転。ただそれだけです。

昨年一年間このプランジのワンピッチにこだわって釣果を重ねたことで、すっかり信じてシャクリ続けられるメタルジグになりました。

ひとえにワンピッチといってもテンポを変えたり、シャクリ幅を変えたりと奥がとても深いです。プランジはショートジャークでの比較的速いテンポからロングジャークまでこなすので、たとえばボトムからショートジャークを繰り返してきて、途中からロングジャークに切り替えるなど可変させるのもとても効果的です。

そのシャクリ幅やスピードの使い分け+4種類のカラー+6種類のウエイトの使い分けがあるので、まさに無限の組み合わせ。そりゃ一日やっても飽きないわけです。

様々な魚種に効果的

動きやシルエットを変えられるので、魚種はフィッシュイーター全般。様々なターゲットを狙えます。

特に、真鯛や根魚は一昨年まではただ巻きのSLJにこだわってやってきました。もちろんそれはよく釣れます。でも、昨年はプランジのワンピッチで通したら、それでもよく釣れる。もしかしたら、巻きでは釣れなかった魚が反応してくるのではないか?と思うようになりました。

巻きのタイラバやSLJと、シャクリの釣りを状況に応じて使い分けられるのがきっとベストでしょう。でも、僕はまだその領域までは達していません。

だから、信じてシャクリ続けられるプランジのワンピッチだけを通すのも一つの方法だと思っています。

フックセッティングについて

bifarrプランジは最初からフロントにショートのダブルのフックがおまけでついていて、パッケージから出してそのまま使える仕様になっています。僕個人的にはフックはショートのダブルを上下につけています。これはフッキング率アップという側面もありますが、上下に同じ抵抗をかけてあげてパラシュート効果でより“横向きを安定させる”という狙いです。

青物狙いや根掛かりが多い場所ではフロントのみというのももちろんアリ。ただ真鯛についてはリアフックは絶対にあった方がいいですね。フックについては自由にいろいろ試してみてください。

参考までに僕はすべてダブル・ダブルで、フックサイズは55gと70gがショートの1/0。85gと100gがショートの2/0。120gと150gをショートの3/0に変更しています。これでセッティングでフッキングも、ルアーの姿勢もいいので、もしよかったら参考にしてみてください。

実釣動画も参考に

最後に、つい最近の釣行動画を紹介しておきます。

出典:YouTubeチャンネル「kayak55ムービー」

この日は開始から3時間で海が荒れてしまって即撤収となってしまったのですが「プランジをシャクっていればなんとかなる」の釣りで、ワラサをキャッチしています。その荒れた時の撤収判断についても解説しています。これからカヤックフィッシングを始める方の参考になると思いますので、お時間あれば見ていただければ幸いです。

この動画で使っていたロッド

バイファール公式「Bifarr BIFB-63L Flanger」詳細ページはこちら

bifarrプランジの55g〜150g全ラインナップを1本でカバーできるベイトロッド。カヤックフィッシングにおける使いやすさを追求したレングス、仕様となっています。しなやかなソリッドカーボンで疲れにくく、フッキングした魚をバラしにくい。そしてカヤックの下に魚に潜られて曲がり切ってしまった時などの破断強度にも優れます。

bifarr(バイファール)

株式会社ジャクソンと高階救命器具株式会社による共同プロジェクトとして、2022年に誕生したブランド。 近年注目されているジャンル「パドルフィッシング」をテーマにカヤックやSUP、釣具、アパレルなどのギアの販売などを行っている。静岡県静岡市清水区には実店舗を設け、アイテム販売のほかカヤック・SUPフィッシングの体験や宿泊なども行っている。