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今江克隆のルアーニュースクラブR「岸沿いを回遊するデカプリメスをキャッチする方法」の巻 第1145回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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ギル系ルアーでメスを仕留めるヒント

ギル系ルアーでメスを仕留める場合、ビッグヒントは最初の一投目は「完璧なサスペンドセッティング」で「全てを優しく仕掛ける」こと、そしてルアーを最初に留め置く場所次第で90%結果が決まる。

ルアーを全くアクションさせる必要はない。

メスが一番気にする場所に的確に入れば、あとはルアーがバスの目線でサスペンドしている長さと、メスの接近速度と距離の勝負だ。

完璧なスポットへのアプローチなら、経験的に気の強い「デカいメス」ほど、ここからの「軽いワン、もしくはツージャーク」で喰うことがほとんどだ。

このワンツージャークだが、強い逃がしより、逃げすぎない「ビクッ」程度の動きの方がメスには効果的と思う。

だが、これを寸前で見切った時、すかさず次の一手が打てるか否かが勝負の別れ目になる。

メスが一番、反応したがギリギリで喰わない反応、そのタイミングで次の一手を素早く打てるか否かで、勝負が決まることが多い。

ややこしいレイダウンに浮いていたバスには、サイドフック仕様「ギルロイド」を枝に乗せて、無限ステイからのチョイ逃しで

次の一手

その次の一手のヒントが、今度は完璧サスペンドとは真逆の「スピード&リアクション」である。

ここからは業務秘密なので文章には明確には書きたくないのでヒントだけになるが、イマカツの「ギルロイド」系、「バスロイド」系、「レプリケーター」、「レイジーハード」などのビッグベイト系には、最近多くのビッグベイトに見られるようになった「顎(あご)リグハンガー」が昔から搭載されている。

これが何を意味するか、ネストのオスを釣るためではなく、あくまでメスを仕留めるための二手目に絶対必要なモノだからである。

「クイック」の名の通り、スプリットリングでシンカーを外せなくするのではなく、脱着のタイミングのクイックさこそが非常に重要なのである。

オスではなく、メスを釣れる人はこの説明で十分、納得してくれると思う。

バッファロー(ホーン)フックの顎(あご)リグ仕様で自己記録更新のハンターハンターさん。ギルロイドサイトは絶対仕留めたい記憶に残る1匹に使うための最終兵器だ

フック位置による反応の違いに注目

ただこの時期、オスも含め産卵を意識したメスたちは、さすがになかなか標準的なトリプルフック装着のプラグでは攻め切る前に根掛る確率の方が圧倒的に高い、カバーなどに守られた場所に現れることがほとんどだ。

特にメスは浮き気味なので、メスと目線を合わすにはレイダウンや切り株の上にルアーを置くようなポジショニングが必要なことがとても多い。

ボトムでも岩底ならよいが、たいていが枝や灌水植物に囲まれた場所に出現することがほとんどだ。

そのため、イマカツでは独自の「バッファローホーンフック」を各種ビッグベイトに装着可能にしてある。

不思議なことにボディシルエット内のサイドにフックを装着すると、バスのルアーへのアタックが通常のトリプルフック仕様とは全然違って激しくなるくことがとても多い。

フックが見えていないのか、見たことのないフック位置だからかなのかは、分からない。

だが、「レイジーハード」でトリプルフックサイドハンガーシステム(意匠登録)を搭載して確信を持ったが、本当にまるでフックそのものを喰ってくるような謎の反応を見せる。

その威力があまりに強烈過ぎて、あえてプロモーションを控えているが、使ったアングラーの多くが同じ感想を口にしていることから、非常に不思議な現象である。

「ギルロイドjr」と「ギルロイドベビー」には「バッファロー(ホーン)フック」が装着可能。サイドフック搭載の「ギルロイドjr」は、発売するかいまだに迷ってるほど凶器並みに危険なルアーだ

レイジーハード今江カスタム」同様、トリプルフックが背中側に背負ってしまわず、腹下ラインからも出ないため抜群のガード力を持つイマカツ独自の仕様。フックをボディに固定しない完全にフリー式なので、フッキングが抜群によく、バレも少ない

「レイジーハード」はデフォルト仕様では、あの強大なボディにも関わらず頭部側面にトリプルフック2個しかセットしていない。

ところが逆にそのフックを狙って喰ってくるかのような反応を見せる。

トリプルフックの3ポイント全て口中カンヌキ掛りという極めて珍しい、まずバレることのない独特の掛かり方を見せるもの特徴である。

サイドフックは、デフォルトでは頭部に2個だが、まるで針を吸い込むようにバイトするためトリプルフックのカンヌキ掛かりになることが多くバレ難い。リアはアシストフックとしてのオプションで、実はフックは少ない方がバイトが激しい

この「レイジーハード今江カスタム」は、この時期にはあまりにもバスの反応が強烈過ぎて、今後も数量限定リミテッド版とししか販売する気はない極めて危険なルアーである。

「レイジーハード今江カスタム」は、デフォルトではデカ長いボディにも関わらず後頭部にトリプルが二つしか付いていない。だが、テストではバスは90%以上の確率で、不思議なことにこのフック部分を狙ってくることが分かった。しかも、リアフックがない方があきらかに反応がアグレッシブになる

極力、最低50cmUP狙いで使用してください。

一度使ってみればすぐ分かるが、ナゼか「レイジーハード今江カスタム」へのバスの反応は尋常でないほどヤバい。くれぐれも釣り過ぎにはご注意ください
https://tomozoufreedom.com/

メス狙いで重要なのは……

最後に、このメスへの「二手殺し」のアプローチは、何もビッグベイトに限ったことではない。

エリアや湖のベイトの種類によって、ギル以外の思わぬルアーにだけ強烈に反応することもある。

大切なことは、回遊するスクールのメスたちが何を喰っているか、その周囲をよく観察することが、使うルアーの非常に重要なヒントになるといっておこう。

ネストで卵を守るオスは食欲ではほぼ喰わない気がするが、ブリブリのメスは怒り以外に、アプローチ次第で普通に「食欲」で喰うこともかなりあると自分は思っている。

ゆえにファーストアプローチでメスをミスった場合は、いったんその場を離れ、時間をおいて全く違った「三手目」のルアーでアプローチすることをおすすめする。

しかし、今回も同船していた河野(正彦プロ)はそれもよく分かっていて、最強の「三手目」まで知ってるな……と感心した小野湖視察釣行でした。

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