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【近年の晩秋~初冬のエギング論】季節に合わせて「エギのタイプ」を変えることで釣果に近づく

寄稿:川上 英佑
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近年、海水温の上昇とともに、エギングシーンの環境も変化しつつあります。

例年なら日中が難しくなってくるエギングも、近年では11月でも潮の流れがあれば普通に狙える状況になってきました。関東周辺でも暖流の恩恵を受けるエリアは12月上旬までは水温20度前後を維持しており、10数年前と比べてもシーズンが年々長くなっているように感じます。

川上 英佑(KAWAKAMI EISUKE) プロフィール

ショアをメインにオフショアからのエギングにも精通するYAMASHITAエギングマイスター。 エギング歴は20年に及ぶ。エギングが認知されてまだ間もない頃からYAMASHITAのプロスタッフとして活動、その活動範囲は国内外問わず幅広く、東南アジアからオセアニア、ヨーロッパ、南アメリカと世界中に及ぶ。また世界各国でエギングを行い、またエギングセミナーを開催。ロジカルなセミナーは海外でも人気が高い。

いる…だけど手を出さない

しかし、10月のような好調状態をずっとキープしているわけでもなく、アオリイカは成長と共に徐々に活動範囲を広げていくため、いつも同じ場所で同じように釣れるとは限らず、11月に入ればそれなりに難易度が上がってきます。

特にこの時期に注意すべき点は天候の変化。変わりやすい天気による風やウネリ、数日天候が落ち着いたときに遭遇する、生命感が薄い澄み潮。そこにいても手を使ってこない状況を痛感するのもこの時期の特長です。

シャロータイプのエギが◎

この時期のエギングで、天候気象の悪条件を克服する上でおすすめのタイプのエギがシャロータイプ。浅場を狙うということではなく、動きの緩急でイカのやる気を高めたり、じっくり見せてチャンスを与えてヒットに持ち込むといった意味合いで使用します。

エギ王シリーズには2種類のボディでシャロータイプがあります。アクションのキレによる動きと静止のメリハリがつきやすい、攻撃的なシャロータイプのエギ王LIVEシャローと、渋い状況でも手を使わせるフォール姿勢と安定性を追求したエギ王Kの2つ。

マズメやナイトゲームがメインになる冬エギングの手前となる、晩秋の変わりやすい気象条件下で、この2種類のシャロータイプが活きてきます。

状況に合わせてエギのタイプを使い分ける

状況が良いとき

水温変動も少なく、穏やかでエギングがしやすい環境であれば「エギ王LIVEシャロー」で、動きのメリハリをつけて積極的に誘うエギングを。

大きくアクションがつけられる分、フォールやステイとのギャップが大きくなるのも魅力のエギです。3.5号のボディでありながら、細いノーズとその自重でアクションの初速が速い、「キレ」に特化したモデルです。

良い状況下ならシャローエリアにもイカが入って来る可能性も高いためシャローが狙え、広範囲に散らばるイカにもアクションによるアピールで寄せるチカラが強いのも特徴です。大型化すればするほどイカはエギを追う距離は長くはないため、アクションにキレがありながらも、シャロータイプの特性であるゆっくりと沈むフォール速度は、追いが短い良型イカに対してチャンスを生みます。

状況が悪いとき

天候が変わりやすい晩秋は、雨や風によるウネリからエギが落ち着かせ難い状況も多く、濁りが入ったり、水温が急激に下がって著しく反応が鈍くなる時もあります。そのような低活性状態の手を使い難いイカへのアプローチで大切なのが「フォールの安定性」です。

「エギ王Kシャロータイプ」は“乗せ”にこだわったフォール姿勢と安定性が武器の、アクションよりも「乗せ」に特化したモデル。水を掴むハイドロボディと後部のハイドロフィンにより、フォール時のエギのブレやロールを押さえてくれます。特に悪天候下でエギを安定させずらいタイミングはもちろん、水温低下で反応してくれないイカにもその安定フォールは効果を発揮します。

この季節の変わり目だからこそ、状況変化に対してしっかりとエギのタイプを合わせる事が有効です。ゆっくり沈むだけではないシャロータイプ。その場の状況に合わせて、“攻め”のシャローと“乗せ”のシャローを使い分けてみてください。

ヤマシタ

「ヤマシタ(YAMASHITA)」は、神奈川県横浜市の老舗釣具漁具メーカー「ヤマリア」のエギング、イカ釣り、タイラバ、タコ釣りなど、海釣り用品に特化したブランド。特にエギングへの造形は深く、エギのスタンダートである「エギ王」シリーズや、「ケイムラ」カラー、「490グロー」カラーなどを送り出し、最新のテクノロジーでエギングの世界を変え続けている。