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【釣った魚をさらに美味しく】津本式血抜きポンプで処理したマダイを5日間寝かせて食べてみた

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釣った魚を美味しく食べたい。

キャッチ&イート派アングラーなら誰もがそう思うハズ。そんな中、ここ数年で多くの釣り人から注目を浴びている魚の処理方法があります。それは長谷川水産の津本光弘さんが考案した「究極の血抜き・津本式」。

キャッチ&イート派アングラー大注目の「津本式 究極の血抜き」

津本 光弘(Mitsuhiro Tsumoto) プロフィール

宮崎県の水産卸会社で「長谷川水産」スタッフとして働く中で「津本式」と呼ばれる「究極の血抜き」方法を独自に編み出した人物。 津本式で処理した魚は長期熟成が可能となり旨味がグンとUP! このことが口コミで広がると同時に、自身のYouTubeチャンネルで「津本式 究極の血抜き」を披露し全国的にブレイク! 現在、津本式は全国各地の釣り人、魚屋、料理店、仕入れ業者など魚にまつわるあらゆる人物から注目され、高い評価を受けている

 

簡単に説明すると、魚の血管や神経にホースを当て、水圧の力で血液を除去。そうすることで、これまで難しいとされてきた魚の長期熟成が可能、旨味成分も共にアップ。

道具さえ揃えれば自宅でも手軽に行えるのが「究極の血抜き・津本式」。ただ、釣り人が思うことは、「どうせなら釣り場で処理を行って、より鮮度のイイ状態で持ち帰りたい」。

そういったことで、釣り場でも自宅でも手軽に「究極の血抜き・津本式」が行えるアイテムを作ろうと、ハピソンと津本光弘さんが共同開発。それによって、誕生したのが「津本式血抜きポンプ」になります。

 

津本式血抜きポンプ【ハピソン】

先日発売されたと同時に記者の手元にも実物が到着。まずは噂の「津本式血抜きポンプ」をご覧になってみてください。

 

付属品詳細

 

津本式血抜きポンプ」を手に入れたからには、実際に魚の血抜きをしたい! と思い、実践してみることに。 今回はその模様についてお伝えしていきたいと思います。本体の特長につきましては、以下の記事からチェックしていただけますので、今回の記事をご覧になる前に一度目を通していただければと思います。

【店舗で遂に予約開始!】釣り場であの「究極の血抜き・津本式」が手軽に行える!ハピソン「津本式血抜きポンプ」を改めて紹介

 

実際に「津本式血抜きポンプ」で血抜きを実践!

津本式血抜きポンプ」を使うためにいざ実釣。

通い慣れたフィールドへ出向き、イイサイズの魚を釣ることができましたので、早速使ってみました! と言いたいトコロですが、このポンプを使うほどのサイズに出会えず、釣れたのは20cmほどのカサゴ数匹のみ…。

 

このサイズでよりによって血の少ないカサゴ。

津本式血抜きポンプ」を使いたい気持ちと満足しない気持ちが混ざり、とある手段をとることに。丁度釣りをしていた堤防の真横は海上釣り堀。前々からマダイを売ってくれることは知っていたので、釣りを終えた朝方、海上釣り堀に出向いてマダイを購入。

自分の釣った魚ではないので若干悔しいですが、どうせなら美味しい魚を食べたいということで、今回は以下のマダイで血抜きをしてみることに。

 

因みに、締めるトコロから「究極の血抜き・津本式」の工程に沿って行いたかったので、写真のマダイは釣りをしていた堤防で脳締めと「フリフリ」を行って現場で抜ける血は抜いてきました。その際「計測マルチハサミ」も初めて使いましたが、切れ味と使いやすさにビックリ。

 

いざ! 血抜き作業開始

では、実際に「津本式血抜きポンプ」を使って血抜き作業を行います。今回は以下の動画を参考にしながら血抜き作業を進行することに。

出典:YouTubeチャンネル「究極の血抜き津本式/Tsumoto」

 

ポンプの準備

まず、本体に付属しているボトルに水を入れ、マダイに挿入するノズルを選んで装着。今回はφ1.5のタイプを使用しました。スイッチを1秒ほど押すと電源が入って音が鳴ります。この際、音が変わる瞬間があるので、その音が聞こえればホース内まで水が入っている証拠。

コレで準備OK。

 

神経を除去

準備を終えてからはマダイの尾を切断。そうすると以下のように「神経の穴」と「動脈の穴」が出てきます。

 

まずは、上側の「神経の穴」に水を通して神経潰しを行います。

試しに一度ポンプから水を発射させましたが、スゴイ勢い。手に当てると若干痛いって感じる程度。水が出ることを確認してから「神経の穴」に水を通しますが、ボタンを押しっぱなしにするのではなく、押して止めてを繰り返します。そうすることで、水流の強い状態で穴に水を流すことができます。この際に脳締めした箇所から水が出ていればOKです。

使うとどんな感じなのかは後半にショートムービーを添付していますので、そちらからチェックしてみてくださいね!

 

動脈の穴から血を抜く

次に下側の動脈の穴から血を抜きます。

先程と同じように水を噴射し、魚の身が張ったりエラから血が漏れていれば完了している証拠。

 

究極の血抜き

次は究極の血抜きを行います。

エラふたを開けてフリフリをする前にエラ膜を切っていたのでそこから水を噴射。φ1.5のノズルを取り外して、リムーバーに切り替えて早速血を抜いていきます。この際リムーバーを挿入すると中骨に当たるので、その内側を中心に角度を変えながら噴射。これで動脈を通して水を流し込むことができます。

これも身が張ってきたり、尾の断面から血が流れるのでそうなるとOK。

リムーバー

 

実は「津本式血抜きポンプ」、1kg以下の魚の血抜きに凄く向いていて、その理由がこの工程に関係しています。本来なら究極の血抜きはホースで行うことが大半ですが、このポンプの場合だと専用のリムーバーが標準装備されていますので、エラの中にホースが入らないような魚でも血抜きをすることができます。ですので、20cm~40cm程の回遊魚などには特に向いているのではないでしょうか?

 

実際に「津本式血抜きポンプ」を使っている様子は以下のショートムービーを参考に

 

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全ての工程を完了! 実際に寝かしてみることに

ポンプの仕事はこれにて終了。

リムーバーを使えば血合いも除去できるそうですが、今回は使うほどでもありませんでした。早速、津本光弘さんの方法に従いながらマダイを真空状態にしていきます。具体的な方法は先ほど添付した動画でも紹介されていますので、その方法を参考にこちらの工程も進めてみました。

 

今回は手軽に用意できるキッチンペーパーでマダイを包み、ナイロン袋に入れて津本光弘さんと同じようにホースを使って息を吸って真空状態に。そのまま水をためた発砲スチロールに保管しました。

冷蔵庫の半分が熟成室になってしまいましたが…。

 

5日が経過…。食べてみた感想

津本式血抜きポンプ」を使って5日が経過。

早速、捌いて食べてみました。今回は刺身と塩焼きにしてみることに。あくまで個人的な感想なので参考程度にしていただければと思います。食べた結果は、両方共に味はカナリ絶品。普段釣りたてのマダイを食べることが多いので、比較してみると熟成させた方が刺身も塩焼きも両方ほんのり甘い感じ。

特に刺身は分かりやすく、当日釣れた魚だとコリコリとした触感で歯ごたえがある感じですが、熟成させた方はコリコリした触感は無くて、「ほんのり甘くて柔らかい感覚」。

初めて行った熟成ということで、完璧ではない部分もあったと思いますが、それでも美味しく食べることができました。もっとやり込むことで、血抜きも熟成も確実にできるようになると思うので、引き続き挑戦していこうと思います!

 

以上、記者自身初めて「津本式血抜きポンプ」で魚の血を実際に抜いて食べた結果を紹介しました。今回は初の試みと写真を撮ることを考慮し、自宅で行いましたが思っていた以上に覚えると簡単。これだと釣り場でも簡単にできそうです。

普段釣って食べている魚をもっと美味しくしたいと思われている方、1つあると普段の釣りがさらに楽しくなると思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!

次は何の魚を処理しようか…。

ハピソン(Hapyson) プロフィール

充電式チェストライト・インティレイやヘッドライト、蓄光器、水中水魚灯、竿先ライト、バッテリーなどのライト関連、 ライン結び器、針結び器、エアーポンプなどの様々な便利釣具を世に送り出している。