創業10周年を迎えた “怪魚ハンター” 小塚拓矢さんの「モンスターキス」をフィーチャー!
“怪魚ハンター”小塚拓矢さんが代表を務める「モンスターキス」。
モンスターキスは、マルチピースロッド「Dear Monster」(ディアモンスター)と「HUNTERS」(ハンターズ)をブランド展開する、熱狂的なコアファンを抱えるメーカーなんだけど、実は今秋で創業10周年を迎えたんです!
そんな10周年を記念して、今回はすでにモンスターキスのファンの人はもちろん、「名前は聞いたことがある」「初めて知った」というアングラーに向けて、改めて「Monster KIss」(モンスターキス)の現在までの濃密すぎな軌跡を小塚さんご本人にご紹介していだきます!
そこには現在のマルチピースロッドブームに繋がる、黎明期の物語がありました!
「モンスターキス」とは? いわば「怪魚との恋」
~特別寄稿~text by 小塚拓矢
小塚 拓矢(Takuya Kozuka) プロフィール
「モンスターキス」という社名は、わたくし小塚が大学生だった2005年、放浪先のパプアニューギニアで、「帰国後ホームページを作ったらタイトルにしよう」と閃いたコトバがルーツになっている。
スポーツのような勝負事としてではなく、魚との恋のような……ネーミングには私の釣りへのスタンスを表している
そうして2005年に開設されたホームページ「世界行脚釣行録 Monster Kiss」に綴った釣行記は、2010年に「怪物狩り-世界“旅的”個人釣行ビジュアルガイドブック-」として書籍化、経理上の理由で「個人事務所モンスターキス」が登記された。
その後、大学院を修了し、2012年9月に起業したカンパニーが「株式会社モンスターキス」である。
「ディアモンスター」とは?
いわば「怪魚へのラブレター」
2012年9月に起業した「株式会社モンスターキス」、同年末に発売したロッドが「Dear Monster(ディアモンスター)」 シリーズだ。
ブランド名の「Dear Monster」は、英語での手紙の書き出しに由来する。日本語にすれば「拝啓、怪魚様」といったニュアンス。
会社名「モンスターキス」同様、怪魚への憧れ、ラブレターのイメージでネーミングされた。もちろん、世界の水域の主(ヌシ)への敬意も込めて。
「Dear Monster」(ディアモンスター)の代表作「MX-7」。仕舞寸50cm。グリップまでジョイントする6ピース構造でありながら、14kgのリフト強度を有する
「Dear Monster」(ディアモンスター)が発売された2012年当時、日本では「マルチピースロッド=弱い」が常識で、「マルチピースロッド=廉価品」といった位置付けだった。
高強度で高性能なマルチピースロッド(4ピース以上)は存在しなかった。
そんな「大物ロッド=1&ハーフまで」という常識は、「Dear Monster」が変えてしまった。
リリース翌年の2013年には、“怪魚ハンター”の肩書きでドキュメンタリー番組「情熱大陸」に出演。
「Dear Monster」を用い、淡水魚最強といわれるアマゾンの怪物・ピライーバを釣り上げた。
以後、地上波テレビ番組で2mを超える“怪魚“を次々と釣りあげ「マルチピースロッド=弱い」は固定観念だと証明。同時に、“怪魚ハンター”という言葉が、広く一般の方にまで浸透していった。
2011年に創刊された専門誌「世界の怪魚釣りマガジン」もシーンの盛り上がりを後押し、“怪魚ブーム”と呼ばれるムーブメントに繋がっていった。
以後、続々とマルチピースロッド専門ブランドが誕生し、現在では高強度・高性能のマルチピースロッドは“怪魚ロッド”とカテゴライズされ、新たなカテゴリーとして定着しつつある。結果的に「Dear Monster」は、その源流として“元祖・怪魚ロッド”と呼ばれるようになった。
コロナ禍で迎えた10周年。
“元祖・怪魚ロッド”の挑戦は続く
“怪魚”というニッチなシーン、ムーブメントに端を発した“怪魚ロッドブーム”は、数年後には“マルチピースロッドブーム”と呼ばれメジャーシーンにまで拡大し、2021年現在も発展を続けている。
LCC(ローコストキャリア・格安航空券)の隆盛や、SNSの流行などライフスタイルの変化、大型荷物(1ピースロッド)輸送コストの増大化など、様々な時代の変化の中で、大手メーカーも本格的に開発・販売に着手。
今日では“怪魚”のみならず、バスやシーバス、ジギングやオフショアキャスティングなどあらゆるジャンルのロッドで、マルチピース化が進んでいる。そしてそのムーブメントは、日本だけにとどまらず、世界中に広がりつつある。
時代の先駆けとなった“元祖・怪魚ロッド”「Dear Monster」も、ブランドの歩みを止めることはない。
コロナ禍で海外遠征が足止め中の現在も、進化は止まるどころか、むしろ加速中だ。
2020年には兄弟ブランドとして、新シリーズ「HUNTERS」(ハンターズ)をリリース。1本が2レングスで使えるトランスフォーム機構が導入され、近年盛り上がりを見せる「ビッグベイト・シーバス」シーンでも周知が進みつつある。
「HUNTERS」(ハンターズ)の代表作「HT-7/8」。7フィートと8フィートの2レングスで使用可能なトランスフォーム構造を採用。
現在、Tシャツプレゼントキャンペーン実施中。詳細は直営サイト「Monster BASE」で!
次回以降は、“元祖・怪魚ロッド”「DearMonster」(ディアモンスター)と、新ブランド「HUNTERS」(ハンターズ)について、それぞれのコンセプトやギミックにフォーカスしたい。