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今江克隆のルアーニュースクラブR「ウワサの超最新エレキをインプレ!モーターガイド・ツアープロ」の巻 第1051回

連載:今江克隆のルアーニュースクラブR
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すでにご存じの通り、TOP50第2戦弥栄湖は、広島県への緊急事態宣言発令により、中止(時期未定延期)が決まった。

前回の弥栄湖戦以来4年ぶりとなる今回のエレキ戦は、各社世界最先端エレクトリックモーターの実戦性能展示会の様相を呈しており、自分もエレキ戦専用艇を丸1ヶ月かけてセッティングしていただけに、とても残念である。

しかし、この世界に類を見ないハイテクエレキ戦は、エレクトリックモーターボートに関する日本特有のノウハウを劇的に進化させているといっても過言ではないだろう。

「モーターガイド ツアープロ」が、6月に出る!?

3年前、革命的ともいえるスポットロック機能を搭載した「ミンコタ ウルトレックス」が世界のバス市場を席巻して以来、昨年は「ローランス ゴースト」、「ガーミン フォース」と、次々に同様の機能を搭載したエレキが登場した。

そして、モーターガイドから、出る、出るといわれながら2年近く延び延びになっていた「ツアープロ」がついに6月、「モーターガイド(ジャパン)」から日本国内販売されることが、ようやく正式に決まった。

ついに6月日本発売が正式決定した「モーターガイド・ツアープロ」。自分にとって待ちに待った“The Tour is back!”だ

エレキの最大メジャーブランドであり、最も経験と実績のあるモーターガイドが、最後発で出してきた「ツアープロ」の実力はいかなるものか、今週はその実戦力をレポートしよう。

ただし、私のエレキインプレは、あくまで今までのエレキ実戦経験から体が覚えた感覚での比較で、あくまで感覚的インプレと思って参考にしてください。

頭部に全てを集約した異質なビッグヘッドと、109lbでも極めて小さなスモールモーターが特徴。頭部集中ゆえに修理も最速で可能になった

踏み心地、操作感は?

まず今回の「ツアープロ」、初めて踏んでみて真っ先に感じたのは、「やっぱ、モーターガイドだわ」って感覚。

足に馴染んだというか、自分の意思と動作の誤差が少ない、言い換えれば他社競合品にないダイレクトな操作感である。

ステアリングは電動アシスト付きのワイヤー式だが、他社の操作感に比べ、従来のワイヤー式エレキとあまり差がない。車でいえばオートマのシフトではなく、マニュアルシフトの感覚が残ったステアリング性能(旋回性)である。

個人的に一番苦手だった自分の意思がデジタルに置き換えられて伝わる、何ともいえないリモコン感が他社競合品より明らかに少ないといえる。

電機アシスト付きワイヤー式にもかかわらず、モーターガイドならではのダイレクト感は健在だった

これは、積極的にガンガンとエレキを踏んでクイックに操作するシャロー狙いには一番重要な部分だと個人的には思っている。

デジタル感覚の強い最先端エレキは、急な旋回時の人間の足の感覚に追いつけず、その操作のズレがワイヤーに対しカウンター負荷になった時にワイヤー切れが多発する。ダイレクトな感覚は言い換えれば踏み込みとステアのズレが少ないため、良くも悪くも旋回反応が早いともいえるだろう。

ディープで魚探を見ながらゆったり釣るスタイルではデジタルリンク感覚はラクだが、進んで止まって旋回してバックするなどの複雑な動きを脚の一部のように扱うには、このステアリングのダイレクト感は今江的に非常に重要視する部分である。

ただ、ワイヤー切れに関しては今後長時間使い込んでみなければ何ともいえない部分だ。

しかし、ワイヤー切れと基盤の焼き付きの歴史と改善は、「モーターガイド」の歴史でもあるので、最後発ゆえの対策には期待できるだろう。

あと、このモーターガイド特有のダイレクト感はおそらくワイヤーの取り回し以前に、実は「金属性ペダルの剛性」と「スイッチ位置」にあるようにも感じる。

特に今江的にスイッチは「右側」にないと、慣れの問題ではなく緊急時の踏みはずしが多いように感じる。また、踏み歪みのない金属製ペダルは今江的には非常に重要な部分だ。

リセススペースに収まるコンパクトなペダル部分。歪まない金属製のうえ、インジケーターでバッテリー残量が見られるのも嬉しい

さらに気になる、あの機能もインプレ!

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